昨年の青島太平洋マラソン直前にミラーレスカメラのOM-D E-M10が故障して修理に出した都合で、以前使っていたE-420用にちょっといいレンズを購入した。「LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm」中古で6万円。いまさらフォーサーズレンズもないだろうと思ったのだが、気がつけばいまはOM-D E-M10とこのレンズの虜である。
OM-D E-M10はマイクロフォーサーズという規格で、LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mmはフォーサーズという規格なので直接マウントすることはできないのだが、アダプタをかますことで使用可能になる。規格が違うのでこのレンズの機能をフルに使うことができないのだが、撮れる写真がいい感じなので手放せないでいる。
F3.5-5.6とあまり明るくないレンズなので室内での出番はあまりないのだが、明るい屋外では大活躍だ。明るい単焦点レンズはカリカリに写る。そのうえボケもするので、食べ物や小物を撮るときに便利なのだが、LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mmは柔らかく写るので、人物や花がきれいに撮れる気がするのだ。
そしてなによりも便利なのが高倍率のレンズということだ。これ一本でほぼなんでも撮れる。わたしの腕ではプロが撮るような作品は難しいのかもしれなが、近くのものも遠くのものも理想通りに写してくれるのだ。ただ、マイクロフォーサーズにフォーサーズを合わせているのでピントが合いにくいという問題もある。
そこで、わたしはピンぼけすることを前提にとにかく枚数を撮ることにしている。カメラの腕が上達するために最悪の一手だな。たまたまいい写真があればOKなんて素人にもほどがある。でも、それでいいのだ。カメラマンになりたいわけではないから、いい写真が撮れればそれで満足。
このレンズが得意とする被写体のひとつが桜だろうか。まるで自分の腕が上がったかのように錯覚するような写真が撮れたりする。もっともプロのカメラマンならiPhoneでもこの程度の写真は撮れてしまうのだろう。わたしのような素人はやはり道具に頼ってしまうが、ここまで撮れれば十分だろう。
ゆるキャラもいい感じに撮れている。何をもって良いとするかはそれぞれの主観でしかないが、この写真は我ながらうまく撮れているような気がするのだ。もうこれはカメラとレンズの力以外の何物でもない。ピントがバッチリ合うと全体の雰囲気もうまくまとまる。そのピント合わせがAFなのに難しいのがこの組み合わせの唯一の難点だ。
この組み合わせだととにかく機動性が悪くなる。OM-D E-M10はとにかく素晴らしいカメラで、これに単焦点レンズを組み合わせるとコンデジなんて使う気にならないほど良い写真を手軽に撮ることができる。それでもわたしはこの重たいレンズが気に入っている。ハッとするような写真が撮れていたときの喜びが重さよりも勝るのだ。
ただ、ここまで気持ちいい写真が取れると、OM-D E-M10ではなくE-M1が欲しくなるというのがカメラの恐ろしさだ。E-M1だとフォーサーズレンズにも対応しているのでLEICA D VARIO-ELMAR 14-150mmの力をもっと引き出すことができる。腕を上げることよりもモノに頼るダメ人間の典型である。
いまはまずOM-D E-M10とLEICA D VARIO-ELMAR 14-150mmの組み合わせを追求していくことにしよう。ただ、何かのきっかけでE-M1を手にするかもしれない。とにかくいい写真を撮りたい。その欲を満たすためだけの自己満足にすぎないのだが、人生なんて自己満足の積み重ねでしかない。
成功写真よりも失敗写真のほうが多いのも人生そのものだろう。たくさんの失敗を積み重ねて、たったひとつの成功をつかめればそれでいい。
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