ランナーに求められるのは筋持久力!旅ランでランナーは速くなる?

マラソンを走る前と後では筋力が大きく下がることが広く知られています。それはすべてのランナーが体感的に理解しているはずです。スタート前のジャンプ力とフィニッシュ後のジャンプ力を比べると、明らかに後者のほうが低くなっています。これは筋力が低下していることを意味します。

筋力が低下するとどうなるかというと、シンプルにスピードが落ちます。マラソンはイーブンペースで走るのが理想とされていますが、現実にはイーブンペースで走るのはかなり難しく、イーブンペースで走るためには後半にかなり集中力を高めて、意識的にスピードを出さないとペースは落ちていきます。

しかもスタートからそれなりに抑えて走らないと、最後までイーブンペースを保つことはできません。これは人間の体がそうなっているからとしか言いようがないのですが、結局のところ大事なのは筋持久力を高めるということです。サブ3で走るにはキロ4分15秒で走り続ける力を付ける必要があります。

ではどうすればキロ4分15秒で走り続けることができるか。ひとつは絶対的なパワーを上げることです。頑張らなくてもキロ4分15秒で走れるだけの筋力がなければ、42.195kmをそれを続けることはできません。でも、パワーだけを付けただけでは足りません。筋持久力が必要になりますが、これを高めるのに適したトレーニングがスクワットです。

私が毎週行っているトレーニングではスクワット3種目✕30回を行っていますが、筋持久力を付けるには2〜3セットやりたいところです。ただ、それでも走っているときの筋力の低下を完全に防ぐことはできません。スクワットなどの筋持久力トレーニングは筋力低下を最小限に抑えてくれますがゼロにできるわけではありません。

だとすれば、筋力低下を見越して前半はイーブンペースよりもやや速いペースで走る必要があります。ただ、速すぎると負担が大きくなり、こちらは筋力低下分よりもさらに失速します。レースにおいて大事なのはどれくらいのペースを上げて走るのかを見極めることです。

速すぎず遅すぎず、いい塩梅を探し出す。それも自分のコンディションを考えてその日の自分の答えを探す必要があります。これがマラソンの面白いところ。トップランナーと違い、私たち一般のランナーは駆け引きなど必要がなく、自分のリズムで走ることができます。だからこそ自分の感覚がとても大事になります。

ちなみに厚生労働省には「筋持久力のトレーニングは最大筋力の4割程度軽い負荷の有酸素性運動で、運動できる限界に近づくように繰り返し続けること」としています。政府がこんな指針を出していることがびっくりですが、それくらいの低負荷で何度も繰り返すことで筋線維周りの毛細血管が発達し、酸素供給力が高まって筋持久力が上がるのだとか。

いかにして酸素を体の隅々にまで送れる体を作ることが大事で、それはインターバルのようなトレーニングでは身に付きません。軽い負荷で長い時間走り続けることで、走れる体が作られます。そう考えると旅ランというのはとても有効なトレーニング方法のひとつです。

私の旅ランだともぐもぐタイムやランチタイムがあるので、あまり効果がないかもしれませんが、淡々と走り続けるスタイルの旅ランなら確実に走力が上がります。ただ、なかなか勇気が出ないものです。ゆっくりと長く走るというのは負荷がかかっていないように思えて、ついついスピードを上げてしまう。

だとすれば、スピードが上げずもぐもぐタイムのない旅ランイベントをすれば……いや、それは私が楽しくないのでよろしくない。やっぱり今のスタイルを続けつつも、走力アップが期待できるようにアレンジする。そうすれば、旅ランの参加者も増えやすいかな。「走力アップのための日帰り旅ラン」とか。

筋持久力を上げるにしてもマラソンの場合には、3〜4時間がいいところなので距離は20〜30km。美味しいものを食べれて気持ちよく走って、観光もして走力が上がる。ちょっと詰め込みすぎでしょうか。LSDに関する論文をもう少し集めたほうが良さそうですね。でも、楽しく走って走力が上がるは面白いコンセプト。ちょっと考えてみるとしましょう。

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