リソース:100点ではなくオール80点を目指すスタイル

昨日のブログで月間走行距離600kmまでは走力が伸びるとお伝えしましたが、別に600km走ることを推奨しているわけではありません。それだけ走れば、自分のポテンシャルを限りなく100%に近いところまで引き出せるというだけで、努力の限界値を示しただけのことです。

それ以上の距離を走るとさらに速くなる可能性もありますが、月間走行距離が600kmと800kmの差なんて微々たるものです。レースや自分自身のコンディションなどで簡単に裏返る程度のものです。そして、そこまでやるかどうかは「生き方」の話。

人生をランニングに全振りするなら挑戦してもいいですし、他にやりたいことがあるなら、そのことにリソースを振る必要があります。月間走行距離600kmというのは、普通に仕事をしていた場合に、自分のリソースをフルに使って到達できるような距離ですので。


昨年の私はその領域にいましたが、仕事をかなり削りました。フリーランスだからできることです。ただ、半年でその領域に入ろうとしたから最終的に体を壊して、愛媛マラソンでは残念な結果になりました。月間走行距離300kmのランナーが月間走行距離600kmを無理なく走れるようになるには3年はかかります。

短期間で無理をしたため、私のチャレンジは失敗に終わりましたが、そもそも私はリソースを分散するタイプ。それを意識し始めたのは大学時代のことです。同級生に私よりも頭のいい人もいましたが、私はどこかの知事と同じく、学年トップで卒業しています。

私は学費免除の特待生として湘南工科大学に入学しましたが、1年間の成績で翌年の学費が免除されるかどうかが決まりました。そのときに必要になったのは、全教科で100点を取るということではなく、80点以上を取るということでした。

成績は教科ごとのランク(A〜Dと落第)で決まります。80点でも100点でも同じ「A」であり、成績上位に入るにはとにかく「A」の数が重要になります。全ての教科で100点を取りにいけるほど優秀ではないことを自覚していたので、私はリソースを分散したわけです。

その結果、4年間学費免除(これが私のプロサッカー選手を目指す目標を諦めさせた要因になるのですが、それはまた別の機会にでも)。最近になって思い出しましたが、卒業するときに学長賞をいただいたのですが、1番賢いわけでもないのに、成績トップになってしまいました。

別に自慢したいわけではなく、それもひとつの選択肢だという話です。自分のリソースをひとつのことに全振りするのか、それとも分散させるのか。人生の楽しみ方は人それぞれであっていいし、それを誰かと比べる必要なんてないということ。


月間走行距離が少なかったと月末になってSNSに投稿する人がいますが、それはリソースを分散させた結果であり、他のことで楽しんだり努力したり、休んだりした結果なので、何も恥じる必要もなく、反省する必要もありません。問題があるとすれば、練習量に見合わない目標を立てているということです。

もしくは目標を立てたのに、それを実現するだけの練習をしなかったこと。サブスリーを達成するために月間走行距離500kmになる練習メニューを組んだのに、それを実行できないのは大いに反省すべきことです。ただ、そこで修正すればいいだけのことでもあります。

要するに失敗なんて大したことではなく、2歩下がっても3歩進んで成長すればいい。ただそれも、自分のリソースをどう割り振るかをよく考える必要があります。ランニングだけが人生を豊かにしてくれるわけではありませんので。もちろん、全振りする生き方も選択肢としてはありです。私自身はそこから降りましたが。

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