ChatGPTがどのような形で僕らの仕事を奪っていくのか

AIが発達したら、いつかライターの仕事がなくなる。少し前から言われてきたことですが、どうやらその世界は思ったよりも目の前にあって、1〜2年のうちにたくさんのライターが廃業することになる。ChatGPTを使ってみて、そう確信しました。

ChatGPTのようなAIが記事を書くようになるみたいに考えている人もいて、それならまだライターも生き残れるみたいに思っている人もいるようですが、それは根本的な勘違いです。ChatGPTが定着したら、まず消えるのはノウハウ系の記事です。

たとえば初めて海外に行く人は、これまでGoogleの検索窓に「パスポート 取得方法」のようなキーワードを入力していました。そうすると、パスポート取得に関する情報が記載されているサイトが、いくつもリストアップされ、自分で内容を確認していくわけです。

ChatGPTが定着すると、みんなGoogleで検索しなくなります。ChatGPTで聞けば終わるわけです。まだ精度が荒いところもありますが、日々進化しているわけで、1〜2年で信じられないくらい成長し、ほぼ間違いのない答えを教えてくれるようになります。

もちろん、すべてのノウハウ系の記事がなくなるわけではありません。ただ、多くのWebライターが携わっているであろう、自分で調べた情報をまとめて記事にする、大量生産系の仕事はなくなります。そんなサイトを作ってもAIの餌になるだけでアクセスは稼げないので。

そうなると案件そのものが減ることになり、ただでさえ安い単価がさらに安くなり、1文字0.1円が標準の世界になりかねません。そうなると、ライターもChatGPTを使って記事を書くようになります。似たような記事が大量生産されて、またノウハウサイトの価値が落ちます。

ではライターに生き残る道がないのかというとそうでもありません。残された道は2つあって、ひとつは編集者になるという選択肢。ChatGPTで作られた原稿の内容確認をして、記事に問題がないかチェックする仕事です。ただこれは、すでに編集者がいるわけで記事数も減ることを考えるとおすすめしません。

ではどこに向かえばいいのか。それは自分の体験を自分の言葉で語るという道です。たとえばRUNNING STREET 365のシューズレビューをAIが書くことはできません。発売前のシューズのレビューを書けるAIは、少なくとも私が生きているうちには出てこないはず。

AIにできないのは「体験」です。そして、その体験で得た感覚を言葉にすること。これだけは人間だからできるわけです。100年後にどうなってるかはわかりませんけどね。感覚や感情すら持ったAIができる可能性だって、完全には否定できませんから。

ただ現時点では、ChatGPTと上手く付き合っていくというのが正解だと思います。自分が書く情報に漏れがないかを確認するのに使ったり、記事の構成案を出してもらったりすることで、原稿作成の時間を大幅に短縮できます。そうやってAIに慣れつつ、突破口を探っていくことです。

よくわからないからという理由で遠ざけていたら、仕事のないライターになってしまいます。反対にChatGPTに慣れてしまえば、活用するためのノウハウを教える仕事も得られます。なんでも先行者が有利なことは、すでに多くの人が理解してるはずです。

そしてノウハウ系でも生き残ることもできると考えているのですが、それについてはまた別の機会に話すとしましょう。とりあえず今回はChatGPTを無視してはいけないというはなしと、ライティングの未来についてのみ話しておきます。もっと知りたいならChatGPTに聞いてみるといいですよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次