東横線ラン2020

日曜日に万里の長城マラソンとランレコードの共同企画ということで、東横線ランをしてきた。渋谷駅から横浜中華街までの約35kmラン。わたしを含め、久しく長い距離を走っていないメンバーだったので、こまめにおやつタイムをいれながらののんびりラン。

最終的には7人が集まり中華街を目指したのだが、こうやってまた人が集まれるというのが何よりも嬉しい。実際にはそれぞれに新型コロナウイルスに対しての考え方は違うのだろうが、それでも人と会いたいなら少しずつでも動き始めるしかない。神様が出てきて「もう大丈夫」なんて言ってくれないのだから。

ちなみに土曜日は国府津で屋外でのピラティスも受講している。わたしの師匠にあたり先生が久しぶりに開催してくれたので、ランニングを教えている生徒さんと2人で国府津まで。2日連続で人に会うなんて数ヶ月前まで考えられないことだが、こうやって確実に変化はやってくる。

あとは自分がその波に乗るかどうか。いや、ランニングに関しては自分で波を作る側にある。みんなが出てきたくなるようなランイベントを企画して、誰かと一緒に走る楽しさを取り戻してもらいたい。わたしにはランの才能はないが、ランイベントを考える才能は、そう悪いものではないと思っている。

さて東横線ランの話だ。集合時間は午前9時のモヤイ像前。この時点では気温はやや低めで時間までコーヒーでも飲んでいたかったのだが、集合場所周辺は大規模な工事が始まっているようで、カフェどころか自動販売機すらない。UberEatsの配達でいつも通っている渋谷だが、移動が不便な街になっている気がする。

スタート地点に集合したのは5人だが、1人はスタートから離脱して途中合流ということで、まずは4人で代官山を目指す。このあたりは庭のようなもの。迷うことなく裏道を使って代官山へ。東横線ランだが必ずしも線路に沿って走るわけではない。

代官山、中目黒と走り、祐天寺で最初のおやつタイムのはずが、残念ながら行きたかったお店のオープンは14時。東京人の朝は遅いのだろうか。残念な気持ちを引きずりながら学芸大学、都立大学へと向かっていく。このあたりは、参加者の1人であるラン仲間が青春時代を過ごした場所ということで、ちょっとずつ寄り道をしながら。

高校時代に通っていた塾がこの春に廃校になっていたことが発覚。このランイベントに参加していなかったら、そんなことを知らないまま人生を過ごすことになっていた。知ったからどうだというわけではないのだが、走ったから知ったこと、走ったから経験できることがある。

今回ちょっとした驚きだったのは、そのラン仲間が最後まで走りきったということ。今年の2月の愛媛マラソンでは途中でリタイアしていたので、今回も多摩川を超えればいいくらいかなと思っていたら、8月から健康のためにランニングを継続的に始めて、普通に走れるようになっていた。

新型コロナウイルスはマイナスの影響ばかり取り上げられるが、これによって変わった人もいる。走力が上がった人もいれば、資格を取得したという人もいるのだろう。ライフスタイルを変えた人もいる。世の中にはそうやって逆境をバネに出来るタイプの人がいる。

わたしはどうだろう?

決して大きくプラスになったという感覚はない。よく働いたという記憶はあるのだが人として成長できたかというと、胸を張って変わったとは言えない。小さな変化はあったのだと信じたいが、いかんせん自分のことは見えないもので、自粛期間を経て変われたという自信になるものがない。

そう思えるのも、こうやって集まって、それぞれの変化を見れるから。みんなが家に引きこもっていたのでは、お互いの存在が刺激にならない。こうやって走ることそのものも刺激になるし、相手がどやって過ごしたか、何を得たのかを自分の目で見て感じることが自分のモチベーションを高めてくれる。

そんなことを考えながら自由が丘へ。ここは前回走ったときに亀屋万年堂で休憩した場所だけど、今回はオシャレなイメージを重視。向かったのは洋菓子店の「粉と卵」。創業50年の名店らしく、その中でも人気のスイートポテトを購入。亀屋万年堂が悪いわけではないが、やはりそこにしかない名店に行きたいもの。

スイートポテトは注文してから、1個ずつ表面をバーナーで焙ってキャラメリゼでコーティングし、「香ばしさ」と「カリッとした食感」を出すとのこと。すぐに食べるのではなく30分くらいおいてから食べてということで、その場では食べずに田園調布、多摩川と走って公園でひと休み。

なんでしょう。初めての食感でうまく表現できないのだが、冷たくないアイスのような食感で、でも甘さはしっかりとあって、下手な食レポをするなら「めっちゃ美味しい」。東京はスイートポテトすらオシャレになる。こんなお菓子が50年以上も前からあるのだ。

多摩川を越えて、新丸子から武蔵小杉に到着して、スタートで分かれた1名が合流。これで5人体制になる。旅ランもそうなのだが、こうやって後から入ってくる人がいるとグループ全体に活気が出る。このあと反町とみなとみらいで1人ずつ合流するのだが、人が1人増えるだけなのに集団の雰囲気が変わるのだ。

元住吉、日吉と走ったところでランチ。前回も日吉でランチをしたときに行ったお店に……と思ったが、どうやら勘違い。前回は綱島の「魚鉄食堂」でランチをしたらしい。もちろんお店は見つからず、気分が寿司になっていたので目の前にあった回らない寿司屋へ(ゲソが美味しかったがその他特筆することはない)。

こういうときに外さない自信があったのだが……いや、今回はわたしがお見せを決めたわけではないと言い訳をしておこう。

ランチを終えて綱島、大倉山へと向かい、大倉山のテラコーヒーでコーヒーブレイク。自粛期間にピラティスの師匠に会いに行ったときに教えてもらったお店。まるで自分が見つけたお店のように紹介する。変わらず美味しい味で気分を上げて、残りの距離を走り切る。

ただ、想定よりも大幅に遅れているので、少しペースを上げてみたり。とはいえ全体的に疲労の色が見え始めているので、ほどよく歩きも加えたり。菊名、妙蓮寺、白楽、東白楽とコツコツ進んで、万里の長城マラソン仲間が反町で1人合流。

ここまでくれば残りがかなり短く、横浜駅までたどり着いて東横線ランそのものはコンプリート。ここからおまけで中華街まで走るのだが、さすがに疲労の色も濃く、ここからはほぼ歩き。最後の1人と合流し海を眺めながら横浜中華街へ。

そして17時に横浜中華街に到達。35kmで8時間という超大作。わたし自身は余裕があったので、もしかしたら持久力に関してはUberEats配達効果はあるのかもしれない。それを確認するために、近いうちに少し長い距離を走っておきたいところ。それはまた後日ということで今回は無事完走。

その後、恵びす湯で汗を流して、中華街の人気店「東林」で打ち上げ。中華料理だが優しい味のお店でわたし好み。終わりよければすべてよしと言うが、こういうお店で締めることができれば、旅ランはより色濃いものになる。久しぶりに充実した土日を過ごすことができた。

やはりイベントランは定期的に行いたい。とりあえず次回は12月13日に江ノ電ラン。今度は10kmで短いから走力が不安という人も走れるはずだ。少しやってみたいラン遊びもある。誰かと一緒に旅ランを楽しみたい人は、スケジュールを明けておいて欲しい。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次