昨日の朝、ショッキングなニュースが飛び込んできました。都内で配達をしているUberEatsの配達員が赤信号を無視して、タクシーに衝突し亡くなられたとのこと。詳しい事情はわかりませんが、デリバリーの配達をしている人にとっては他人事ではありません。
未だにUberEatsの配達で信号無視をする人がいるということに驚きましたが、他の配達員について把握できないのがUberEats配達の難しいところ。私はUberEatsの配達をするようになってから、配達をしていないときでも、点滅信号では渡らなくなりました。
自分がちゃんとしていると言いたいのではなく、点滅信号で渡ることのリスクがいかに高いのか、運転手がどれくらいイライラしているのかなどを配達を通じて感じたからで、そのリスクを犯してまで渡るべきではないと判断しただけのことです。基本的にはビビリなので、危険は可能な限り回避したい。
信号1つで配達時間は2〜3分変わるわけで、1日20回も信号に引っ掛かったら、トータルで1時間は信号待ちということになります。今は1時間あたり1,500〜2,000円稼げるので、1,500〜2,000円の損失となります。でも、事故を起こして1週間働けなくなったら損失はそれどこではありません。
シンプルにリスクをどれだけとるかという話なのですが、UberEatsの配達はそのような話を配達員同士で共有することがありませんし、配達員同士がお互いに相手の配達の仕方に口を出すのもNGです。それぞれの配達方針やポリシーがあり、自由にできるのがUberEatsの魅力ですから。
こういうときにUberEatsが教育すべきだと言う人がいますが、そんなことをしても意味がありません。こういう交通ルールの教育で「リスクが高いから止めるように」と話すことは絶対にありません。交通ルールでこう決まっているから、きちんと守りましょうと言うだけ。それで人が言うことを聞くか。
緊急事態宣言が出ても、街に人が溢れているのを見れば正論やルールがどれだけ意味がないか分かるかと思います。コロナ禍の初期にみんなが自粛したのはリスクが高いと判断したからです。ルールを伝えるのではなく、リスクを明確にするほうが人は行動や考え方を変えるのですが、教育では「正しいことをやりましょう」しか言えないから無意味です。
ちなみに実際に配達をしている立場からすると、配達員よりも普通の人のほうがよっぽど運転マナーはひどいです。あたり前のように逆走してきますし、信号を守ることもありません。無理な横断もしますし、交差点に猛スピードで突っ込む人もいます。だからUberEatsの配達員のほうがマシだとは言いません。ただ、みんなルールを守れていないのが現実。
ルールを守らせたいなら、ルール違反をしたときのデメリットを大きくすればいいのですが、なぜかこの国ではそれをしません。街のポイ捨てをなくすのに、ポイ捨てしたら国外追放するか無期懲役と決めたら、ポイ捨てする人はいなくなります。罪に対して罰が重いと思うかもしれませんが、しなければいいだけのことです。
自転車も車も人も、信号無視したらそれと同じような重たい罰を与えればいい。誰も信号無視をしなくなります。ただ暮らしにくい国になりますが。守らなくても損がないと思うからみんなルールを守りません。タクシーはあたり前のように交差点で停車しますし、自転車専用レーンに駐停車する車も無数にあります。
別に誰かを責めているのではなく、人間とはそういうものだということです。だから「こういうリスクがある」と誰かが声をあげないといけないのですが、私は他人のことなんてどうでもいいので、わざわざ自分に火を付けるようなことはしません。自分がルールを守って、安全に配達していればそれでいい。
ただ「マナーを守れ」と連呼しても無駄なのになと思うだけです。とはいえ、実際に亡くなった人がいるというのはインパクトが大きく、しばらくは無茶な運転をする配達員は減るのかなとは思います。誰だって死にたくないわけですし。あえてひと言だけ語るなら「配達なんてのんびりでいいんだよ」ということだけです。
RUNWAY練習会開催中
効率のいい体の使い方を中心とした練習会を毎週水曜日に日比谷で開催しています。記録が伸び悩んでいる人や、ケガをしにくい走り方を身に着けたいという人のための筋トレ&走り方講座中心のトレーニングを行っています。
日時:毎週水曜日19時〜20時30分
場所:国立競技場外周
参加費:2,000円(第1・3水曜日は無料)
申込:こちら