まぁどうでもいい話なんです。毎年年末に発表される流行語大賞ってやつですね。今年も発表されました。正確には「ユーキャン新語・流行語大賞」と呼ぶらしい。国が決めてたりするわけではなく、一企業がこれほど注目される賞を発表しているというのが面白い。ちなみにベストジーニストは日本ジーンズ協議会が選定している。企業が決めているとはいえきちんとした選考委員会がある。ミシュランのガイドブックみたいなものかもしれない。いずれにしても毎年これだけ注目されている流行語大賞なんですが、やっぱりどうでもいい感じが否めない。
まずは今年のトップテンと大賞を見てみよう。年間大賞は次の4つだ。
- 今でしょ!
- お・も・て・な・し
- じぇじぇじぇ
- 倍返し
実はおいらこの4つとも知ってはいるけど「今でしょ!」以外はほとんど耳にしたことがない。「お・も・て・な・し」はネットで話題になってたので気になってYouTubeで一度だけ見た。「じぇじぇじぇ」と「倍返し」に関してはいまだに使われるのを見ていない。家でテレビを見れないこともないけど、基本的にはテレビがない生活をしているとそんなもんだ。ネット中心だと話題になっているものはわかるけど、流行と実態が一致しない。
この4つに関しては解説も必要ないだろう。あえて言うなら「お・も・て・な・し」は大賞になるほど流行っただろうかということぐらい。トップテンの「アベノミクス」のほうが確実に流行語大賞にふさわしい。もし本当にこの「お・も・て・な・し」で東京オリンピックが決まったのならわからなくはないが、やはり流行語大賞ではないと思う。
次にトップテンの残り6個。
- アベノミクス
- ご当地キャラ
- 特定秘密保護法
- PM2.5
- ブラック企業
- ヘイトスピーチ
これらはネットでもよく耳にする言葉だ。ただ、流行語や新語なのかと言われるとどうだろうかと思う。「ご当地キャラ」というのは2008年にノミネートされた「ゆるキャラ」とどう区別するのだろう。どう考えても「ご当地キャラ」よりも「ゆるキャラ」という名で定着している。授賞式にくまモンをよびたかっただけではないだろうかと勘ぐってしまう。どうせならくまモンではなく、ふなっしーをよんだほうが面白いと思うのはおいらだけだろうか。
「ブラック企業」というのはずっと昔からある言葉だ。おいらが就職したころにはあったから新語というわけではない。ということは今年流行った言葉ということなのだろうか。流行ったのであればブラック企業の肩身が狭くなってよさそうなものなのに、ブラック企業がなくなる気配は一向にない。もちろん、そんなことでなくならないからブラックなのだ。この世に悪がなくなったことは歴史上一度もない。ブラックが悪であるかどうかはよく考えなくてはいけないが。
「アベノミクス」「特定秘密保護法」「PM2.5」「ヘイトスピーチ」というのは新語扱いなんだろう。候補を見てみるとこれらよりも相応しそうな言葉がいくつかあるのだけれども、大人の理由で選ばれない言葉もあるのだろう。
「特定秘密保護法」と「ヘイトスピーチ」なんかはあえて選ばれる理由がわからない。むしろこの受賞をきっかけに広げたいという意図が見え隠れする。「特定秘密保護法」と「ヘイトスピーチ」は、平和とは何なのかをもう一度国民全体で議論する必要があるというメッセージを感じる。まぁそういう言葉が選ばれるのにはやはり審査委員会の思いもあるのだろう。
「アベノミクス」は言葉だけがひとり歩きしているというか、いまいちよくわからない。この両者をきちんと説明できる人がいるんだろうか。「アベノミクス」とは何なのかきっと就活で質問されて困る学生が続出するのが目に見える。「アベノミクス」は実態のないただの言葉遊びでしかない。流行という意味では大賞に選ばれてもよさそうなのに、説明ができないという理由で大賞を逃したのかもしれない。こんなに不思議な言葉をおいらは他に知らない。あたり前に使われているのに、そこに実態がないのだ。
「PM2.5」は新語であり流行語でもあるけれども、これはかなり深刻な問題なのだ。ところが「PM2.5」という言葉がその深刻さをかき消している。地球レベルで真剣に取り組まなければ取り返しのつかないことになる可能性も含んでいる。毎年北京に行っているおいらにも他人ごとではない重要な問題だ。この件に関しては日中でケンカしている場合ではない。超党派ではないけど、国の垣根を超えて早急に改善しなければいけないことをマスコミはもっとアナウンスすべきだろう。
別に新語・流行語大賞を馬鹿にするつもりはない。言葉遊びなのだから言葉遊びを愉しめばいい。でも、どことなく大衆化されすぎて純粋には楽しめなくて「どうでもいい」に落ち着いてしまう。まぁこうしてブログのネタになってくれたのでむしろ感謝しなければいけないのかもしれないけれども。
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