どんなものやどんな場所、どんな人にも魅力がある【見つけられないのは自分の問題】

境港を紹介するサイトのお仕事をしているのですが、これまで境港がいまいちハマってない感じがありました。例えば旅ランで気に入ったところは、そこで暮らす未来をイメージすることがあるのですが、境港ではそういう感覚にならず。でも、その時がやってきました。繁華街のはずれにある台場公園に、私が欲しかったものすべて揃っていたのです。

砲台を設置するための台場に植えられた桜の木。それが満開になった姿をイメージした瞬間に、それはもう恋に落ちたような感覚。「ここが好き」の気持ちが一気に膨れ上がって、境港の街の見え方が変わるのを感じる体験。これがあるから旅はやめられません。

スピリチュアルに興味はないのですが、あの場所には良い気が流れているように感じ、パワースポットだと言われたら信じてしまいそうなくらい、そこだけが特別な空気感がありました。面白いもので、そういう体験をするとアイデアがどんどんと膨らんでいきます。好きだと気づいたら、その子のことを意識してしまったあの日のように。

そんな淡い記憶はどうでもいいのですが、ほんのちょっとしたことで、対象物の見え方が変わってくるという事実は、物書きとして忘れてはいけない大切なこと。何かにハマっていないときに、それを無価値と考えるか、それとも「まだ魅力に気づけていないだけ」と思えるは大きな違いがあります。

昨日の朝まで、私は境港に関して魅力を見つけられていなかったわけですが、それは自分のせいなのに境港に何もないことが原因だと思いそうになっていました。こういうとき、「何もないところ」と思っていると、何も見えてきません。人間は自分が見たいものしか見ない生き物ですから。

でも、この世の中で、何もないところなんてありません。そこに人の暮らしがあり、歴史があるわけですから、そこには必ず何かがあります。旅先でそれを見落とさずに歩けるか(走れるか)どうかが、平凡な物書きで終わるか、そこそこの物書きになるかの分かれ道。

どう頑張っても特別な物書きになれそうにないのが悲しいところですが、自分の器のサイズを知っているのは悪いことではありません。いずれにしても大事なのは、どこへ行ってもきちんと自分なりに、その町の魅力を探そうとすること。簡単に諦めるのではなく、どこかに宝物が埋まっている感覚でキョロキョロすることです。

それは別に境港を紹介する仕事に限りません。そもそも機械設計の仕事だってそうやってきたわけです。絶対に無理だと思える案件でも、諦めずに考え続けて必ず答えを出してきました。シューズレビューだって、そのシューズの良いところを必死になって探すわけです。そうすれば、シューズの履きこなし方も見えてきます。

諦めずに答えを探すというのはとにかく面倒なことで、諦めてしまえは楽になれる。そうやって与えられた仕事だけを淡々とやって、そこそこの評価を得る。そういう生き方を否定するつもりもありません。ただ、私はフリーランスの物書きとして、諦めを受け入れないというだけのこと。

そのためには、魅力や特性に気づけないのは自分のせいだと考えるスタンスが大切になります。それは自分を卑下したり、過小評価したりするという話ではありません。むしろ過大評価。私なら必ず正解を見つけられるという自信があるから「もっと考える」「もっと感じようとする」わけです。

こうやって文字にすると、なかなか傲慢な考え方なのですが、まあライターなんて大なり小なり傲慢なところがあるものです。そうでなければ、自分の主張なんぞつらつらと書き綴ることなんてできませんから。でも、自分を信じることは大切です。自分ならやれるという根拠なき自信も。

というわけで、今日からの鹿児島もキョロキョロしながらレビューするシューズと鹿児島の魅力探しを楽しんできます。まぁ気合を入れなくても、簡単に見つかると思いますけどね。少なくとも鹿児島は自分が行きたくて選んだ場所ですから。シューズも信頼しているメーカーのものなので、走ればおのずと魅力がわかるはず。

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