職場と家は近い方がいい。そんなことはみんな分かっていても、会社の近くに住む人はあまりいません。仕事とプライベートを分けたいとか、休日に呼び出されるのが嫌だとか理由はそれぞれあるのだと思いますが、ダッシュすれば5分で通勤できる範囲に職場があるというのは便利なものです。
これを午前5時台の電車に乗りながら書いているのですが、こんな時間でも会社に向かうサラリーマンが大勢乗っています。世の中には様々な働き方があり、勤務時間も違うのでしょうがこんな早くに仕事に向かわなくてはいけないほど遠くに毎日勤めているのは大変だろうなと思うわけです。
そういう私もUberEatsの配達は都内まで行っていますので、人のことは言えませんが。私もUberEatsを続けるなら、UberEatsをメインにするなら都内で暮らすべきだとは思います。もっとも零細フリーランスなので、賃貸物件を借りられないので現実的ではありません。都内に月3万円くらいで2畳くらいの部屋があれば、鶴巻温泉拠点でセカンドハウスを持つのが本当の理想。
それはともかく、どうしても鶴巻温泉で暮らさなくてはいけない理由はありません。だから何かのタイミングで、どこかに引っ越しするかもしれません。ありえないことですが、都内の会社に勤めることになったら、多少無理してでも都内で暮らします。職場まで5分とは言いませんが、徒歩圏内で（職場が六本木とかでないことを願います）。
それだけ近場にこだわるのは、与えられている時間に限りがあるから。人間には1日24時間しか与えられません。これはどんな大金持ちも天才も凡人も変わりません。この24時間をどうマネージメントするかで人生は変わります。通勤に往復2時間かけていたら、1日は22時間になってしまいます。通勤時間に勉強する人もいるかもしれませんが。
2時間あれば東京の最低賃金でも2,000円稼げます。200日働くとして年間40万円の損失です。40年勤めたら1,600万円です。別にお金を損しているというのではなく、それだけのことができる時間を手放しているのだと言いたいだけです。通勤時間がゼロなら1,600万円分の何かを生み出せた可能性があります。それは流石にもったいないですよね。
別に何かを生み出すことが偉いわけではありませんし、実際には通勤時間が減っても、家でゴロゴロしているだけ、情報を消費しているだけという人の方が多いかもしれません。そういう人は、それだけゆとりのある時間を手にしてるわけです。少なくともストレスが小さくなり、イライラすることも減るはずです。快適な生活がそこにはあります。
自分の意思で自由に過ごせる時間がどれだけあるかが、私は豊かさの指標のひとつだと思っています。何をするかは自由です。何もしなくてもいい。それを選べることを豊かさと呼びます。通勤時間が短いほど、幸福度が上がるという研究結果もあります。なるほど、通勤列車に揺られている人たちの目に活気がないのも、それならわかります。
仕事や職場がもっとリラックスできるものなら、通勤もそれほどマイナスではないのかもしれません。派遣時代も合わせて色々な職場を見てきた私の感覚では、みんな真面目に仕事と向き合いすぎているような気がします。もっと日常の延長線上として働けばいいのに、なぜかみんな仕事モードになってしまう。もっと他愛のないおしゃべりをして、程よく休憩を入れたほうが効率がいいのに。
仕事モードにならなくてはいけないから、職場と家の距離が近いのを嫌うわけです。頭の切り替えのために通勤時間というのは確かに有効です。でも、本当は切り替えなくてもいいんです。そうしなくてはいけないと思い込んでいるだけで。テレワークになって自宅勤務を経験した人は、頭の切り替えをしなくても仕事になることを知ったはずです。
この国から通勤を取り除くことができれば、きっとこれまでにない変化が起きるはずです。鉄道会社が潰れてしまうかもしれませんが、自分で歩ける範囲内を生活圏とする暮らしに戻ることで、経済力はなくても豊かさがある国にはなります。今すぐにそれが実現するとは思いませんが、50年後くらいにはそれがスタンダードになる可能性はあります。
世の中が変わるのを待っているのではなく、自分から豊かさを取りに行く。そのために職場の近くで暮らすという考え方があるということを、知っておいてください。そういう価値観で考えればフリーランスが1番ということになりますが、朝起きて5分で仕事が始まり、寝る1分前まで働くのは良いことか悪いことかはわかりません。ただ、私には仕事のストレスがないことだけは間違いありません。
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