どういうわけかわたしのfacebookのタイムラインには毎月のように砂漠を走っているラン仲間の姿があり、南極や北極の写真まであたり前のように載っています。
すべてはプロレスラーでクレイジーランナーの三州ツバ吉さんの影響ですが、ときどき「まだ砂漠走ってないの?」というような意味不明な質問に巻き込まれることがあります。
万里の長城マラソンもそこそこおかしなマラソンではありますが、グレートレースと比べるとまだ庶民のマラソン大会です。
グレートレースはそれほど遠くない
芸人のワッキーさんが砂漠マラソンを走ったのがテレビで放送されてから、急激に認知度が高まった砂漠レースですが、いまはかなりの数の日本人ランナーが砂漠マラソンを走っています。
レースはステージ制で、ほぼ1週間かけて250kmの距離を走ります。
時間と距離はそれほど過酷ではありません。砂漠を含むグレートレースで最も難しい関門は、1週間以上仕事を休むということと、それにかかる費用の捻出でしょうか。
もちろんある程度の走力は必要になりますが、ウルトラマラソンを余裕で完走できるランナーがきちんとトレーニングを積めば「難しい」ことはありません。
仕事を休むことと費用を貯めることさえなんとかなれば、あと必要なのは「絶対に走りたい」という強い気持ちです。
グレートレースは決して遠くの違う世界で行われているレースではありません。ちょっと手を伸ばせば、誰もが触れることの出来るレースなのです。
グレートレースにかかる費用
グレートレースの参加費は砂漠レースでおおよそ40万円ぐらいになります。ジャングルマラソンでも参加費は同じく40万円前後です。それらに加えてフライト代や携帯する食べ物や荷物の費用がかかります。
どのグレートレースに行くか費用が変わってきますが、大雑把に見積もって70万円ぐらいあればグレートレースに参加できることになります。
これを高いと考えるか、それとも安いと考えるかは人それぞれですが、サラリーマンが毎月の積立とボーナスをすべて合わせれば決して無理な金額ではありません。
ただ、お金持ちの遊びと言われれば反論できませんが、1年間に100万円近くギャンブルで溶かしてしまう人もいるわけですから、お金の使い方やその価値観はそれぞれです。
家財を投げ売ってまで参加する人はいないとは思いますが、3年、4年と時間をかけて積み立てて、その間にしっかりと準備をすれば地球を舞台に駆けまわることができるのです。
仕事を休めるかどうかは、理屈の上では有給がありますから問題はないはずです。あとはどうやって上司や同僚に理解してもらえるかといったところでしょうか。
できないと思うとできませんが、走りたい情熱があれば決して不可能ではありません。
グレートレースという届かない夢
費用も休みも情熱もあるけど、グレートレースの参加を断念しなくてはいけない人たちがいます。
それは体重が軽い人たち。
グレートレースは自分で荷物を背負って走ります。自分の食べる荷物は自分で持っておかなければいけませんので、スタート時の荷物の重さは10kg以上になることが普通です。
例えば体重が40kgの人が10kgを背負って走るのと体重が80kgの人が10kgを背負って走るのとでは、同じレースをしていても難しさがまったく違います。
「練習でなんとかなる」とおそらく過去の参加者は口にするかもしれませんが、身体的なハンディキャップは決して小さなものではありません。
トップランナーの荷物は7kg程度と言われていますが、そこに2リットルの水が加われば9kgです。
工夫と練習でなんとかなる人もいれば、荷物の重さで断念するしかない人もいます。
それゆえに出たいという思いが高まり、大きな夢となることが、グレートレースのロマンをさらに高めることになっているような気がします。
簡単に手に入るものでは満足できなくなった人たちが挑むもの。それがグレートレースです。
簡単に届かないからこそ走りたくなり、簡単に届かないからこそ魅力があります。そして一度ハマってしまうと抜け出せない蟻地獄のような夢。
それは悪夢ではなく、人生を輝かせることの出来るロマンと情熱をかきたてられる夢がグレートレースにはあります。
そんなグレートレースに出てみたい人は、まずは4desertsから始めてみるといいかもしれません。下記ページは英語ですが、難しいことが書いてあるわけではありませんので、ぜひ砂漠レースの世界を覗いてみてください。
4deserts:http://www.4deserts.com
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