裸足ランナーはランニングシューズと共存はできないのか

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わたしは、ほぼ毎日裸足で走っています。基本的にシューズを履くのはレースのときくらいでしょうか。トレイルも里山なので裸足ですし、近所の公園は裸足で走りやすい路面です。

インターバルもタイムトライアルも全部裸足。

先日大山の下社まで走ったときはFLOPEEZEを履きましたが、おそらくあと数回走ると脱ぐような気がします。家の近所と危険なところくらいは履きますが。

でも、ランニングシューズが大好きです。今月末のクリールのシューズトライアルも楽しみにしています。10足以上のランニングシューズがあり、どれも気に入っています。

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おそらく裸足ランナーの中では、かなりの異端児だと思います。

先日、ワラーチを履いたことがないと言って驚かれました。実際に履いたことありませんし、正直なところワラーチで走りたいと思ったことがありません。ワラーチを履くならシューズでいいかなと。

わたしの中で、シューズはすべて道具です。サンダルにしてもFLOPEEZEにしてもアディダスのブーストシューズにしても、乗り物のようなものだと考えています。自転車に近い感覚かもしれません。

練習を裸足でするのは、そのほうが足に負荷がかかるからです。ランニングシューズを履いて練習を続けると、足があっという間に細くなります。筋力が低下してしまって美しくない足になってしまいます。

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練習は鍛錬ですからより効果が出る方法でやりたいですし、きちんと自分の足で地面を押すことで、筋肉の動きをしっかりと把握できます。シューズですとその感覚が曖昧になってしまいます。

ちなみにわたしは裸足ランナーがよく使う言葉にアーシングというものがあります。でもわたしは感覚が鈍いのかアーシングがなんなのかも分かりませんし、それを狙って裸足になることはありません。

素の自分が出るから微調整もしやすいですし、おかしいと感じたときの調製も直感的にできるから裸足で走っているだけです。

じゃあランニングシューズなんて履かなければいいじゃないかと思うかもしれませんが、真夏や真冬の路面を裸足で走るなんてわたしにはできませんし、何百キロにもなる旅ランを裸足で走るのは無理です。

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そして何よりもシューズは楽しい。シューズの設計者の意図を読み解いたり、設計者の思惑を超えたところの特徴を引き出したりするのが楽しくて仕方ありません。

でも、裸足ランナーの多くは、メーカーのランニングシューズを嫌います。そしてシューズメーカーを嫌います。

まず半数以上の裸足ランナーはランニングシューズを履いてケガをしています。そしてたどり着いたのが裸足ランニングの世界なわけです。シューズだと走れないけど裸足なら走れるから裸足ランニングにハマっていきます。

裸足ランニングは「シューズを履くからケガをする」という考え方をベースに広まったため、その流れで始めた人は「ランニングシューズ=悪」みたいな思考になっています。

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その結果、多くの裸足ランナーは、シューズメーカーをこれでもかというくらい叩きます。わたしはそれを見て、なんで共存できないのだろうかと不思議に感じています。

シューズメーカーが裸足ランナーを迫害しようとしているみたいな話もあります。実際に裸足ランナーに対する嫌がらせに近いような圧力がかかったこともあったようです。

それが真実ならメーカーと仲良くなんてできないとは思いますが、双方の話を聞いたわけではありませんので、わたしにしてみればどうでもいい話です。人づての話くらい役に立たないものはありません。

でも、裸足ランニングの世界で影響力のある人たちがそういうことを言いますから、裸足ランナー対シューズメーカーみたいな構図が自然とできあがっています。

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それとは別にシューズがケガを招くと言っている人たちもいます。

断言しますが、シューズを履いてケガをするのは、ただのオーバーワークか自分に合わないランニングシューズを履いているからです。

シューズを履くと、ちょっと無理して距離を伸ばすこともスピードを出すこともできます。でも裸足は痛くなったらそこで終わりですから、オーバーワークにはなりにくいわけです。

「裸足になったらケガをしなくなった」と言う人もいますが、ただ過負荷がなくなっただけのことです。

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また、ランニングシューズにはスイートスポットとなる着地点があります。ランニングシューズはほぼすべて解析を行って開発をしていますが、そのときにどこで着地をするシューズなのかコンセプトの段階で決まります。

ナイキのヴェイパーフライ4%は前足部での着地で、同じナイキでもペガサスターボやペガサス35はやや踵よりの部分にスイートスポットがあります。その部分からの着地を前提に作られていますので、違う場所で接地すると膝がブレることもあります。

これに関しては、メーカーがきちんと説明をしないことに問題があります。ただ設計部門は分かっていても、販売部門やマーケティング部門は分かっていないということが多々あります。

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しかも海外で開発したランニングシューズを日本で売るとなると、どのようなシューズなのか、その素性もよくわからないまま売りに出されることもあります(それでいいとは思っていません)。

明らかに踵側に接地ポイントがあるのに、そのメーカー所属のインストラクターが「前足部から着地してください」なんてことを平気で言います。

シューズのスイートスポットという概念がなく、最近のランニングトレンドがフォアフットで、フォアフット着地で教えているから、シューズに関係なく「前足部から」と教えるのでしょうが、これがケガを招く原因でもあります。

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重要なのは「ランニングシューズがケガをしやすい」というだけでも、これだけ話が複雑化していますが、はっきりしているのは「設計通りに走れば、ケガをする理由はオーバーワーク以外に考えられない」ということです。

設計意図と違う走りをするから、想定外に膝や足首がブレてしまうのですから、ランナーはシューズに合わせた走りをするか、自分の走りに合ったシューズを選ばなくてはいけません。

とはいえランナー側は設計通りの走り方なんて分からないわけです。取説があるわけでも、動画での解説があるわけでもありませんので。さらには、自分の走りに合ったシューズを選ぶという概念もありません。

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それでも普段から裸足で走っている人なら自分でシューズの特性を感じて、どう走ればいいのか判断できると思っています。少なくとも裸足で試行錯誤している人なら、それほど難しいことでもありません。

そういう意味では、裸足ランナーこそがランニングシューズを履きこなすことができる、裸足ランナーとランニングシューズは共存できると、わたしは信じています。

それでも多くの裸足ランナーは、これからもランニングシューズとシューズメーカーを批判することを止めないのでしょうね。自分の考えと違うものを否定しないと自分を保てない人たちは、どの世界にも一定数いるわけですから。


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