調べ物:AIがすべての正解を出してくれたとしても私は失敗のある人生を選ぶだろう

何かの記事でマラソンの川内優輝選手がクラウドファンディングを利用していると記載されており、それに対して本人が直接Xで、クラウドファンディングを利用したことはないと否定していました。それがちょっとした話題になっているのですが、そういう時代になっんだなというのが私の感想です。

アスリートがクラウドファンディングをすることや、それを自分で否定しなくてはいけないということではなく、記事に間違った情報が掲載されるという時代だという話です。間違った情報が記載されるのに時代も何もないと思うかもしれませんが、これはほぼ確実にAIによる弊害です。

きちんと自分で調べればわかることなのに、そのような記載をしてしまうということは、おそらくAIに対して「クラウドファンディングしたことがあるマラソン選手を教えて」とでも質問したのでしょう。そしてAIが川内優輝選手の名前を挙げたというのが私の推測。


本来なら、それに対して裏付けの調査をする必要があるのですが、これを記載した人は普段からAIを活用しており、その回答を信用するようになっていたのかもしれません。AIが間違うことなんて考えられないから、そのまま記載してミスを指摘された。

あくまでも私の推測でしかありませんが、若い世代を中心に「相談はAIにする」という人が増えています。ChatGPTをチャッピーという愛称で呼び、学習の手伝いをしてもらったり、さまざまな提案をしてもらったり。チャッピーに慰めてもらう人までいるのだとか。

私は古い人間なので、そのようなAIの使い方をしようと思ったこともありませんが、世の中の流れはすでにそちらに傾いていて、私が時代の流れに抗ったところで、時代の流れについていけてない人と認定されるだけ。多くの人がAIを生活の中に取り入れています。

ただAIは嘘をつきます。正確には嘘をついているのではなく、間違った情報を提供します。嘘というのは間違った情報を間違っていると知って伝えることであり、AIの場合は間違っていると知らずに伝えてくるので、「嘘」ではありません。

今はまだAIが間違うこともあるという認識を持っている人が少なくありませんが、AIの精度が上がり、「AIが言っているのだから正しい」という認識にこれから1〜2年くらいでシフトチェンジしていきます。そうなると間違った情報が間違ったまま広まります。

そこまでくると何が起こるのか。まず間違いなく起こるのが情報操作です。おそらく近いうちに、選挙で誰に投票するかをAIに相談する人が出てきます(おそらくすでにいます)。そのときに、AIの回答をコントロールすることによって、結果を歪めることが行われます。


私は調べ物にAIを使うことはほとんどありません。サイトを作るときのアイデア出しに使うこともありますし、記事の推敲に使うこともあります。助手としてAIを使っているのですが、それ以上に深いことを依頼したりはしません。それは信用していないからだけではなく、人生の面白みが減るからです。

仮にAIが完璧な提案をしてくれたり、回答をしてくれたりしたとします。それに従って行動し、成功したとして、それが何になるというのでしょう。それはもう自分の人生ではなく、AIにコントロールされているだけで、そこからは何も得られません。

いつも言っていることですが、大切なのは経験です。失敗や上手くいかないことも含めて経験することが大切です。ただ、AIを使えばAIにコントロールされる人生を経験できます。私はそれを望まないだけで、人によってはそのほうが生きやすく、希望を持てるというのなら私が否定するようなことではありませんが。

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