わたしをマラソンの世界に呼び込んだ大学時代からの友人の誘いに乗って、残暑厳しい宮ヶ瀬湖で24時間リレーマラソンに出場してきた。24時間は個人で走ったことは何度もあるが、チームで出るのは実はこれが初めてになる。
参加者の一部が本厚木駅に集まり、「はじめまして」の挨拶を交わしていざ宮ヶ瀬湖へ。車で30分ぐらいだろうか。それぞれのランニング経験などを話しながらあっという間に到着した気がする。
会場では他のメンバーによってすでにテントの設営もほぼ終わっていて、完全にお客様状態。2チームでのエントリーで各15人ずつだろうか、かなりの大所帯で子どももいるから賑やかな休憩所だ。
準備もそこそこに10時に大会スタート。走る順番はくじ引きで決め、わたしは第4走者。他のメンバーの力量なんかはまったくわからないので、どれぐらい走ることになるのかわからないので、気持ち様子見のつもりが……
宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンのコースは1周1.8kmになる。トップランナーはこれを1周5分台で走るのだが、そういうメンバーは基本的に大学陸上部か元陸上部。決して張り合ってはいけない。
わたしのタイムは1周7分台を目標に設定してみた。
1周目:7:12(4:08/km)
2周目:7:18(4:10/km)
3周目:7:27(4:14/km)
4周目:仮装のため計測なし
5,6周目:15:32(4:26/km)
7,8周目:16:31(4:43/km)
9,10周目: 16:19(4:40/km)
11,12周目:15:56(4:32/km)
13,14周目:15:30(4:25/km)
15,16周目:15:40(4:27/km)
17,18,19周目:27:34 (5:13/km)
スタートからスピードを落とすつもりが、かなりのハイペースで入ることになった。真夏の30℃を超える気温の中、スピード練習をほとんどしていない状態での4分/km前半は自殺行為とも言える。
案の定、ペースは徐々に落ちていく。
最初は1周でランナーの交代をしていたため、全力で走ることが出来たのだが、4周目の仮装ランタイムを終えてからは1人2周という雰囲気になってきたので、わたしも追随して、当然ペースもさらに落ちる。
ここがリレーマラソンの難しさだ。1周交代していれば、それぞれのタイムは縮まるのだが、そのぶん順番が早く回ってきて疲労がたまりやすい。その結果タイムが落ちることもあるわけで、そこがチーム力とも言える。
しかも夜中になるとスピードが出ない。見える景色が暗いからか、それとも眠たくなるのか。気温はぐんと下がるのにスピードは落ちる。面白いもので、明け方になるとまたスピードは戻ってくる。
わたしが参加したチームは夜中だけ参加のメンバーもいて、そのメンバーが頑張ってくれている間に少し眠ることが出来たのも大きい。やはりきちんと眠らないと体は回復しない。
ペースが落ちたとはいえ、この時期に4分台をキープし続けたことは多少なりとも意味はある。
1人だったら確実にペースがグダグダに落ちるのに、チームだから踏ん張りが効く。メンバーの頑張りを見ていると、手を抜くことなんて出来ない。最高の状態で襷を繋ぎたいという思いはリレーや駅伝独特の世界観だ。
いつも一緒のメンバーじゃなくても、一度一緒に走り、言葉を交わせばそれは即席であっても仲間には違いない。仲間のためならいつもよりも強くなれる。それがまた自分の成長につながる。
マラソンは1人では出来ない。
結局アンカーまでさせてもらって、コースのあちこちで他チームのメンバーともハイタッチで駆け抜けることが出来た。しかもラスト3周は裸足。テンションは上がりまくりでゴール。
襷をつなぎきったことでそれぞれの関係はさらに深くなる。これぞリレーマラソンの醍醐味だ。順位や走った距離なんて関係ない。共に過ごした時間がお互いをつないでいく。襷をつなぎながら心もつないでいくのだろう。
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