楽天の電子書籍端末「Kobo Nia」レビュー!これでいいじゃなくてこれがいい

先日、長年使っていたKobo Auraが壊れてしまった。2013年に発売されたモデルだったので7年使ったことになる。ガジェット好きのわたしだが、ここまで長く使い続けてきたものはなかなかない。7年もあれば技術革新があり、新しいものに買い換えるのだが電子書籍は7年でそう大きく進化していない。

Kobo Auraで困っていたのは端子が弱っていて、Macに接続できなくなったくらい。それ以外はほとんど困っていなかったのだが、使い方が荒かったしカバーも壊れて外していたのもあって、どこかで画面にあつりょくがかかったのだろう。きちんと表示できなくなり、Kobo Niaへの買い替えを決断した。

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Kobo Niaを選んだ理由

現在楽天Koboの電子書籍端末は4種類ある。

当然価格が高いほうが高性能ということになる。だが用途もそれぞれ違ったりする。Kobo Formaは漫画を見開きで楽しむための電子書籍で、保存できるデータも多い。そういう意味では、本を読むと考えたときの最上位機種はKobo Libra H2Oになる。

だが、これが2.5万円もするのだ。電子書籍の初期から親しんでいる身としては、端末に1万円以上出す意味がわからない。正直に言おう。Kobo Niaですら高く感じていた。7年も使うのだと思うと決して割高ではない。移動中に本がないと動悸が止まらなくなるわたしにとっては、生命維持装置でもある。

だが、やはり端末に高額な費用を払う気にはならない。例えばAmazonのFire 7は6,000円で購入できる。文章を読むだけならこれで代わりになるのだ。楽天Koboで購入した書籍を読むことも出来る。液晶だから目が疲れるのでしないが、読むだけなら問題ない。

Kobo Niaでも高いと感じたのだが、Kobo Auraが壊れたタイミングで、楽天市場のビックカメラが期間限定でKobo Niaのセールをしていたのだ。価格はなんと6,587円。これなら文句はひとつもない。ビックカメラはときどきこのような割引をするのだが楽天に怒られないのだろうか。

Kobo Niaを選んだ理由。身もふたもない話だが安かったから。それだけだ。もし価格が1万円以上ならFire 7もしくはFire HD 8を買っていただろう。

7年もあれば使いやすさが大きく変わる

レビューと言うほどでもないのだが、さっそく旅行や移動に持ち出してみた。今度はちゃんとカバー付きだ。懐は決して暖かくないので純正品ではなく、下にある安物のスマートカバーを購入。これは正直失敗したと思っている。あまりにもプラスチック感が強い。

安物買いの銭失いというほどはひどくない。カバーとしての用途は満たしているのでとりあえずはこれでも構わないのだが、どこかのタイミングでもう少し手触りのいいものに買い換えるつもりだ。読書とは体験なのだ。文章を読むだけでなく、電子書籍端末でも手触りというのは大切になる。

Kobo Niaは口コミもほとんどなく、某掲示板でも空気のような存在になっている。もう誰も新型の電子書籍端末に期待などしていない。しかもKobo Niaは分解して容量を増やすといった使い方もできない。外付けでSDカードを挿すこともできない。

あえて販売した意味がわからない端末と言っていいだろう。そもそもエントリー機はKobo Clara HDなのだ。Kobo Niaは世の中的にはいらない子。わたしはそういう扱いになるものを好きになる傾向にある。みんなが見向きをしないなら乗っかるひねくれ者。

だが、Kobo Niaの操作性に関してはとても満足している。Kobo Auraは文字入力をするのももたつくレベルでWi-Fiのパスワード入力すらストレスだったのだが、Kobo Niaはさすがにそんなところで詰まったりはしない。ページめくりもスムーズだ。

もちろんMacとの接続もスムーズにできている。自炊した漫画などもMacからKobo Niaに簡単に移すことができる。それは前の機種も本来なら簡単にできていたのだが(動作は遅かったが)、接続できなくなってからSDカードでデータをやりとりしていたので、手間がかかっていたが、それがなくなり随分と楽になった。

不満要素はmicroUSB端子という点だけ

Kobo Niaの操作性も機能も満足しているので、また7年間これを使い続けるつもりだが、1つだけ納得していない点がある。それが2020年発売の端末なのにUSBがmicroUSBということ。もう世の中はUSB Type-Cに切り替わっているのにもかかわらず。

電源ケーブルだけの問題だが、これのためにmicroUSBのケーブルを1本用意しなくてはいけないのだ。用意すればいいだけなのだが、わたしはスマホをrakuten miniにしたタイミングで、いろいろとUSB Type-Cのガジェットに切り替えつつある。

新しいものを買うときは、USB Type-Cであることを条件にしている。大きな問題ではないのだが、もし数年後にUSB Type-CのKobo端末が出たら、そちらに乗り換えるかもしれない。もっとも、購入したばかりということでバッテリーの持ちがよく、いまのところ旅行で充電が必要になることはない。

バッテリーがヘタってきたら考えるとしよう。いまのところデジカメのバッテリーもmicroUSBで充電しているので、まったく使わないわけではない。だがこの2つの移行が終われば、もうmicroUSBを用意しなくてもよくなる。小さなことだが、わたしにとってはかなり気持ちいいことなのだ。

これでいいかで選んだが「これがいい」に変わった

充電がmicroUSBであることと、カバーをケチったという問題はあるが、電子書籍端末としては満足している。購入するときには最安値端末だし、ディスプレイの解像度も低いし、どこか妥協している自分がいたのだが、いざ使ってみればまったく問題ない。

これでいいかと妥協していたが、使ってみれば「これがいい」に変わった。倍以上のお金を出して上位モデルを買おうとも思わない。もしサンタクロースがやってきて上位モデルを枕元に置いてくれても、わたしはきっとKobo Niaを持ち出すだろう。それくらい気に入っている。

ずっと古い端末を使っている人や、Kobo Niaのスペックの低さで迷っている人は、きっと購入したほうが幸せになるだろう。上位モデルと比べると劣っているが、下位機種で困ることなどひとつもない。漫画がメインならKobo Forma1択だが、そうでないなら安く買えるほうを購入すればいい。

現行モデル、もしくは2〜3年以内に発売された端末なら買い換える必要はないだろう。USB Type-Cモデルの新製品を待つほうがおすすめだ。そんなものが出るかどうかはわからないのだが、手元にある端末が気に入っているなら壊れるまで使い続けたほうがいいだろう。

ただ、Kobo Niaも悪くない。Kobo端末を購入する必要があったときには、選択肢に入れておくといいだろう。本当は他機種との比較などができればよかったのだが、いかんせんKobo Auraは故障で動かないので比較はなし。感覚だけのレビューで申し訳ないが、きっと買って失敗とはならないだろう。迷ったなら買いの一品だ。

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