
ランニングのパーソナルトレーニングで、ランニング初心者からの依頼を請けることがよくあります。パーソナルトレーニングを依頼するくらいなので、ほぼ全員から高いポテンシャルを感じることができ、勘のいい人は1回でコツを掴みます。
こちらとしては1回で終わるので、ビジネスとしてはよくないのですが、「走りが変わりました」「目標を達成しました」という声を聞くと、1回であってもやってよかったなと嬉しくなります。1回でそんな変わるものなの?と思うかもしれませんが、間違いなく変化があります。
なぜなら、依頼をしてくる方は全員が走ることを学んだことがなく、自己流で走っているから。ランニングを教えるようになって不思議なのは、なぜ学校の授業に体育があるのに、授業で、走り方を教えないのだろうということです。
今の学校はどうなのかは知りませんが、私の時代の体育で「走る」といえば、グラウンドや学校の外周をただ走るだけ。走り方なんて1度も習ったことがありません。それなのに、ゆっくり走っていると「サボるな」と叱られる。仮にも「授業」なので、教えもせず、ただ走らせて叱るというのは理不尽でしかありません。
もちろん学生時代にそんなことを考えたことはありません。マラソンとかランニングというのはそういうものだと思っていましたので、何も考えずそのスタイルを受け入れていました。でも、教える立場になって、なぜ基本だけでも教えないのだろうかと。
ランニングは気合と根性で乗り切るものではなく、「技術」を楽しむスポーツです。正しい知識を持って、効率のいい走りをする。そのためにスキルを上げていき、走力も上がって走るのがさらに楽しくなる。ところが、学校ではそれをしません。
数学や英語といった授業では技術を学びます。むしろ、そこを徹底して行います。英語の授業ではアルファベットを覚えることから始めるわけですが、ランニングはいきなり実践から入ります。残念ながらそれはもう「授業」ではないわけです。
自己流でも走れてしまうのがランニングなのですが、自己流でやってきた人たちに共通するのが「前へ進む意識が強すぎる」ということです。ランニングなのだから前へ進まないと話にならないではないかと思うかもしれませんが、前に進むのは「結果」です。
正しい動きをするから前に進む。そして正しい動きをするのに、前へ進む意識は必要ないどころか、むしろ走りの邪魔になります。前へ進みたいから膝から下を振って、そして体の前で着地する。何もいいことはありません。スピードも出ませんし、ケガのリスクも高まります。
ちなみにここでいう「正しい動き」というのは、フォアフットとかヒールストライクとかいうものではありません。正しい動きはランニングにおける「理」の部分のことを言います。具体的に知りたい方は、パーソナルトレーニングを受けていただければお伝えします。
いずれ動画にするかもしれませんが、文章で伝えるのがかなり難しいので「理」の内容については省くとして、ここで大事なのは「結果ばかり追わないこと」です。これはランニングに限ったことではなく、あらゆることに通じる考え方です。
まずは「理」があり、そこを身につけないと必ずどこかで行き詰まります。逆に「理」を身につければ、そこからの可能性は無限です。学校でそれを教えないから私に仕事があるわけですが、もう少し何とかならないかなとは思うわけです。
