休みとサボり:結局のところ持続可能であることが大事

年末の慌ただしさもあり、この1週間の走行距離がやや少なめになっています。その結果、コンディションが整って、走りにキレが出てきました。11月末からかなり多めに走り込んできたので、思った以上に疲労が残っていたのかもしれません。

こうなると、休養がいかに大切なのかを実感するわけですが、難しいのは走り込んだからこそキレが出ているということで、この走り込む部分で休み過ぎていると今のコンディションにはなりません。このバランスがコンディションを整える上で大切になります。

ランニングコーチの多くが「休みをしっかり入れろ」とアドバイスしていますが、それは半分正しくて、半分間違っています。トレーニングの基本は「毎日走っても疲労が溜まらないギリギリを狙ってその日の負荷を決める」ことにあります。


もしくは「次のポイント練習までにフル回復していること」です。少なくとも疲労を翌週に持ち越すなんてことはNGであり、そんな練習をしていたら、いつか体が壊れてしまいます。あくまでもトレーニングと回復はセットであり、そのバランスを意識することが大切です。

これはランニングに限ったことではありません。仕事も同じで、頭を使えば脳が疲弊します。疲労というと肉体的なことばかり取り上げられますが、脳も使えば疲労します。人間の集中力は続いても30〜90分とされていて、それ以降は脳が疲れてポテンシャルを発揮できなくなります。

だから私が自宅でライティングの仕事をするときには、こまめに休憩を入れています。考え過ぎたときは横になって寝ることもあります。脳の同じところばかり使っていると、脳がオーバーヒートを起こすので、違う場所を使うか休むかして冷却するわけです。

学校の休憩時間というのはよくできていて、生徒が集中できる時間をベースに時間割を組んでいて、集中が切れそうになるタイミングで休み時間になるようにしています。それくらい脳を休めることは大切なわけです。そういう意味では、がむしゃらに働き続ける人よりも、サボるくらいの人の方が成果を出せたりします。

もちろんランニングも同じです。たくさん練習すればいいわけではありません。ただし「たくさん」の定義を間違って受け取っている人が多数です。ランニングトレーニングにおいて「たくさん」というのは、月間走行距離が600kmを超えるレベルを言います。

100kmや200kmとかいうレベルでは、サボったほうが遅くなります。600kmまでは走った距離と走力は比例します。もちろん、それを走れる体を作ることが大前提です。今日から走り始めますという人が、いきなり1日20km走るべきとか言うわけではありません。


まずは自分の体力に見合った練習量にして、そこから体を作っていきつつ、徐々に距離も伸ばしていきます。そのときも「毎日」が基本です。休みを入れなくてはいけないのは、トレーニングの負荷が多すぎるからです。きちんと毎日回復できる量にすれば休みは必要ありません。

この場合、次のトレーニングまでの時間が「休み」になります。最近はランニングウォッチに回復までにかかる時間が表示されるので、それを参考にするのもOKです(依存するのはNG)。そして、最初に話したように1日単位で完全回復する必要はありません。1週間トータルで完全回復していればOKです。

その考えでいくと、サボる人よりも決めたとおりにトレーニングする人のほうが走力が上がります。天才を努力で凌駕するための唯一の方法と言っても過言ではありません。ただ、そういう私も「休む」が苦手。だからサボる人に負けるんですよね。まぁ負けたところでまったく問題ないんですが。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次