2日目の朝、起床は4時半…もっとも一度目に起きたのは3時半でしたが。前日は夜行バスでの移動だったのもあってかなりの熟睡です。1年前の東海道は睡眠時間を削って走っていたのとは雲泥の差。
2日目は81kmのロングランです。東西対抗東海道53次ウルトラマラソンの参加者に刺激されて1日80kmぐらい大したことないと言い聞かせながらも、完走できないのではないかとこれまでになく不安なスタートになりました。
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伊勢本街道・三輪〜上多気
宿を出発したのは5時ですが、「町家ゲストハウス みもろ」の斜向かいにある日本最初の市場の神とも呼ばれる三輪恵美須神社にお参りをして朝ごはんをすき家で済ませたらすでに5時45分。多気の宿には22時到着目標なので残り16時間15分。
必要以上にモノを詰め込んだリュックのせいで背筋も腹筋も筋肉痛。それでも足は重いなりに走れそうな雰囲気です。それでも81kmが途方もない距離に思えてきます。これまで何度も走ってきた距離なのに。
10km進んだところでFLOPEEZEの踵に穴が空いてしまいました。裸足ランニングはつま先着地だと思っている人がいますが、超長距離でつま先着地ではなく全体的にフラットな着地をするので踵も削れていくのです。
他のシューズでもこれだけは避けられません。いまも履いているMERRELLのウルトラも数十キロで踵が削れてなくなりました。引き摺るつもりはなくてもどうしてもそういう走りになるのでしょう。
ランニングシューズに履き替えて再スタートです。
この伊勢本街道にはいたるところに街道の名残が残っていて現在も家が残るところがほぼすべて当時の街道沿いになります。そのために村では写真におさめたくなるものが次々と出てきます。
ただし、この区間最終のコンビニから仁柿の先まで50km以上コンビニがありません。食事するところも道の駅が2ヶ所あるだけ。こんな区間は東海道にもありません。自販機も時々ある程度でわたしは一度水不足の危機に陥りました。
それでも距離はゆっくりと減っていきます。上りは歩き下りは走るを繰り返し御杖の道の駅に到着が13:15。食事を終えて出発したのが14時で残り時間は8時間で40kmです。
伊勢本街道・櫃坂峠
すみません、この日はもうここから写真が一枚もありません。とにかく走ることで精一杯でした。櫃坂峠は本来は山道を歩くべきなのですが、この時すでに5時を過ぎ2人ともライトを持っていないので国道を選びます。
ただその国道も灯りは一切ない標高差300mで急カーブの連続。GARMINのデータが壊れてしまったのが悔やまれますが、とにかくひたすら下りです。下り好きなんですけど下り終えて残り20kmあると思うと力を残すしかありません。
とはいえ徐々に周りは暗くなって、急がないと完全に暗闇の中を走ることになります。対向車が来るたびにiPhoneのライトで自分の存在をアピールしながら下ります。
ここで練習したら上りも下りもものすごいスペシャリストができますね。距離は箱根よりも短いですが、確実に箱根の峠よりもきついです。できることならこの峠だけを楽しむマラソンをしてみたい。
本心は「二度と走りたくない」なのは秘密にしておいてください。
伊勢本街道・仁柿〜多気
峠を終えて残り20km。気を使って峠を下りたつもりですがかなりの疲労が溜まっています。たった20kmなのに永遠に終わらないかのように長く感じます。
日も完全に落ちているのでiPhoneのライトがなければ暗闇の中を走っているようなもの。暗いのでただでさえ遅いスピードがさらに遅くなります。ここまで来るともう旅ランの楽しさはゼロです。
そしてようやくたどりつた多気の「ホテルエコノ多気」。体は完全に冷え筋肉もガチガチです。お風呂に入るのもバスタブを越えられないというひどい有様…
絶対に翌日起きられないと思いながら夢の世界へと運ばれていきました。
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