ランナーは承認欲求を満たすよりも内向性を高めたほうが幸せになれる

月初になるとランナーを中心に繋がっている私のSNSには、月間走行距離の報告で溢れかえります。あれって何をしているのか、私には未だにわかっていません。真似をしたこともありましたが、おそらく面倒になって続きませんでした。

このブログタイトルにもなっていますように、私は自分の月間走行距離を知りません。月間走行距離を軽視しているわけではなく、1日10km走っていたら1ヶ月に300kmになるし、大事なのは「いま何をしなくてはいけないか」を考えてメニューを組むことだからです。

自分で組んだメニューを積み重ねていくことだけが大事なのであって、月間走行距離はその結果でしかありません。予定通りトレーニングを積むことができれば、予定通りの月間走行距離になり、トラブルが起きればそれよりも短くなる。その程度の話です。

SNSに月間走行距離をアップすると、みんなが「いいね」を押してくれるので、満たされた気持ちになるというのもわからなくはありません。私も人の子なので、承認欲求がそれなりにあった時代もありますので。でもそもそも内向性が強い人間なので、周りからどう思われているかはすぐにどうでもよくなります。

私にとって大事なのは、誰かの「いいね」ではなく、自分が納得できる積み重ねができたかどうかだけ。誰かに認めてもらったところで、自分が納得できていなければ何の意味もありません。そして、そのスタンスで困ったことは1度もありません。

むしろ、周りの評価に左右されることがないため、心が必要以上に振り回されなくて済みます。誰かが月間500km以上走ろうとも私には何も関係ないことですし、誰かに「いいね」してもらわなくても、自分にとって必要なことであれば継続します。

こういうことを書くと「あなたは強いから」なんて言われるわけですが、私は決して強い人間ではありません。気持ちの向いている方向が多くの人と違うだけ。私が知りたいのは自分自身のことであり、問いかけるのも自分自身の心と体。

内向性が高いことの裏返しとして、他人に興味を持たなさ過ぎるという欠点もありますが、両方を手に入れることはできないので仕方ありません。自分以外の誰かに対する興味をほとんど持たいない人間だから、今までランニングを続けてこれたわけですし。

一喜一憂というのが私にとってはよくない状態のひとつになります。心に波があるという状態だと自分のパフォーマンスが安定しません。それはランニングだけでなくライティングなどの仕事でも同じ。できるだけ心をフラットにすることで、なんとか人並みの仕事ができています。

負の感情だけがよくないものだと考えている人も多いようですが、ポジティブな感情も好ましくないというのが私の考え方。喜びが生まれると、それと同じ量の悲しみや悔しさなどの負の感情が発生します。承認欲求が満たされて気持ちよくなる人は、それと同じ量の不安や不満をどこかで持つことになります。

そんなことはないという反論もあるかもしれません。それに対してさらに反論するつもりもありません。喜びだけで人生を満たせると思っている人に「そんなことはない」なんて言ったところで、きっと本質的なところではわかりあえないでしょうし。

いずれにしてもランニングに関しては、周りに「見て見て」とアピールするよりは、いい結果はゆっくりと噛み締めて自分の中でクローズするほうが幸せになれるというのが私の持論。もっともすべてのランナーがそうなったらランニング業界が盛り上がらないので、「そういう人間もいる」くらいに思っておいてもらえれば。

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