ランニングウェアに新風を吹き込むFRANK&MORRIS

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マラソン大会の参加賞のTシャツがかっこ悪い。そう思ったことのある人はどれくらいるのだろう?誤解を恐れずに言えば、わたしは1年に1枚くらいしか着ようと思える参加賞Tシャツがない。

10レース以上に出て1枚くらい。残りはチャリティなどがあるときに、新品Tシャツとして出そうかと思って取ってあるくらいで、そのほとんどは一度も着ることなくゴミ箱へ。盛大な資源の無駄遣い。

だったら着ればいいじゃないかと思うかもしれないが、美しくないものは認めない。それがハダシストのポリシー。美しさに妥協すると自分のセンスが濁ってしまう。ただ、河童の被り物が美しいかどうかという話だけはしないでほしい。

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黙っていても物が増えていく家賃2万円のアパート。着るつもりもないデザインのTシャツに開けておけるスペースなどない。まだましだと思えるデザインのものを数枚を練習のときに着るくらい。

だったらデザインのいいものを買うのかというと、そんなことをしない。正直なところ市販品でさえ、わたしの感覚で美しいと思えるものがほとんどないという現実。

レディースモデルはメンズモデルと違って華やかで可愛らしい物が多いことを考えると、男はいつだって迫害される立場。駅前のショッピングビルを見て欲しい、1階から最上階まで全部レディースというビルだって珍しくない。

そう思っていたのはわたしだけではない。それどころか、好みのものがないならば作ってしまえばいい。そんな想いで今年の5月1日にネットショップを立ち上げたブランドがある。

FRANK&MORRIS

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この名前くらいは覚えておいたほうがいい。淘汰の激しいランニングウェアの分野で、彼らが生き残っていけるかどうか。Rouge ou Noir、成功するには才能だけでなく運も必要。

ただ、はっきりしているのは、ファッション性の高いランニングウェアは、今後の大きなトレンドになるということ。いや、正確に言えば普段着とランニングウェアの境目がなくなる。

ファッションに詳しい人なら当然知っていると思うが、アスレジャーが今年の注目のトレンドだ。どういうものかって?ファッションに疎い人に聞く質問ではない。わたしが知っているのはアスレチックとレジャーの組み合わせて作られた造語だってことくらいだ。

これまでは日本に限らず、世界中でTPOを大切にしてきた。ランニングをする時とカフェでお茶をするときのウェアが同じであってはいけない。これは日本以上に世界のほうが厳しかもしれない。

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ただ、その流れがかわりつつある。街着でもトレーニングでも使えるウェア。これが今年の流れで、しばらくはこの流れは続くと考えられている。アディダスのシューズなどはアスレジャーを狙ったものが次々と発売されている。

ユニクロが目指しているのもこのアスレジャーの流れ。

一般人は気が付かない間にトレンドに乗せられてしまう。ただトレンドというものは意図的に作られているようで、実は世の中を大きく反映したもの。時代の流れが読んだうえでトレンドは作られる。

トレンドを読んだのか、それとも偶然かどうかはわからないが、FRANK&MORRISはこのタイミングで産声を上げた。これは決して偶然ではない。FRANK&MORRISの誕生こそが、アスレジャーというトレンドを証明する。

ランニングウェアに、もっとストリートファッションの文化を取り入れたい。FRANK&MORRISを立ち上げた、古木さんと森さんはそう語る。

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2人の専門はデザイン。デザインをやってきたからこそ、いまのイケてない参加賞Tシャツを受け入れることができなかった。自分たちならもっといいものが作れる。その情熱はいまの日本人に一番足りないものかもしれない。

走ることをもっとお手軽にして、ファッションだってもっと自由でいいじゃないか。走りたいときに走り出す。いつだって目の前の景色がランナーにとってのフィールドになる。

FRANK&MORRISのランニングウェアを着てみると本当にそう思えてくる。

誰が普段着とランニングウェアの間に壁を作ったのだろう。ランニングで着て快適なものは普段着で使っても快適なはず。ところがランニングウェアは機能性ばかりを追求した結果、スポーティになりすぎて、運動以外で使いづらい。

そして秋冬になると膨大な数の廃棄物を生み出す。

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もうそんな流れから抜け出すべきじゃないだろうか。参加賞Tシャツではなく、もっとセンスのいい記念Tシャツを欲しい人だけが買えばいい。参加費どうこうの問題ではなく、タンスの肥やしをこれ以上増やすのは意味のないこと。

そして、すべてのランナーに伝えたい。

もっと本物を身に着けてみないか?FRANK&MORRISのランニングウェアは最も高価なもので、1着9450円もする。ただ、いい生地を使い、メイドインジャパンで作り上げればそれでも安いくらいだ。

わたしたちはデフレの世界に飼いならされ過ぎている。

もちろんわたしもある程度稼げるようになるまではユニクロにもお世話になったし、いまでもお世話になっている。でも、やはり本物を身に着けたい。そういう想いで、清水の舞台から飛び降りてsousouスタイルに戻している。

本物を身につけると心地よさが違う。心と体が喜んでくれるのだ。

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ランニングウェアもそうあるべきじゃないだろうか。参加賞Tシャツや、割引価格で売られている売れ残り商品、ファストファッションのランニングウェア。それらを完全に否定するつもりはないが、安ければいいという思考回路から抜け出さなければ、一生お金の奴隷として行きていくことになる。

言うまでもないが、高ければいいと言っているわけではない。手間がかかるものはどうやっても高価になる。それにみあう価値を感じられるなら、自分が本当にいいと思えるものを身に着けたほうがいい。

自分のセンスに一致するなら、9450円のランニングウェアだって、決して高いとは思わない。そういう感覚をそろそろ取り戻してもいいんじゃないかと、わたしは思っている。

誤解のないように伝えておくが、FRANK&MORRISにはもっとリーズナブルな価格のウェアも揃っている。問題は価格ではない。自分が納得できるものを自分で選ぶということだ。

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自分らしさとFRANK&MORRISのセンスが一致するなら、これまでの常識なんてぶち壊してしまえばいい。

3年後、5年後にFRANK&MORRISがどのようになっているかはわからない。ただ、純粋にその未来を見続けたい。わたしにできることはなんでもしたい。2人の話を聞いていたら、自然とそんな思いが湧いてきた。

いかんせん、わたしは普段着でTシャツを着ないという大きな問題があるのだが、練習着などには積極的にFRANK&MORRISのウェアを使っていこうと思う。

FRANK&MORRISのストリートスタイルは思いのほか裸足と相性がいい。

FRANK&MORRISストア:https://frankandmorris.stores.jp


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著者:船ヶ山 哲
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