ランニングにおける足の指の使い方と意識することの難しさ

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マイロード靴総合設計のシューズを履くようになってから、明らかに変わったこと。それは足裏の使い方です。

正しいかどうかが別として、これまでは足裏全体で立っている感覚でしたが、いまは走るとき走らないときも含めて、踵のやや内側と親指をつないだラインで立ち、残りの4本の指でそれを支えている感覚です。

これまでは親指と小指と踵の3点にバランス良くと考えていましたが、いまは親指と踵が8で小指が2くらいか、もう少し少ないかくらい。

実際にかかっている荷重というよりは意識の問題で、親指につながる骨の意識だけが大きくなっています。

かといって残り4本の指が遊んでいるかというとそうではなく、ちゃんと働いているので、以前より感覚は鋭くなっている気がします。

まだまだ足の指を自由に動かせるまではいっていませんが、1年くらいしたらだいぶ自由に動かせそうな気がします。

ただし、上に書きましたが、これがいい傾向なのか悪い傾向なのかはわかりませんし、ランニングにどういう影響を与えるのかもわかりません。

意識というか感覚というか、使い方がぜんぜん違ってきているのに気づいたということです。

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人間の足は親指が大きいということを考えると、もしかしたらとても自然なことなのかもしれません。なぜ親指だけが大きくなり、小指が小さくなるような進化をしたのか。

そこには必ず理由があるはずです。

わたしはサッカーをやっていた影響で、親指の意識が通常でもやや高めです。数mのダッシュを繰り返す運動をするときに足裏全体で動こうとするのではなく、親指の踏み込みでグッと踏み込んだほうがコンマ数秒速くなります。

そのため、親指の豆が破けて固くなるまで何度も何度もダッシュをしていました。

ランニングを始めてからそういう走り方は当然しなくなりました。一歩を競う必要はなく、何百、何千、何万歩を競うマラソンにおいて、ひとつの指にだけ負荷がかかるのは無理があり、そもそも長く走れません。

いや、走れないものだと思い込んでいたのかもしれません。

ランニングを始めたときは、見よう見まねでランニング雑誌などを買い漁って「正しいフォーム」を探すことに没頭していました。

その結果、たどり着いたのが今の常識外の走り方、ランニングフォームですが、接地の方法だけが実は非常に曖昧になっていました。

なっていたというよりも、シューズを履いてしまうと「感じられなくなる」ため、接地を気にしても意味がありませんでした。

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和紙布シューズを含むマイロードのシューズは、重心を大切にしていることもあり、接地の感覚がクリアに伝わってくるため、ようやくここでわたしは「あぁ自分はこんな接地をしているんだ」ということに気づきました。

そこで体の背面を使う走りと、不自然ではない着地を組み合わせた結果が、親指と踵が接地のメインになり、残りの指は柔軟に体を支えているようになっています。

親指と踵だけでは1本の線ですからバランスが悪いのは、2本脚の椅子をイメージしてもらえばわかると思います。

それを支えるために3本脚の椅子にするのではなく、倒れないようにつっかえ棒を置いているイメージです。ただしそのつっかえ棒はダンパーのように柔軟に動きます。

この柔軟性というのはひとつの鍵になるかもしれません。

ただ、走りを教えるときには一番難しいポイントになります。「親指以外の指を柔らかく使って」なんて言っても、いきなり出来るわけがないのですから。

しかも実際は親指もそれなりに柔らかく使うんですよ。

わたしの走り方がランニングの常識から離れていけばいくほど教えにくくなる。これはできるだけ早い段階で、本などにしてまとめる必要があるかもしれません。

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わたしが言っていることをポイントポイントだけ真似してるけど、総合的には違うことをしてしまう人がいるような気がします。

今回で言えば「指の役割」。親指を軸として小指側でブレないように支える感覚。

これは結局体の後ろ側の筋肉を使えていないと、あまり意味はないことなのかもしれません。前傾姿勢で走る人たちは、たぶん小指側の足も踏ん張らないと体重を支えきることができないでしょうから。

試しに、親指以外の4本の指を浮かせて立ってみてください。

その状態で体を前に倒したり、後傾させたりしてみるとわかるのですが、前傾すると足裏のアーチにものすごい負荷がかかります。後傾にすると負荷が抜けて楽になります。

前傾の人はアーチに掛かる力を軽減するためには、どうしても他の指も踏ん張る仕事をしなくてはいけません。後傾なら親指ですらそれほど踏ん張る必要がありません。

正確にはかかと側に重心を預けることになります。

どちらがいいということではなく、前傾なのに「親指と踵で立って、小指側でサポート」なんて立ち方、歩き方、走り方は出来ないということです。

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前傾にはきっと前傾に合った立ち方、歩き方、走り方があるのでしょう。どれくらい前傾するのか、どれくらい後傾するのかでもきっと違ってきます。

自分の体の正解は自分で見つけるしかありません。わたしにできるのは「こういう考え方もあるよ」と伝えるくらい。でも、まぁ自分がどう立っているのか、指をどう使って走っているのかは知っておいて損はないかと思います。

問題はシューズを履くと指の感覚が薄れてしまうので、やっぱりわからないということなんですけどね。「裸足で走る感覚で走る」がシューズを履いた途端にできなくなるのと同じです。

そんな状態で走っているということを認識するだけでも、何かが変わるかもしれませんので、次にランニングするときは、足の指の動きを意識して走ってみてください。

ちなみに下の本、めっちゃ気になるので北海道マラソンのお供にします。


親指はなぜ太いのか―直立二足歩行の起原に迫る
著者:島 泰三
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