すごくどうでもいいことなんですが、BiSという女性アイドルグループが100キロを駅伝方式で7時間分で走るという企画を昨日行いました。
これを書いている時間はすでにその7時間半どころか9時間30分も過ぎていましたが、ニコ生で配信中かつゴールしていません。ただ、残念ながら間に合わないというよりは、そもそもの設定に無理があります。
わたしはBiSというグループを詳しくは知りません(無茶をする人たちだということはさっき知りました)が、10キロを45分というペースで走らないと間に合いません。
競技場やランニングコースを走るのではなく、熱海から渋谷までの100キロですので信号もあるでしょう。
公道を普通に走ったことのある人は分かると思いますが、信号に1回引っかかると1分くらいは簡単にロスします。そう考えるとキロ4分くらいのペースが必要になります。
メンバー全員がキロ4分で10キロを走れる?
ちなみに間に合わなかったら、メンバー全員で熱海まで走って戻るそうです。ネタとしてはとても面白いかもしれませんが、罰ゲームありきな計画で「なぜそうなった?」という疑問だけが残ります。
きっとファンはそれも含めて楽しんでいるのでしょうが、ランニング好きの1人からすると、絶対に達成できない挑戦をして何の意味があるのだろうかと思わずにはいられません。
「高い壁の方が 登った時気持ちいいもんな」と歌ったのはMr.Children。
やり遂げたときに、彼女たちは大きな何かを手にすることでしょう。ただ、やり遂げることができず大切な何かを失う可能性だってあります。往路はともかく、失敗したときの復路の100キロは。
24時間テレビのマラソンもそうですが、わたしはマラソンが間違った頑張りに使われるのが好きではありません。トレーニングをきちんと積んで、そのトレーニングの成果を確認するためにレースがあります。
自分がどこまでできるかを測るためにレースがあるわけではありません。
きちんとトレーニングを行えば、3ヶ月もあれば体重オーバーの人でもない限り、誰だってフルマラソンを走れるようになります。ウルトラマラソンならもう少し時間が欲しいところです。
大事なのは目的に合ったトレーニングをきちんと積むことであり、トレーニングの成果に見合った目標設定を立てて、あとは設定したタイムでひたすら走り続けるだけ。
ぶっつけ本番でレースに挑む人、無謀な挑戦をする人がときどきいますが、理系脳のわたしにはなぜそんなことができるのかまったく理解できません。良いとか悪いとかではなく理解できないというだけのことですが。
本番になれば持っている力以上のものが出るなんて、アニメの世界でしかありません。少なくともマラソンにおいては能力以上のものが出ることは100%ありません。
BiSというグループのメンバーはきっと10キロ走の練習はしたのでしょう。信号のないコースで、なんとかみんなのタイムを合わせて7時間30分で走れたのかもしれません。
ただ信号のある公道と、フラットで信号のない公園などのコースとではまったく条件が違います。先程も書きましたが、平均でも10キロを40分で走る走力がないと、とても公道の10キロを45分で走ることはできません。
それでも片道100キロをメンバーでつなぐということ自体は全然いいと思います。でも、罰ゲームとしての復路の100キロは余計です。10キロしか練習していない人が100キロを走ったらどうなるのか。
普通に考えて2日はかかります。無事走れたとして……です。
まぁ人が面白がってやってることなので、どうでもいいことなんですが。これによってケガをしようが、事故に遭っても自分たちが選んだことなので、最後までやりきればいいと思います。
本人たち(運営?)の思惑通り、かなり注目もされているようですし(BiSはそうやって大きくなったグループなようですし)。
でも、やっぱり走ることが挑戦になったり罰ゲームになったりするのは、ちょっと違うなと思うわけです。しかも物理的に無理があるものは挑戦とは言いません。逆に24時間テレビのマラソンみたいに、低い壁を超えるのも挑戦とは言いませんが。
わたしは彼女たちのファンではないので、折返しの100キロが中止になってくれることを勝手に願っています。ファンには叱られるかもしれませんが、往路の100キロに意味はあっても、復路の100キロはリスクが大きすぎます。
「誰がやるかバカ」くらい言ってくれるといいんですが、最近のアイドルは真面目ですからね。さてどうなることやら。
この記事をアップする頃には結果は出てるとは思いますが。(結果が気になる人は検索してください。Twitterで「#BiS100キロ」で探せます。)
さらに、どうでもいいことなんですが。ニコ生でこういう映像を流せるなら、一度でいいので川内優輝選手にフルマラソンの動画配信ってしてもらえないものでしょうかね。
トップアスリートの見てる景色っていうの見てみたいと思うのは、わたしだけではないと思うのですが。
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