準備ができていないということが分かったなら

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小学時代から高校までを過ごした大阪の箕面。その周辺を震源とする大きな地震がありました。地震を知ったのは発生から1時間以上も経過した後でした。こういうときにテレビのない生活というのは普段さを感じてしまいます。

ただ大阪には実家があるわけではなく、身近な人では叔母さんが大阪市内で暮らしているだけで、箕面周辺には同級生が暮らしているだけです。それぞれに被害にあったようですが、無事を聞き安心しています。

ただ、不便さはこれから感じるのでしょうし、ブロック塀が倒れて犠牲になった女の子や他にも亡くなられた方もいたとのこと。やるせないというのはこういうときに使う言葉なのでしょう。

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これだけの大きな地震があっても関西の人たちが冷静に見えるのは、20年以上前とはいえ大きな地震を経験しているので、そのときの経験が活かされているのでしょう。そうやって人間は強くなっていくのかもしれません。

もっともこんな逆境なんてないに越したことはありません。昨日と同じ平和な時間が今日も流れてくれるのが1番です。ただ、世界というのはそれを許してくれません。

関東だってどのタイミングで大きな地震や災害が起きるかなんて誰にも分かりません。ここ数日、関東では地震が続いていて「危ないかも」という雰囲気があったところで大阪での地震。

誰にとっても想定外だったと思います。でも起こるんです。

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本当にこういうことがあると気分が沈みますし、憂鬱さからなかなか抜け出せなくなってしまいます。こういうときはとにかく動いて紛らわすしかないので、いつも通り仕事をしましたが、どこか上の空です。

走っているときだけ、すべてを忘れていられるのが唯一の救いかもしれません。

でも、ちょっと思考する余地があると、いま関東で地震があったら自分に何ができるだろうかみたいな、考えても仕方ないことが頭の中をグルグル巡ります。

熊本の地震のときも花蓮の地震のときもこんな感じだったような気がします。どうしようもなく胸が締め付けられて、勝手に苦しんでしまう。

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いま自分にできるのは、変わらない日々を過ごすことだけ。仲間からSOSがあったらすぐにでも飛んでいける準備をしておくことだけ。それは今回の地震に関係なくいつでも。

今回わかったのは全然準備ができてないということ。物理的にも精神的にも。

とっさに大阪に向かうという判断もできず(助けを求められたわけではありませんが)、そもそも大阪に向かう手段すら持っていません。そのうえ安全な場所にいながら勝手に沈んでいるという。

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こんな状況の中でも、ラン仲間さんは職場まで40km以上走っていったり、自力で移動しようとする人が大勢いました。このブログでも書いてきましたが、走れるというのは災害時に選択肢が大きく広がるんだと再確認できました。

わたしの心の師匠である森脇健児さんは新幹線で京都に向かっていたようです。自身で電車が停まり、ようやく動き出したら京都駅手前500メートルでまた停車。


「普通に走れば1分40で行けるぞ!」のひと言に、ランナーらしさと仕事に向かいたい焦りが表れていて、笑いごとではない思いながらもつい笑ってしまいました。

芸人さんというのはこういうときでも、みんなに笑顔を届けてくれるありがたい存在です。

地震があるたびに自分がいかに小さい存在なのか気付かされます。そして、目の前のトラブルに舞い上がることなく冷静に対応している人たちを見ると、自分もしっかりと地に足をつけなくてはと思わされます。

いろいろ備えは足りてないことが分かったなら、次にするのはそれを埋めるだけ。


心を整えるランニング
著者:ウィリアム・プーレン
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