東京マラソンが延期になり湘南国際マラソンは開催に向けての方針を発表した週末

東京マラソンがまさかのウルトラCを用意していました。延期は完全に想定外というか、この判断をできる人がいることが正直恐ろしい。ずっと気になっていたことなんですが、いったい誰が東京マラソン全体を仕切っているのでしょう。ここ最近はちょっと尋常じゃないくらい対応がしっかりとしていて、その上での今回の一手。

2022年への延期と2022年大会の中止、そして走れない人への全額返金。実質的な満額回答です。もちろん開催できれば理想でしたが、さすがに最初の約束がありますし、状況を考えると無理に押し切って開催すべきではないと判断したのでしょう。おそらく開催予定日には緊急事態宣言は解除されているでしょうが。

なんとしてでも開催に持っていきたい。そういう執念のようなものを感じます。これは最近の東京マラソンにはなかった姿勢で、少し惰性でやっていた感があったのですがかなり気持ちが入っていますし、きっと良い大会になるような気がします。制約があるのでしばらくは不便な大会になりますが。

延期という発想は東京オリンピックから来ているのでしょう。2020大会を2021年に開催したのだから、東京マラソンだってそれが可能なはず。しかも2022年大会の募集はまだしていないのですが、そう考えると最初からこの一手を隠し玉として用意していた可能性もあります。ただ公にはしていないところが策士。

同じ日に湘南国際マラソンが開催方針を発表しました。

  • 2回のワクチン接種が必須
  • PCR検査を行う
  • 待機場所からスタートラインに向かい、それぞれのタイミングでスタート
  • 給食なし
  • マイボトル
  • 新型コロナウイルスによる中止は返金が50%以下
  • それ以外の中止は基本的に補償
  • 参加費18,000円(PCR検査費込み)

こちらは思い切り攻めた内容になっています。賛否は分かれそうですが、こちらも執念を感じます。今年開催できなかったことに対する無念が原動力になっているようです。そういうの人間らしいところは嫌いじゃありません。ではエントリーするかと言うとそれは明確に「NO」。

私のスタンスとしては、マラソン大会はそこまでして開催するものではないと思っているので。検査までしなくては開催できないなら、開催する必要はないというのが基本的な考え方です。開催すべきではないと言っているわけではありません。Wellnessだって社員を養わなくてはいけませんから。

ここまでしてでも走りたい人が集まって走るのは問題ないですし、それに対しては最大の敬意を払います。ただそれと自分がどうするかはまったくの別問題。マラソンというのは私にとっては仕事場でもありますが、個人としては娯楽でしかないと思っています。ただ走るだけなのにそこまでしなくてはいけないものなのかに対する答えが「NO」だというわけです。

東京マラソンと湘南国際マラソンそれぞれの対応から感じるのは、実際に走る側の気持ちや感覚と、主催者側の気持ちや感覚に大きなズレが生じているのではないかということ。東京マラソンはまだそのズレを埋める姿勢を感じます。どうすれば人が離れないかを徹底してやっています。

湘南国際マラソンは「開催する」が前提にあり、それを実現するために「これが必要」と提示しています。「ここまでやるから、みんな一緒に頑張ろうよ」というスタンスで、それは悪くはないのですが「ここまでやるから」の内容が、ランナーの期待と一致していないから人が付いてこない。

これは以前から変わらないWellnessのカラーであり、これまではそれでマラソン業界を引っ張ってきたので、私がどうこう言うところではありませんが、この状況下でどれだけの人が付いてくるか。それはとても興味深い調査対象であり、結果次第でマラソン大会のあり方が大きく変わる可能性すらあります。

いずれにしても東京マラソンも湘南国際マラソンも模索しながら前に進んでいます。ただ現状で先が見えないことは1年半前から何も変わっていません。焦って開催しなくてもいいのになというのが本音。ただ走りたい大会があればエントリーはしますけどね。走れなくても旅ランできますから。

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