大阪マラソンがまさかの定員割れ?マラソン大会はもう下火なのか

大阪マラソンがまさかの定員割れ?マラソン大会はもう下火なのか

大阪マラソンが2次募集を行うと発表しました。大阪マラソンは東京マラソンに次ぐ、国内トップクラスの人気を誇るマラソン大会です。2次募集を行うということは、単純に考えて1次募集では埋まらなかったことになります。

大阪マラソンの募集人数は32,000人で他のマラソン大会と比べると多めですが、全国各地からランナーが集まる大会ですし、これまで4倍の倍率がある大会だったわけですから、大阪マラソンを走りたいという人が75%以上減った計算になります。

東京マラソンは落選者のSNS投稿が多かったので、まだそれなりの倍率があるはずですが、そもそも10倍以上の倍率があった大会で、もしかしたら3〜4倍くらいまで倍率が落ちているかもしれません。ただ今回はスライド枠がいるので、倍率を計算することに意味があるのかわかりませんが。

大阪マラソンだけでなく、湘南国際マラソンも定員割れ。その原因は「コロナ禍でもなんとかして開催する!」と鼻息荒くしていたのに、結局中止せざるをえなくなり、狼少年状態になってしまったことにあると考えていましたが、実はそれ以上にランナーのマラソン大会離れが進んでいるようです。

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もちろん、多くのランナーがコロナ禍初期に「中止」を経験し、確実に開催されるまで待とうという真理になっているだけとも考えられます。今回エントリーした人が全体の25%で、75%が様子見。ありえない数字ではなさそうです。

もっともランナーの数は増えているという調査結果がいくつもあり、本来ならマラソンブームがまたやってきてもおかしくないところ。でも現実は大阪マラソンの定員割れ(定員割れとの発表があったわけではない)という、想定外の状況になっています。

これを冷静に考えると、新規で増えたランナーはマラソン大会を目標としていないのでしょう。コロナ禍前は新規で走り始める人は、まずマラソン大会ありき。そこに誘われたり抽選に当たったりしたから、走りはじめたという人が多かったのでしょう。

でも、今回のランナー増加は健康維持を目的としています。テレワークで運動量が激減し、危機感を持った人がランニングを始める。目的は健康維持なので、その先のマラソン大会なんてものはないわけです。刺激し合うラン仲間もいませんし。

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ただ、それでも来シーズンには半分以上のランナーが、マラソン大会に戻ってくるというのが私の見通しです。根拠はないのですが、ラン仲間が大会に参加しているのをSNSなどで見たら、やっぱり走りたくなるのがランナーです。

そして今シーズンに問題なく開催されたなら、「もう大丈夫」と思えるので2023-2024シーズンは半分は戻ってくる。そして2024-2025シーズンは、残りの半分のうちのさらに半分が戻ってくるので75%回復するかなと。

問題はそれをマラソン大会側が待てるのか。この流れだと、ほとんどのマラソン大会が定員割れすることになるので、採算が合わなくなります。でも参加費そのものも高騰していてランナーの負担が増えるとさらにランナーが離れます。でもスポンサーも余裕がない。

もっとも淘汰されていくのも自然の流れ。消えていくマラソン大会もあり、一方で新しく生まれる大会も増える。さらにマラソンなしでランニングを楽しむ人も増えていく。そうやって市民マラソン業界は、元に戻るのではなく、新しいステージへと進んでいくのかもしれません。

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