新型コロナウイルスによってマラソン大会はどうなるのか

まったく収束する気配のない新型コロナウイルス。先日、都内の展示会に言ってきましたが、空きブースがちらほらあり、おそらく中国からの出展でブースを出せなくなったのでしょう。カメラの展示会であるCP+2020も今年は中止にすると発表しています。

これ以上ひどい状況になったらマラソン大会だって中止にする大会が増えてくるはずです。東京マラソンもいろいろな噂や憶測が飛び交っており、中止にすべきという声と東京都もはっきりと決められずにいるように感じます。

推測で書くのは避けなくてはいけませんが、マラソン関係者の1人としては最悪の展開をある程度予測しておかなくてはいけません。さて、今後の展開はどうなるのでしょう?何が想定できて、何が不確実なのかだけお話しておきましょう。

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東京マラソンは止めるにやめられない

まず東京マラソンですが、現時点では中国からの参加者の自粛依頼をしています。自粛依頼当初は「来年の出場権を与える」として、でも参加費はまた払ってねというなんともケチくさい対応をしていましたが、ここにきて焦ってきたのか「2020年は参加費ゼロにするから自粛して」に変更しています。

基本的に東京マラソンは、中止にするつもりはまったくないように感じています。その最大の理由は、オリンピックの選考レースになっているためです。オリンピックのマラソンを札幌に持っていかれて、そのうえ選考レースまでできないとなると、面子が丸つぶれというものです。

その程度の認識でしかありません。まさかマラソン大会で新型コロナウイルスが広がるなんてこれっぽっちも考えていない。もしくは、そうなっても自分たちが責任を取るわけでもないから、いいと思っているのでしょう。別にその人たちが悪いとは言いません。人にはそれぞれ立場があります。

東京マラソンを開催したときに自分に降りかかるリスクと、東京マラソンを開催しなかったときに自分に降りかかるリスクを天秤にかけた。ただそれだけのことです。ここまでかけたお金もそうですし、いまさら引くに引けないというところでしょう。

いずれにしても、もっと大騒ぎにならない限り、東京マラソンは開催されます。もちろん、びわ湖毎日マラソンも名古屋ウィメンズマラソンも。選考レースは開催するしかないので、そこまではどの大会も陸連から開催する方向で指示されているのは容易に想像できます。

※わたしの予想は外れ、東京マラソンは一般の部が中止という形になりました。期待させてしまい、申し訳ないです。

3月後半以降に収束していない場合には中止もある

問題は選考レースが終わってからです。ほとんどのマラソン大会の運営も自治体も現時点では「開催したい」が本音でしょう。今日は箱根湯本に行ってましたが中国人観光客だけでなく外国人観光客が20年前のレベルでいません。

松山も同様でしたし、とにかく観光客がいないので、ホテルをはじめとした観光業はどうにかして人を呼びたいところでしょう。観光業が潰れてしまうと地元の経済も低下しますので、自治体としても可能であれば開催したいはずです。

ただし、誰も責任は取りたくないという問題があります。

このため、どの大会も実際には様子見に入っているというのが実情でしょう。CP+が中止になったので、おそらくこれから開催される予定だった展示会の多くが中止という選択をするはずです。そうなってきたときに、マラソン大会はどうするのかと考えると、責任は取りたくないのでやはり中止になるはずです。

もちろん、参加費は返ってきません。話が少し戻りますが、東京マラソンの中国人に2021年大会への出走権を無料で与えたというのも、「絶対に開催する」という意志の現れです。なぜなら、ここで中止にしたら日本人にも無料で出走権を与えないといけなくなるためです。

中止にしないと決めたからこそ、中国人には来年の出場権を与えたわけです。

話を戻しましょう。3月中旬に収束していないとなると、感染者が数千人レベルになっていることが考えられます。そうなると、中止になるマラソン大会もでてきます。マラソン大会だけでなく、あらゆるスポーツイベントが止まります。

だからといって、ランナーができることは何もないのですが。

中止になった場合、現地に行くのはありかなしか

もしマラソン大会が中止になった場合、宿や飛行機などの予約はしていますので現地には観光を兼ねて行こうかなと考えている人もいると思います。わたしも、その1人ですが、これが本当に正しいのかどうかはよく考えなくてはいけません。

もし、自分がコロナウイルスを保有していないのであれば、現地に行って迷惑をかけることはありません。でも、保有しているかどうかというのは誰にもわかりません。わからないままあちこちに移動して、新型コロナウイルスをばら撒くことにならないか。

これはとても難しい問題です。1人でも多くの人が行くことで、現地の経済は少しだけ潤います。でも新型コロナウイルスが広まる可能性もあります。命が大事か経済が大事かと聞かれたら、当然命のほうが大事です。

これはケース・バイ・ケースで違うとしか言えません。判断基準としては、国が「移動はできるだけ避けること」とするかどうかくらいしかありません。国を信用できるかどうかという問題はここでは無視します。ただ、何か明確な基準を設けるなら、「国が動くなと言ったら大人しくする」です。

気をつけたいのは「お金がもったいない」という判断をしないということです。こういうときにお金が無駄になるのは仕方のないことです。最優先すべきことは「安全」です。このことだけは忘れずに、自分なりに決断をしましょう。

まとめ

マラソン大会はびわ湖毎日マラソンと名古屋ウィメンズマラソンが終わるまでは、余程のことがないかぎり開催される。もちろん東京マラソンも開催される。これがわたしの予測です。大事なことなのでもう1度書きますが「予測」です。

東京マラソンはすでに書いたように、中国人ランナーに来年の出場権を与えたことで、もう中止という道は選べなくなりました。ただ100%開催されるかというとそうとも言えない状況です。日に日に深刻な状態になっていますので。

楽観視している人も多いようですが、楽観的に考えていい要素はどこにもありません。危険を煽るつもりもありませんが、現状はとてもいい状態とは言えません。新型コロナウイルスは危険性が低いという話もありますが、感染力はこれまでのウイルスよりも明らかに高いということは伝わってきます。

ですので、上記のレースが終わったら、各地のマラソン大会が中止になる可能性は大いにあります。ここではそういうこともあるという可能性だけ頭に入れておき、開催されれば「よかった」とし、中止になれば受け入れてください。

中止になったときに現地にまで観光に行くかどうかは、自分で冷静に判断してください。

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