つくばマラソンに多くの裸足仲間が出場して、それぞれ納得のいく走りのできた人、まだまだと思った人、いろいろいるとは思いますが、タイムを見れば「裸足は決して遅くない」と言っていい記録が出ています(はっきり言って羨ましい)。
記録を出せていないわたしが書いても説得力がないのですが、裸足でフルマラソンを走ることのメリット、デメリットについて書いてみよう。
裸足で走るメリット
たくさんの声援をもらえること。実はこれが最大のメリットではないかとわたしは感じています。裸足で走っていると他のランナーが話しかけてくれますし、沿道からの応援が力になります。
技術うんぬんではなく、これがわたしにとっての1番の魅力が声援です。1人で誰にも見られず淡々と42キロを裸足で駆け抜ける自信はわたしにはありません。
技術面でのメリットは人それぞれですね。わたしは速く走らない分、疲れにくいのがメリットだと考えていますが、裸足でサブスリーを狙うとどうなのか、わたしにはまだ見えていない世界です。
裸足で走るデメリット
これはもう足裏が痛くなることに尽きます。足裏が痛くなって走れなくなるのが早いか、痛みが大きくなる前にゴールできるかのせめぎ合いです。足裏が痛み始めたらそこからは痛みと向き合うしかありません。できることがあるとすればアドレナリンを多めに出すくらいでしょうか。
血豆ができなくても足裏は痛くなります。物理的に細胞を壊しながら走っているのですから当然です。正確には痛くなるというよりは痛みに敏感になるという表現が合っているかもしれません。足裏が痛くなってもフラットな路面は走れますが、路面が少しでも荒れると足裏に激痛が走ります。
そうなると走るフォームが崩れてしまいます。これが1番いけません。いけないけど痛いから仕方ない。痛みに慣れるか、痛みを耐えるか。でもここで大切なのは痛みに力で対抗しないということです。力みはランニングフォームを崩します。痛みに脱力で対抗できるかどうかが後半走れるかどうかにかかってくるのでしょう。
裸足とランニングシューズの違い
本当は裸足で走るそのままのランニングフォームでシューズを履いて走れるのがベストです。でもこれをできる人はほとんどいないと思います。シューズに足を入れた瞬間、人間の本能なのか習性なのか速く走ろうとしてしまいます。シューズを履いた瞬間に盛大に筋力を使ってしまうのです。
ワラーチを履く人たちはその力を入れる感覚を本能的に避けてワラーチを選んでいるのかもしれません。ワラーチを含むサンダル系のシューズは力を入れて走る走り方に向いていません。重力を思いのままに操り、推進力を生み出す。それが裸足で走る基本だとわたしは考えています。
シューズを履いた瞬間に人は推進力を自分の力で生み出そうとします。なぜなのか?
おそらくそれは学校教育で、速く走ることだけを評価してきたからかもしれません。速く走れば評価されるシステムだから上手く走ることよりも0.1秒でも速く走れる筋力に頼った走り方をしてしまう。
あれ?なんで学校では速く走れることをよしとするのでしょう?なぜ高い跳び箱を飛べることを評価するのでしょう?その先に本当に子どもたちの体力向上があるのでしょうか?そうだとしていまの社会人の運動不足はどうして起こるのでしょう?
これ真面目に考えなくてはいけない問題ですが、今日は元々のテーマに戻るとしましょう。
とにかくシューズのランナーは筋力に頼りすぎていて、裸足のランナーは筋力を使わなすぎる。フルマラソンだとどちらも両極になっている気がします。裸足のランナーはどこまで筋力を使っていいのかを探り、シューズのランナーはどこまで筋力を抑えればいいのか探っていくといい結果につながる気がします。
まとめ
フルマラソンを裸足で4時間台のタイムで走るランナーの視点から書いてみました。おそらくサブスリーを達成したりサブスリー直前の裸足ランナーには必要ない話かと思います。むしろそういう人たちの考える裸足ランニングのメリットとデメリット、裸足とシューズの違いを聞いてみたいですね。
きっとわたしとは違う答えが聞けるでしょうし、違う世界を覗くことができて面白そうなんです。裸足ランナーと一括りに言ってもいろんな方向性がありますからね。
いや、これスルーパスではないので無理に受けなくていいですよ。ただの好奇心ですから。
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