先日、アシックスのイベントで初めて桐生祥秀さんを見ました。日本人初の9秒台を出した自信と、まだ通過点でしかないという奢りなき向上心。とても20代前半とは思えないオーラを出していました。
その隣には女優の土屋太鳳さんがいたのですが、わたしの目はずっと桐生さんに釘付けです。
何が素晴らしいって、その立ち姿の美しさです。背中の筋肉が徹底して鍛えられているのが分かる立ち方です。足の爪先が開いて、背中の軸に筋肉がギュッと引き寄せられています。
ぜひ写真にあるような立ち方を真似てみてください。おそらく1分も立ってられないのではないでしょうか。わたしがずっといい続けている、背中の筋肉を付けることというのは、こういうことです。
その数日後に見た、陸上トラック長距離世界最速の男、モー・ファラー選手も立ち姿がきれいです。ただ、桐生さんほどは筋肉がなく、むしろ柔軟性を感じます。ただし、基本的な立ち方は同じです。
そして土曜日に開催された、オールスター感謝祭赤坂ミニマラソンで、ファラーをもう一歩のところまで追い込んだ、和田正人さんも背中側の筋肉を使った立ち方をします。
上記写真の一番右が和田正人で、左の赤いシューズがファラー選手です。ファラー選手の隣が青学の原監督ですが、ほとんどのランナーはこのような筋力の足りていない緩んだ立ち方になります。
役作りのために、青山学院大学の原監督に指導を受けたということですから、徹底して体幹トレーニングを受けたのでしょう。そもそも箱根を走るようなランナーですので、赤坂ミニマラソンでの結果は当然といえば当然です。
話は少し脱線しますが、オールスター感謝祭赤坂ミニマラソン、今年は陸王の宣伝だけのためにあったようで、ちょっと興ざめなところがありました。
陸王チームの佐野岳さんや、和田正人さんが芸能界アスリートよりもハンディが大きいというのは、明らかにそこを勝たせたいという意図しか見えません。そういうことをするからみんながテレビを見なくなるということに、テレビ局はいい加減気づくべきです。
一生懸命走っている芸能人にも、わざわざ来日してくれたファラーにも、そして視聴者に対しても失礼です。
ファラーが勝ったから丸く収まったように見えますが、奮闘した小島よしおは、ほとんど映らないまま4位でフィニッシュしています。きっとこの4位は誰の記憶にも残らないでしょう。
話を戻します。
背中側の筋肉を使った立ち方をするのは、トップランナーだけではありません。代表的なアスリートとしては、相撲取りが同じような立ち方をします。内股の力士はいませんよね。足先を開いて背中側の筋肉をギュッと寄せる。いや、自然と寄ってくるため、立ち姿がとても美しくなります。
サッカー日本代表の長友佑都さんや、メジャーリーガーのイチローさんもも、やはり美しい立ち方をします。
必ずしもこれが完璧な立ち姿とは言いませんが、少なくともわたしが理想とする体の使い方をしている人は、みんなこのような感じの立ち方をします。
この立ち方ができない。続けられないという人は、筋力がまったく足りていない人です。もちろん人それぞれ骨格が違いますし、男女で考えると、このような立ち方のできる女性は少ないかもしれません。
学生のランナーの場合は、どっしりと立っている人よりも、体重がないかのように柔らかいタッチですっと立っている人のほうが多いような気がします。何が正しいのかはまだわかりません。
そして大切なのは、この立ち方が美しいからといって、立ち方だけを真似てもまったく意味が無いということです。必要な筋肉を鍛えた結果、このような立ち方になっているのであって、筋肉を鍛えてなければ、それはただのモノマネです。
もちろん、真似ることによって、その筋肉を刺激するため、長い目で見ればしっかりとした筋肉をつけることも可能です。ただ、それよりもきちんとトレーニングをして背面側の筋肉を付けたほうが効率的です。
たかが立ち方なのですが、自然体となったときに自分の体の強いとことや弱いところがはっきりと出ます。自然な感じで鏡の前で立ってみてください。
その姿は美しいですか?
理想とする立ち方というのは鍛え方を間違えなければ、誰にだって身につけることができます。少なくともわたしは、トレーニングによって猫背を直しました。いろいろなアスリートの立ち方を気にして見るようにすると、様々な発見があります。
ぜひ「この人みたいになりたい」という立ち姿の美しいアスリートを見つけて、どの筋肉を鍛えれば同じように立てるのかを考えて、そこを重点的に鍛えてみてください。
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