どんなサービスにもルールがあって、ルール違反をされると困る人がいる

年末年始が近づくに連れて、お客さんのチェックアウト時間が遅くなってきました。いまお手伝いしている宿はチェックアウト時間が10時なのですが、10時ギリギリにチェックアウトする人だけでなく、10時を過ぎても部屋から出てこない人も。

仕事なのでチェックアウト時間が過ぎていることを伝えに行くと、きまって「いま出ようとしているところ」と言われるのですが、もちろんなかなか出てきません。「数分のことなんだから」と思うのかもしれませんが、これは契約であり、1分でも30分でもオーバーはオーバーなんです。

別に私も嫌がらせをしたいわけではなく、宿というのはなかなかシビアなスケジュールで稼働していて、1人の「数分くらい」が大きなダメージになることもあります。もちろん宿にもよるんですが、たとえばチェックインが21時までなのですが、21時以降に来られるとこちらの睡眠時間がそのまま削られます。

チェックイン時間が15時からとしているのに14時に来られると、スタッフの休憩時間がそれだけ短くなってしまいます。ビジネスホテルのように大勢のスタッフが常勤している宿なら問題ないのでしょうが、私が働いているようなサイズの宿やペンションだと、すべての時間に意味があって、その時間によってスタッフが守られます。

だから時間通りに……と声を大にして言いたいところですが、言ったところでというのもあるので、ここで小さく書き残しておくだけにしておきますが。宿の仕事も長くなってくると、「なんでそうなるんだろう」という人に接する数も増えてきて、なかなか勉強になります。

勉強になるといえば、私が仕事をしている宿はagoda経由での予約が苦手という話があります。予約サイトとして、Booking.comと楽天トラベル、じゃらんnetの3社を利用しているのですが、agodaはBooking.com系列ということもあり、Booking.comに掲載したら、自然とagodaのサイトにも掲載されます。

agodaを使っている人でもそのことを知らない人も多いようです。お客さんからすればagoda経由で宿の予約をしたと思っていますが、宿としてはBooking.comからの予約になります。ここまでならそれほど問題はないのですが、問題はお客さんの連絡先などが宿側にはわからないということ。

お客さんに連絡するにはBooking.comのアプリを使って、チャットのようにやり取りをするのですが、agodaの利用者にはBooking.com経由でagodaのアプリもしくは登録したメールとやり取りします。このときagodaの利用者はチャットやメールを見ていないことが多く、こちらからの依頼が何も通ってないことがよくあります。

もちろん普通にチェックインしてもらえれば問題ありませんが、21時までにチェックインされなかった場合には厄介なことになります。こちらから自動チェックインの方法を送ったとしても見てもらえない可能性があり、夜中に到着して宿直担当の方が仮眠しているところを起こされることもあります。

実はこの「宿からの連絡が伝わっていない」というのは、agoda以外でも起きて「連絡なんて来ていない」と言い切る人もいるのですが、本人が確認していないだけというのがほとんどです。今どきスマホのメールなんてほとんど使っていないのでしょうし、「予約サイトには宿から連絡がない場合には……」の注意書きをしていますが、読み流している人も少なくないわけで。

繰り返しますが、それでも21時までにチェックインしてもらえればまったく問題ないんです(私が手伝っていいる宿の場合)。そのために、チェックイン時間を設定しているのですが、「ちゃんと行くんだし、2〜3時間くらい遅れてもいいよね」とされるといろいろなことがスケジュール通りに回らなくなるわけです。

別に宿に限ったことではないのですが、世の中のサービスにはそれぞれにルールがあります。そのルールから逸脱する場合には、きちんと連絡をしたほうが親切ですよという話。連絡せずに上手くいったとして、裏で誰かが不安になったり、気をもんだりしているかもしれませんので。

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