機動戦士ガンダムの放送がスタートしたのは1979年のこと。それからもう40年以上の月日が経っています。ガンダムの世界は1年戦争の宇宙世紀はU.C.0079。現在上映している閃光のハサウェイはU.C.0105。こちらは26年の月日が経っていることになります。どちらも技術の革新が大きく、結果的に閃光のハサウェイは目が回るような映画でした。
動体視力が落ちたのでしょうか。戦闘のシーンがまったく目で追えません。まるで現役を引退する戦闘員のような気分です。もう自分の時代じゃなくなっているんだと、変なところで年齢を感じてしまいました。ストーリーは私が中学生くらいのときに小説になったものなのに古臭くもなく、なぜか現在に上手くマッチしているように感じました。
これまでなかなか映像化されませんでしたが、これを映像化するための技術の進歩を待っていたかのようです。もし逆襲のシャア直後に映画化されたら、もっと陳腐な映画になっていたかもしれません。まぁガンダム好きでなければ、何のことだかわからないかと思いますので、細かい話はこれくらいで。
戦闘シーンが目で追えない意外は楽しい内容でした。もっとも何かを伝える映画ではありませんし、何よりも三部作の1話目ということでまだ入口。ストーリーはここから面白くなり、そしてガンダム史上最も悲しいエンディングとなるわけですが、やっぱりアニメでしかなく、ハリウッドのアクション映画でも観ている気分でした。
エンターテインメントと考えたとき、それで十分なのでしょうが、私はそもそもハリウッド映画もアクション映画もあまり得意ではないので、約90分間淡々と観ているという感じでした。私はなぜか「ただ楽しむ」ということが苦手で、例えば仲間とカラオケに行っても、どこか冷めている自分がいます。
そういうときは、何も考えずにバカになるのが正解だとはわかっているのに、踊る阿呆にも見る阿呆にもなれません。よくないところだとは思っています。よくないというか「バカになれたら、もっと生きるのが楽になるのに」と思うことが多々あります。でも出来ないことなので、あまり追求はしません。
バカになれないというのはある意味、自分の強みでもあり個性なので否定するようなことでもありませんし。ただのないものねだりです。ガンダムが好きだというのも、どこかないものねだりが根っこにあるような気がします。ニュータイプという特別な存在に憧れた幼き頃。
ガンダムだけじゃなく、強さそのものに憧れを持ちましたが、それに対して自分が何かをしたということはありません。だって特別な存在というのは、何もしないのに結果を出せるから特別なわけでして。もっと早くに自分が凡人だと気づけていたら、いま見ている景色も違ったかもしれません。
もう自分が特別ではないと分かっています。さすがに45歳にもなって、自分に隠れた才能があるなんて思っていたら、ヤバイやつです。だとしたら、もうそろそろエンターテインメントをエンターテインメントとして楽しめるようになったほうがいいのになとは思います。
面白ければ笑い、びっくりしたら驚く。人間があたり前に持つ感情をダイレクトに表現できる。人並みにできるようにならなくてもいいのですが、もう少しだけ歩み寄る努力はあってもいいのかなと。そうしないと70歳くらいになって働くことを辞めたときに、何も楽しめない老人になってしまうので。
ではどうすればエンターテインメントを楽しめるか。それは気持ちに余裕があるかどうかな気がします。私はずっと余裕なく生きてきました。それは会社員時代も同じで、常に何かに追われているような生き方をしており、それが私にとっての生きるという意味でもありました。
どこかで立ち止まって、周りの景色をゆっくりと見てみる。前に進んでいないことに焦らないこと。頭ではわかってはいるのですがやはりその域に到達するのは簡単ではなさそうです。それどころかエンターテインメントを楽しんでいる自分を1ミリもイメージできません。無理なのかな。それならそれで構いませんが。
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