クレイジーランナーの三州ツバ吉さんと東海道を走ったあとに決めたこと。それが走って五街道を制覇するということでした。
あの東海道57次から1年半が経過して、ようやく次の一歩を踏み出すことができました。今回選んだ街道は時間がなかったこともあり、147.7kmと五街道の中でも最弱と呼ばれる(誰もそんなこと言っていない)日光街道です。
たった2日間だし、ゆっくり行っても大丈夫。
そんな甘い考えから、鶴巻温泉を出発したのが5時20分。予算の都合で鈍行を乗り継いだので東武日光に到着したのが9時22分でした。
ちなみに今回の旅の予算は1万円。交通費と食費込み。1万円札1枚だけ握りしめての2日間。
スタート地点に決めていた日光東照宮には、これまた予算の都合(と時間の都合)で入場せず、日光街道ランをスタートさせたのが10時半でした。
とりあえずすべての宿場町とその到着時間をまとめてみました。
東照宮 10:30
鉢石宿 10:47
今市宿 11:54 8.5km 7.9min/km
大沢宿 13:32 7.3km 13.2min/km
徳次郎宿 15:25 9.5km 12.3min/km
宇都宮宿 17:30 10.4km 17.8min/km
雀宮宿 19:33 7.8km 15.8min/km
石橋宿 20:57 6.5km 12.9min/km
小金井宿 22:55 7.0km 16.9min/km
新田宿 00:16 2.5km 32.4min/km
小山宿 01:12 6.0km 9.0min/km
間々田宿 03:05 7.3km 15.5min/km
野木宿 05:30 6.6km 22.0min/km
古河宿 06:11 2.6km 15.8min/km
中田宿 07:25 5.9km 12.5min/km
栗橋宿 08:08 1.8km 23.9min/km
幸手宿 10:06 8.8km 13.4min/km
杉戸宿 12:01 5.7km 20.2min/km
粕壁宿 14:21 6.5km 21.7min/km
越ヶ谷宿 17:12 11.5km 14.9min/km
草加宿 18:45 7.2km 12.9min/km
千住宿 20:48 9.5km 12.9min/km
日本橋 22:26 8.8km 11.1min/km
かかった時間は約36時間、147.7kmを36時間もかけて走るとは思いもしませんでした。途中、小金井で雨に降られて1時間動けなかったのもありますが、トータルの睡眠時間は1時間程度。
いったいどこに時間がかかったのか。それはこまめに必要だった休憩でした。1日目も2日目も、日中の気温が高いため、コンビニを見つけるたびに休憩をしていました。
宿場町が20あり、そこでの休憩も1ヶ所15分としても300分で5時間・・・
本当に暑さとの戦いで、熱中症対策が云々かんぬん言っているわたしが、真夏に走って熱中症になったなんて笑うに笑えません。水分補給だけは徹底して行っていました。
それでも帰宅して体重を計ったらマイナス2kg、かなり水分が足りてなかったことになります。いまさらですが、やっぱり真夏の超長距離は危険です。
ちゃんとした食事をしたのは宇都宮宿の餃子と、2日目の昼ごはんに幸手宿の先でマクドナルドに入ったくらい。そもそも空腹感は、先週の皇居24時間と同じくほとんどなしで、食べてないと危なそうだから食べただけでした。
旅ランなので時間を気にせずに美味しいものを食べれるのがベストですが、いかんせん前に進んでいませんので、それどころではありません。
そしてあまりの暑さに粕壁宿で30分の仮眠を取り、そこからが苦しみの時間です。どう計算しても1時間に6km進まないと、23時の終電に間に合いません。
そこまではtwitterやfacebookに途中経過を書いていたのに、そこからは宿場町の「通過」だけ。
ラン仲間が応援に来てくれたのに、時間の都合で待つことができず、応援に来てくれた人を振り回してしまうという失態。ただその日のうちに帰らなくては、山ほど積まれた仕事を終わらせることができません。
そしてまた別にレポートしますが、マイロード靴総合設計の薄井さんに提供してもらったシューズですが、インソールが柔らかすぎるかもという話をしていたのですが、終盤に来てその弊害が出てしまいました。
インソールが柔らかすぎたため、おそらくハイアーチになりすぎて接地できないくらいの痛みが発生します。3kmごとにシューズとソックスを脱いてマッサージです。
ただこのシューズそのものは素晴らしく、36時間履いて走っても足裏以外に不都合はまったくなし。筋力が必要なのでまだまだ使いこなせていませんが、どこまでも走り続けられる、これまで出会ったことのない不思議んシューズです。
いま思えば途中で、硬めのインソールを仮にどこかで手に入れれば良かったのかも。
実はマイロード靴総合設計の薄井さんからは新しい提案ももらっていて、これからハダシストがどえらいことになるかもしれません。
とにかく最後は必死のパッチの走りでした。日本橋待ってくれているラン仲間いて、自分の終電がギリギリ。でも残り5kmあたりからは必要以上に心拍数が上がってスピードが出ません。
ちょっとスピードを出そうとすると吐き気がしますし、心臓に負荷がかかっているのもわかります。やっぱりちゃんと寝てないと体には疲労が溜まっていくのでしょう。
いずれにしても36時間でなんとかゴールしました。
正直言って人生でこんなにツラかったことありません。特に最後の千住宿から日本橋までは、マラソン人生だけでなく、これまで40年生きてきて一番ツラかった。
ゴールに仲間がいなかったら、たぶん終電までにゴールできなかったでしょう。
もちろん途中で応援しに来てくれたラン仲間や、近くにいるからという理由だけで応援に駆り出された友人の妹や、ランニング途中で声をかけてくれたランナーさん。facebookやtwitterで支えてくれた仲間たち。
そういう一人ひとりの力がわたしの支えでした。
もう当分走らなくていいやと、ゴール直後は思いましたが・・・なぜでしょう。今日になって奥州街道の距離を確認している自分がいます。
奥州街道と甲州街道はそう遠くないうちに走っておきたいですね。2017年の年始に奥州街道なんて良さそうな気がします。冬だと野宿が無理なので、ゆっくりとしたスケジュールにできますし。
そして最大の敵、中山道を40代の前半で駆け抜けたい。
そのためには今回の結果からわかるように、圧倒的な走力不足です。もっと本気で超長距離に取り組む必要があります。夏であることを差し引いても日光街道は24時間で走り切る必要があります。
そういう意味では日光街道はいいトレーニングになるかもしれません。
電車で片道2200円ですし、2日間あれば走ることができる街道です。ちょうどラン繋がりのあるランナーさんが先週宇都宮まで餃子を食べに東京から走ったそうです。
わたしもそれくらいの勢いと走力を身につけたいところ。100km程度なら自分の足が交通手段。
走力はまだまだ低いものの、36時間で1時間程度の仮眠しかせずに走れたのもひとつの収穫です。すぐに成長することはできませんが、ここからゆっくりと力をつけます。
目標は五街道制覇!さて次はどこを走ろう。
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