裸足ランナーのわたしがファイブフィンガーズを履かない理由

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昨日の記事で「adizero Feather RK2が壊れて履くシューズがない」と書きましたが、facebookで裸足仲間から「なんでビブラムファイブフィンガーズ履かないの?」と聞かれました。

ファイブフィンガーズを履かない理由がいろいろありすぎたので記事にしてみることにしました。

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目次

ベアフット系のシューズの歴史

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裸足ランナーといえば最近はワラーチですが、第一次裸足ランニングブームに火をつけたのは間違いなくビブラムファイブフィンガーズです。

「BORN TO RUN」が発売されて注目されたファイブフィンガーズ。そしてそこから始まったベアフット系のシューズのブーム。

ビブラムUSAがアメリカで「5本指シューズの健康効果を誇張していた」ということで訴訟され、返金対応することになりました。そのことでランニングシューズメーカーが一気にベアフット系のシューズから手を引いたのは、日本ではあまり知られていませんが、そういう流れがありました。

一時期は様々なベアフット系のシューズが発売されましたが、いまはビブラムを含む数社だけしかベアフット系シューズを作っていません。

ビブラムファイブフィンガーズの位置づけ

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わたしがファイブフィンガーズを履かない理由は別にその訴訟とは何にも関係ありません。

ビブラムファイブフィンガーズはわたしが好きなシューズのかなり上位に入ります。山に入るときやウルトラマラソンはビブラムファイブフィンガーズのほうがいいと信じています。路面さえ良ければ裸足でもいいのですが。

わたしがシューズを買うときの基準がビブラムファイブフィンガーズです。どういうことかというと「ビブラムファイブフィンガーズよりもいいと思ったシューズしか履かない」がわたしのルールです。

ファイブフィンガーズが素晴らしいシューズなのは知っています。ファイブフィンガーズを履けばランニングが楽しくなります。どこまでも走っていけそうな気分になります。

だから他のシューズをあえて選ぶときはビブラムファイブフィンガーズを超えていなければ、履きたいシューズの候補にも上がってきません。

そしてわたしはいつもビブラムファイブフィンガーズより良いシューズを求めてさまよっています(これを書いてからしばらく時間が経過し、この問題はどんなシューズでも履きこなせるようになって解決しています)。

ビブラムファイブフィンガーズを履かない理由

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「adizero Feather RK2」が壊れてビブラムファイブフィンガーズを選ばないのは、わたしの中ではビブラムファイブフィンガーズは走りを楽しんだり、ロング走に使うものであって、スピードを出しにくいシューズだからです。

わたしの走力で1kmを3分台から4分の前半を維持するにはビブラムファイブフィンガーズは不向きです。

スピードが出ない理由は、足の指が独立することで力が分散してしまうからではないかと考えています。個人的な感覚で言えば、親指以外の4本の指はセットになって初めて力を発揮します。

そしてビブラムファイブフィンガーズに手が出ない最大の理由がデザインです。最新モデルはお気に入りの色がありますが、しばらくの間、わたし好みの色使いのシューズがレディースサイズしかありませんでした。

シューズ選びで履き心地の次に大事なのがデザインの好み。わたしはグリーンやイエロー、オレンジをランニングウェアに好んで使いますが、これに合うカラー、デザインが履きたいモデルにはずっとなかったんです。

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ビブラムファイブフィンガーズは高い

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ビブラムファイブフィンガーズを履かないもうひとつの大きな理由は「値段」です。

やっぱり高い・・・そこそこ安いモデルもありますが欲しいモデルになると2万円オーバー。

うちのアパートの家賃と同じですよ。

もちろん値段に見合ったシューズだとは思っていますが、消耗品に2万円出せるほど豊かな生活はしていません。なのでわたしの中でビブラム予算は1年間に1足までと決めています。

その予算を昨年はFUROSHIKIに使ってしまったので、ビブラムファイブフィンガーズを買えず・・・

気軽に2万円ぐらいぽんっと出せるようになりたいですね。

ビブラムファイブフィンガーズは裸足感覚ではない

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ビブラムファイブフィンガーズは裸足感覚シューズと言われていますが、正直なところ裸足感覚シューズだとはわたしは思っていません。あえて言うなら「裸足ランニングの走り方を身に着けやすいシューズ」でしょうか。

このシューズをいきなり履いて裸足ランができるようになるわけではありません。そして何よりもビブラムファイブフィンガーズと裸足では使う筋肉が微妙に違います。

その証拠ではないですが、ビブラムファイブフィンガーズで足を使いきっても、シューズを脱げばまだ走れる、わたしが「裸足ブースト」と言っている現象が発生します。

もちろんわたしの走り方が悪いのかもしれませんが、多くの裸足ランナーがワラーチに移行しているのは、何もビブラムファイブフィンガーズが高額だからという理由だけではないはずです。

わたしはワラーチを履かないのでワラーチを除いて考えたときに、本当に裸足感覚なのはFLOPEEZEだけです。ただのサンダルですが・・・

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追記:他のシューズも履けるようになった

この記事を書いたのが2016年4月のことで、それから3年半経過した現在では、どんなシューズでも履きこなせるようになっています。あるシューズ設計者に出会い、シューズの基本的な考え方を学ばせてもらいました。プロトタイプのランニングシューズを提供してもらってもいます。

そこでの経験と裸足ランニングを継続してきたことで、今ではどんなメーカーのどんなシューズでも履き分けられるようになっています。履き分けられるというのは、ただ履いて走れるだけではなく、シューズのポテンシャルを引き出した走りができるようになるということです。

そうなってくると、シューズレビューを依頼されることも増え、自然と自宅の玄関にはランニングシューズの山ができています。ですので、ここでファイブフィンガーズを買う必要もない状態です。

またいつかファイブフィンガーズを履くこともあるかと思いますが、いまは世の中にある、設計者が魂を注ぎ込んで作ったシューズを楽しもうという思いのほうが強くなっています。ファイブフィンガーズも面白いシューズですが、そこに革新はないので、またいつかでもいいかなと。

2019年の段階ではそんなふうに考えています。

それでもビブラムファイブフィンガーズが好きな理由

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さんざんビブラムファイブフィンガーズの好きなじゃないところを挙げましたが、本質的にはわたしはビブラムファイブフィンガーズが好きです。打ち出の小槌を持っていたらすぐに買います。

わたしがランニングシューズを買うのは自転車や釣り竿を買うようなもの。シューズは道具でありその個性を楽しむために買っています。スピードレース用はそこに「速く走れる」という要素も加わりますが、それでも履いて楽しくないシューズは絶対に履きません。

そしてビブラムファイブフィンガーズはランニングが最高に楽しくなるシューズです。すぐに走り出したくなるし、ずっと走っていたくなります。裸足で履くから匂いのお手入れだけが大変ですが。

もっと安ければもっと人気が出るんだろうなとは思います。日本はおそらく世界で一番ランニングシューズを安く買える国です。すぐに割引きをして、モデルチェンジすると半額以下なんてこと珍しくありません。

1足5000円でそこそこいいシューズを買える国で、2万円のファイブフィンガーズがお店に並んでいても、余程の付加価値がなければ普通は買いません。その付加価値があるとは思うから1年に1足買っていますが、同じ金額だとFUROSHIKIのほうがもっと付加価値があるので・・・

でもやっぱりファイブフィンガーズは好きなのは譲りませんけどね。

まとめ

いろいろお伝えしたので、最後にファイブフィンガーズを履かない理由を簡単にまとめておきます。

  • 速く走れない
  • 好みのデザインのモデルが少ない
  • 高額である
  • 裸足とは別物
  • 他のシューズでも走れるようになった

こんなところですね。でも嫌いなわけじゃないですよ、どこで使うか、どう使うかというだけの話です。今は手元に無数のランニングシューズがあり、ファイブフィンガーズを履くべきタイミングが見つかりません。

こういうのは縁なので、どこかでまた履き始めるとは思います。ファイブフィンガーズで山を駆け抜けるのは、最高に気持ちいいですからね。なので、ひとつの選択肢として1足持っておくのはおすすめします。

僕はもう少し高い家賃のアパートに住めるようになったら考えるとします。

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