残り9%を埋めるための努力【完璧でなくても生きていくためには困らない】

残り9%を埋めるための努力【完璧でなくても生きていくためには困らない】

昨日のブログで「自分がこだわっても、ほとんどの人にとってはそこに価値を感じてくれない」というようなニュアンスのことを書きました。写真の質を求めていいカメラを買ったところで、自己満足に過ぎないというのは「iPhoneで十分」という声が多いことからもわかります。これって、あらゆることに共通するものなのかもしれません。

どんな素晴らしい文章を書いても、少しくらい上手な文章と評価はほとんど変わらない。なるほど、私がライターとしてやっていけている理由がわかりました。おそらく、私の文章はある程度の割合の人が読んで、理解できるくらいのレベルにはあります。その基準がどれくらいかはわかりませんが、90%の人が「読める」として、10%くらいの人が「読めない」と判断したとします。

トップレベルの作家さんになるとこれが99%が「読める」、1%が読めないだとしましょう。その差は9%しかありません。でもこの9%を埋めるには、ものすごい時間をかけて努力を積み重ねる必要があります。それをしても売れっ子作家になれるとは限りません。生きていくことだけを考えれば、この9%を埋めることに、それほど大きな意味はありません。

では9%の差を埋めなくてもいいかというとそうでもありません。その理由は2つあります。ひとつは、その努力をやめた瞬間、90%の好評価がジリジリと減っていきます。盛者必衰と言われていますように、現状維持でいることは難しく、常に進化する意思がないと私たちはすぐに評価されなくなります。現状維持というのは、常に上を向いているからこそ成立します。

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もうひとつの理由は、9%を埋めることにこそ人生の楽しみがあるということです。90%の評価を得るのに、何かを犠牲にする必要はありません。よっぽど不得意な分野に手を出していると話は変わってきますが、自分が興味を持って始めた分野なら、楽しんでいるうちにそのレベルには到達します。それはとても退屈なことです。

生きているという実感は、苦しみもがくような経験をして、僅かながらの希望を掴めたときに得られます。簡単に手に入る評価など、人生の充実度という基準の前ではミジンコのように小さなものです。もっと大きなものを手にしたいなら、手にしているものを全て捨てて9%の差を埋めにいく。それくらいの覚悟が必要になります。

それはもう自己満足の世界です。下手すれば分かる人しか理解できない状態になります。9%の人が振り向いてくれた結果、元から評価してくれていた90%の人がそっぽ向く可能性だってあります。最近、YouTubeで芸人さんの話を聞くことが増えましたが、多くの芸人さんが若いときに「分かる人だけ笑ってくれればいい」という状態になっています。

舞台でお客さん相手に笑いが取れなくても、芸人仲間に高く評価されていればいいとなるのですが、私はこれが残りの9%の支持を得るために必要なことなのだと、最近になって思うようになりました。お笑い芸人になろうなんて人は、その時点でもうクラスの90%を笑わせることができるわけです。でも、それではテレビには出られないし、賞レースにも勝てません。

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私たちの世界は90%の評価があれば仕事になりますが、お笑い芸人はそこがスタートラインで、そこから突き抜けないと稼げないので、ちょっと状況が特殊です。ただ、限られた人しか進めないプロの世界であれば、むしろそれが普通です。逆に言えば、90%の評価のその先の領域に入れたなら、その道のプロとして地位と名声が手に入る可能性もあります。

ライターなら売れっ子作家の道がありますし、カメラマンなら世界的な仕事に就ける可能性もあります。でも、個人的にはそこを目指すのは違うかなと。いや、目指している人を否定するつもりはなく、私としては「夢」みたいなことを語るのが好きではないという話で。若い頃はサッカーで食べていこうと思ったけど、それは夢ではなく現実の話。

自分にどのような適性があり、手が届きそうだから目指すというのはありだと思います。9%の差を埋めるために人生を賭ける価値があります。いや、やるかやらないかはその人の人生なので、価値があるかどうかはその人が決めること。ただ、どうあがいても埋まらない9%もあるということも知っておく必要があります。

それでも突き抜けたいという人を止める気はありません。どちらかと言うと私もそちら側の人間ですから。覚悟は必要ですけどね。周りから理解されず孤立する覚悟。すべてを手放したのに何も手に入らないかもしれないという覚悟。それでも笑って前に進めるなら、お互い頑張ろうではないですか。1度しかない人生なのですから。

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