わたしが北京を好きな理由

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初めて北京に行ったのは会社の研修旅行でした。研修というのは名目だけで、少しの工場見学や大学訪問がありましたが実際は普通の観光旅行。2002年の北京は活気というよりは熱気があり、わたしの心を一瞬で奪いました。

見るものすべてが新鮮で、それまで中国に行ったことがなかったことを残念に思ったことを覚えています。そして「いつかは中国で働く」そう心に誓いました。

それでも次の北京訪問までにはしばらく時間が経ってからのことです。

2009年に友人が1年限定で長春で働いていたので、これはチャンスということで北京経由で長春へ向かいます。このときは北京に立ち寄っただけなのですが、自分で手配して中国に行ったことでリミッターが外れます。

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その年の夏に2回目の長春。そして2011年から万里の長城マラソンの参戦が開始です。

万里の長城マラソン絡みではありますが、北京訪問はこれまでに11回。これほど多く訪れた町は日本でも数えるほどしかないでしょう。松山の実家にすら10回行っていない気がします。

なぜわたしがこれほどまでに北京が好きなのか。

最初はやはり歴史でした。世界遺産になるような建造物はため息が出るほど美しく、蒼穹の昴の世界が100年近く前に実際にあったのだと思うと、ワクワクが止まりません。

ただそれは興味のレベルを超えず、「好き」のレベルを超えることはありませんでした。わたしが中国を好きになった決定的なもの。それは大陸に沈んでいく夕日でした。

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最初にその夕日を見たのは北京から長春に向かう列車の中。わたしの目はその雄大さに釘付けでした。日本で見る夕日を好きですが、中国で見る夕日は「沈む太陽」という表現がしっくりきます。

北京では西海から眺める「大陸に沈む太陽」が好き。西海は観光地の后海のとなりにあるのに、観光客はほとんどいません。地元の人たちが釣りを楽しむようなのんびりとした空間。そこでわたしは飽きることなく夕日を眺めます。

そしていまは北京の人たちに会うことが北京を訪れる楽しみになっています。2002年に訪れたころは「笑わない中国人」という印象が強かったのですが、いまは表情豊かでそして驚くほど親切です。

そういう人たちを眺めているだけでも楽しい。

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北京は観光として訪れる人がものずごく少ない街です。ビジネスで訪れる日本人は多いのですが、例えばGWのフライトは半分以上が中国人で、そこに欧米人が加わり、日本人の観光客はほとんどいません。

正直よほどの中国好きじゃなければ、そりゃ上海や香港を選ぶかなとは思います。「大陸に沈む太陽」は別に北京以外でも見ることが出来ますし。

でもやっぱり北京が好き。

今年の万里の長城マラソンも5月1日。12回目の北京がどんな表情を見せてくれるのか楽しみでしかたない。

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