裸足ランナーの足裏の痛みは確実に和らげることが出来る

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痛みはコントロールできるのか。痛みとの向き合い方もランニングをする上で大きなテーマのひとつです。

そんなテーマを抱えての24時間マラソンを裸足で走るというのは、ものすごく理想的な実験の場です。しかも夢の島陸上競技場の外周コースはいい感じに荒れていますから。

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24時間マラソンで痛みを消した方法

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始めに言っておきます。自己責任とかそういうレベルでなく、これから教える方法は危険ですので、安易に真似をしないようにしてください。

35℃近い気温と、推定50℃は遥かに上回る灼熱のアスファルト。ここを裸足で走るのはほぼ不可能だと感じ、最初の1時間は1周目の途中、1km程度走ったところでテントに逃げ込みます。

この時点では完全に痛みに負けています。負けているというよりは軽い火傷です。無理に頑張ると足裏がベロベロになります。

24時間マラソンを最初の1時間で終わらせるわけにはいかないので、ここでの痛みは「走らない」という選択をしました。

1時間休んで太陽も少し傾いたので、ここで再度スタート。

もちろん路面は熱いのですが、スタート時よりはましに感じます。実際は足裏が少し麻痺してたんでしょうね。それでも荒れた路面に行くと危険を感じます。

そこでわたしが行ったのは、「首周りの緊張をほぐす」ということです。

ここから突然走れなくなった12時間経過まで、わたしはずっと首周りをマッサージしながら走りました。これが24時間マラソンでわたしが選んだ痛みの消し方です。

痛みを生むメカニズムと痛みを消すメカニズム

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以前も書きましたが、痛みにはメカニズムがあります。まず足裏で着地したときに、脳に対して痛みの信号が送られます。脳はこれを受けて「痛い」という感情を発生させます。

その感情により、痛みの信号を受けた周辺の筋肉を緊張させ、血流が悪くなります。血流が悪くなると酸素が不足して、細胞が壊れることでまた痛みの信号を脳に送り返します。これが延々と繰り返されます。

裸足ランナーがフルマラソンの後半で足裏の痛みやしびれと戦わなくてはいけないのはこのせいです。痛みが連鎖して常に足裏の筋肉が緊張してしまい、足裏全体の細胞が壊れているから「ずっと痛い」。

そしてこの筋肉の緊張が起こるのは足裏だけではなく、首の周りの筋肉も緊張して固くなります。

まだ検証段階ですが、あらゆる痛みに対して、この首周りの筋肉が反応し首から肩甲骨にかけてガチガチになります。そこで逆転の発送。この筋肉をほぐせば痛みは消せるはずだとわたしは考えました。

首周りをほぐせば、足裏の筋肉の緊張も解けるため、痛みの連鎖は発生しないはずです。

荒れた路面への着地は痛いままですが、そこから足裏の筋肉の緊張がなければ、その痛みはすぐに消え去ります。

首周りをマッサージすれば本当に痛みは消えるのか

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さきほど「危険」と書いたのは、首周りの筋肉の緊張をマッサージしてほぐすという行為です。首周辺は筋肉も神経もかなり繊細に出来ています。安易にマッサージすればそれらを壊してしまう可能性があります。

ですので、首周りのマッサージに関しては「そういうこともあるんだ」くらいにしておいてください。

それでもわたしは痛みのメカニズムを実感するために、首周りをマッサージしながら走りました。確実に足裏の痛みは抑えられますし、火傷に近い痛みも抑えられます。

面白いのは、小石などを踏んでしまったときの首周りの緊張の仕方です。小石を踏んだ瞬間に首周りが緊張するのですが、これを強めにほぐすと、小石を踏んだ痛みは瞬時に消えてしまいます。

これまでは小石を踏むと、痛みでやる気を奪われるのですが、首周りをほぐすとその痛みは一瞬で消えます。

また痛みを感じた瞬間に、首筋に小さなプチプチしたものができます。その正体はわかりませんが、これももみほぐしてプチプチしたものを潰します。そうすると痛みがなくなります。

おそらくどんな痛みでも、首筋をほぐしてやれば痛みは大幅に軽減することが出来ます。フルマラソンぐらいの距離であれば、どんな荒れた路面でもこの方法で痛みを強く感じることなく完走することができます。

ただし場所が悪い。安易な首周りのマッサージはとても危険です。

首周りのマッサージ以外で回避する方法

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首周りの緊張をほぐすために首をマッサージしたいところですが、これはリスクが高すぎます。だったら、別の方法で首周りの緊張をほぐせばいい。

そこで試したのが手の合谷(ごうこく)と呼ばれるツボです。万能のツボとも呼ばれるツボで、頭痛にも花粉症にもめまいにも・・・まだまだ効果があるのですが、ここをほぐせば首周りの緊張がほぐれるツボでもあります。

合谷は親指と人差指の間の骨が合流する場所にあります。痛みを感じると合谷周辺の筋肉も緊張しています。これをほぐせば首周りの筋肉の緊張もほぐれ、そうすると足裏の緊張もほぐれ、痛みの連鎖を止めることが出来ます。

裸足で走る人はぜひ一度、合谷をもみほぐしながら荒れた路面を走ってみてください。ほぐすときとそうでないときで感じる痛みが違ってくるはずです。

ただし、首周りをダイレクトにほぐすよりは痛みの抜け方がワンテンポ遅い感じはします。

それでも小石を踏んだ瞬間に合谷をほぐすと痛みはすぐに消えます。もし裸足で走っていて小石をもろに踏んでしまったときはすぐに合谷を揉んでみてください。驚くほど早く痛みが引きます。

痛みを和らげることはできるけど多用してはいけない

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ここまで長々と痛みを和らげられると書いてきましたが、本来であれば痛みは「ストップ」の信号ですから、和らげるのではなく運動を停止するのが理想です。

痛みが連鎖をしないから無理して走ってしまって、走りによってどんどん細胞を壊していく。これは人工的にロキソニンのような痛み止めを飲んでいるのと同じ状態を作り出しているわけです。

痛みは信号ですから、本来は無視してはいけません。痛みはその原因を取り除くことがあるべき姿です。

それでも上手に和らげることができれば、痛みによるフォームの悪化なども防げますし、緊急時には役立ちます。

まずはこの痛みのメカニズムを感じるために、首に手を押して走ってみてください。きれいな路面では緩んでいる首周りの筋肉が、荒れた路面に入ると一気に緊張するのがわかるはずです。

本当はこの緊張をほぐすのではなく、そもそも過緊張しないようにするのが理想です。ただどうすれば首周りの筋肉を過緊張させないでいられるかはまだわかりません。

ラグビー選手やプロレスラーのように首を太くなるように鍛えるのか、それとも柔軟性を高めるのか。いずれにしてもトレーニングである程度は過緊張は抑えられそうな気はします。

痛みの連鎖を止めるための方法は今回つかみました。

これからは首周りのマッサージではない、もっと自然な形でほぐすことは出来ないかについて実験していきます。

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