週間走行距離は160kmを目標とする理由と月間走行距離が300km未満でもサブ3できる人がいる理由

以前のブログで、週間走行距離は160kmを目標とするというようなことを書き、おそらくドン引きした人もいるかと思います。そんなに走れるわけがないだろうというのが正直な完走でしょうし、そもそも私もその領域には達していません。

それでも160kmをひとつの目標として掲げているのは、リディアードの影響を受けているというのが背景にあります。ただ、以前は「リディアードが言っているから」みたいなあいまいな感覚で信じていましたが、今はある程度の知識もついてきたのもあって、自分なりの考え方がついてきたので、そのあたりをまとめておきます。

目次

1週間で160kmを走るべき理由

以前も少し話をしたことがありますが、長距離競技の結果は月間走行距離に比例するというのは、過去の様々な論文で証明されており、少なくとも統計的には「走った距離は裏切らない」は事実になります。月間走行距離が結果に影響しないという人がいるなら、それを証明した論文でも持ってきてください。

でも走れば走るだけいいのかというとそうでもなく、月間走行距離が長くなればなるほど身体には疲労が溜まり、ケガのリスクも上がります。だから落とし所があるはずなんです。その落とし所が160km/週くらいなんだろうなと。

それだけの距離を走らなくてはいけない理由は2つ考えられます。

  • 毛細血管を拡張して持久力を高める
  • 体重を落とす(身体を絞り込む)

まず持久力を高めるためには、ゆっくり長く走る必要があるのはすでにランナーなら知っていることと思います。そうすることで毛細血管が拡張され、より多くの酸素を細胞に素早く届けられるようになるためです。そのためには、それなりに長い距離を走らなくてはいけません。

そして私がしつこく言っている「マラソンのタイムは体重で決まる」という話です。トップランナーのレベルになるとまた変わってきますが、一般のランナーは体重が少ないほど速く走れます。これも否定できる人はいないはずですが、これについてもう少し詳しく説明します。

カロリー収支をマイナスにする必要がある

体重が軽いほうがいいとはいえ、断食をして軽くなっても意味はありません。最終調整で食事制限をすることはあるかもしれませんが、ベースとなる体重は走って作り上げていく必要があります。そのためには、カロリー収支がマイナスになるくらい走らなくてはいけません。

そのひとつの目安として。月間走行距離が00kmくらいになると、確実にカロリー収支がマイナスになるんじゃないかと考えています。週間走行距離が160kmなら月間走行距離は650kmくらいになるのですが、そこまで走れば確実に体重は落ちていきます。

週間走行距離160kmを半年くらい続けたら、おそらく標準体重の80〜90%くらいまで体重が落ちます。逆に週間走行距離が70km(1日10km)くらいだと、体重の増減がそこまで大きくありません。そこそこ走ってるから痩せるのでは?と思うかもしれませんが、それに見合うくらい食べてしまえます。

人によりますが10km走ったところで500〜700kcalにしかなりません。そんなもの菓子パン1個で帳消しになってしまいます。でも20km走れば1000kcalになり、これはそれなりに気合い入れて食べないと補うのは簡単ではありません。だから週間走行距離が160kmなら自然に痩せていくわけです。

月間走行距離が300km未満でもサブ3できる理由

とにかくたくさん走れみたいなことを書くと、「でも月間走行距離が300km未満でもサブ3を達成している人がいるじゃない」と反論してくる人がいます。そういう人には「あなたはその人の何を知っているのか、あなたはその人と同じ能力を備えているのか?」と言いたくなる気持ちを飲み込むようにはしています。

こういうときに感情的な話をしても仕方ないので、もっと論理的な説明をするとしましょう。これは推測になりますが、そういう人は大抵が陸上競技の経験者で、過去に月間走行距離が600kmみたいなことをやってきた経験があります。そして、何よりも現在の体重が標準体重の90%くらいしかないはずです。

  • 陸上競技経験ゼロ
  • 体重が標準体重
  • 月間走行距離が過去に一度も300kmを超えたこともない

こんな人がいるならぜひ紹介してください。陸上競技(長距離)経験者はベースがまったく違います。私が素人の中に入ってフットサルしたら無双するのと同じような話です。ベースがまったく違っているから、そういう人は標準体重で月間走行距離が300km未満でも、しばらくはサブ3できる可能性はあります。

そういう人たちにとって4:15/kmなんてジョグよりも少し速い程度のペースなので。まぁでもほぼ体重です。トップレベルのランナーでも引退して走れなくなるのは体重が増えるから。それは健康的な身体を手に入れることを意味するので、否定するような話でもありませんが。

いずれにしても上記の条件を持った人がいるなら、それこそ才能を持ったランナーで、磨けば光る原石みたいなもの。何万人、何十万人に1人とかいうレベルの才能です。少なくとも現在の走行距離が短いのに結果を出せるのには、それなりの理由があるわけです。

まずはランナーとしての身体を手に入れることから

速くなりたければ1週間で160kmを走ること。少なくとも天才でないという自覚があって、その人が自分のポテンシャルを100%引き出したいなら、それはマストです。他の人が短い走行距離で結果を出していることは、私たち凡人には何も関係ないことです。

というわけで現場の私の話をするならば、いまは1週間で160kmを走れる体を作っている最中で、3月中は1週間に100km、それを問題なく継続できるようになったら1週間に130km、そして最後に1週間に160km走る状態に持っていき、それを数ヶ月継続するというのが私のプランです。

できれば夏前までにその状態になっておきたいところです。夏はどうしても月間走行距離が落ちてしまうので。もしかしたら夏合宿とかして1ヶ月ほど南半球か標高1500m以上の高地に行っているかもしれませんが、それもこれもまずは標準体重の90%まで落としてからです。

もちろん、それに合わせて筋トレなどのカラダづくりもしていきますけど、それも1週間で160km走れるようになってからです。今はまだその段階にないので、とにかくゆっくりと距離を伸ばしていくこと。これはとても時間がかかるので、焦らずゆっくりと積み重ねていきます。

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