
ネガティブな声が溢れすぎている。私がSNSを離れるつもりなのは、その影響が大きいと感じているためです。SNSにはたくさんの繋がりがあって、さまざまな角度から物事を見ることができる一方で、発信力の大きな人の言葉を不必要に受けることにもなります。
SNSに限ったことではないのですが、何かを批判するというのは個人的にはあまり好きではありません。とくに政治家や会社に対する不平不満はあまり見たくないもののひとつ。私もそれをやっていたこともあるので、あまり大きな声では言えませんが。
基本的には不満があるなら、自分で行動すればいいのにと思ってしまいます。たとえば政治家に不満があるなら、自分が政治家になって世の中を変えればいいのにと。会社のやり方が気に食わないなら、自分で事業を起こして理想の会社を作ればいい。
それを口にすると「あなたは強いからそんなスタンスでいられる」と何度も言われてきましたが、不満を口にしたところで世の中は変わりません。そして自分の環境や境遇を変えられるのは自分だけであり、他者に求めるものではありません。
結局のところ、依存しすぎているのでしょう。社会にも周りの人にも。依存しすぎているから、そこから離れることが不安で離れられないでいる。でも現状に満足していないから、不満の声をSNSに上げてしまう。そしてSNSにはそんな声が蔓延しているから、不満はさらに加速していく。
困ったことにちょっとした不満の声から、状況が大きく変わることもあるのが今のSNSでもあります。炎上したりバズったりしたら、権力を待つ側が頭を下げることになる。その成功体験が、さらにSNSを不満で溢れさせていく。自分の状況も変わるのではないかと期待して。

もちろん、SNSで声を上げたところで、ほとんどのケースで何も変わりません。そらは宝くじに当たるよりも難しいことで、ほとんどの不満は他の不満にかき消されていきます。そんなことをしている暇があるなら、自分で自分を変えたほうがいい。
日本の政治に納得できないなら、自分で政治家になるか、革命を起こすか、国を立ち上げるかのいずれかに向けて行動する。それをしないということは、不満などその程度のものでしかないということ。実際に会社を辞めたり、社内改革を起こさないのは、その程度の怒りでしかないということ。
怒りや不満というのはとてつもないエネルギーを持っています。だから、世の中にはガス抜きという文化があり、怒りや不満が堪らないようにコントロールしています。SNSもガス抜きになっていた時代もありますが、今はもうその段階にありません。
怒りや不満のエネルギーはSNSではなく、自分の行動に活用する。それができない程度の小さなエネルギーなら、怒りや不満になる前に鞘に収める。少なくともSNSに吐き出すのではなく、自分の胸の中でゆっくりと溶かしていき、今後の糧にする。
そうすればSNSも、もう少し居心地が良くなるのでしょうが、そんな平和なSNSなど誰も望んでいないのかもしれません。比較的治安がいいとされていたFacebookも、今では多くの人が離れていきました。結局みんな暇で、刺激が欲しいだけなのでしょう。
それが嫌なら離れるしかない。だから、SNSの治安が良くなるなんて期待せず、さっさと離れたほうがいいのでしょう。以前から考えてはきましたが、ここにきてその想いが強くなっているのを感じます。不満があるなら離れればいいだけのことですから。
