速く走るに必要なものは筋力!ランナーには筋トレが必要

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1kmを3分で走るには100mを18秒で走る必要があります。19歳男子の50m走の平均が7.4秒ですので、単純に倍とはいいませんが、男性の100mの平均はおそらく14秒台といったところでしょうか。

それよりも4秒遅いとはいえ、それを約422倍するわけですから1kmを3分以内に走るフルマラソンのランナーがいかにすごいかが分かるかと思います。控えめに表現しても「人間離れ」しています。

100m走は無酸素運動で、フルマラソンは有酸素運動です。そんなことはすべてのランナーが知っていると思いますが、どれくらいの負荷から有酸素運動で、どれくらいの負荷から無酸素運動になるかは感覚でしか分かっていない人が多いかもしれません。

一般的に最大心拍数の80%未満のときは有酸素運動で、それ以上は無酸素運動の領域と言われています。このためフルマラソンを走りきるには最大心拍数の80%以下で走らなくてはいけません。

そしてマラソンで速く走るようになるためには、その領域でどれだけの負荷に耐えられるかということが重要になります。もし練習で最大心拍数が80%以下でしか走っていない場合は、かけられる負荷の量はかわらないためスピードを上げて走れません。

持久力は上がっていきますが、スピードは変わらないままですのでランナーとしては一定のところで記録が伸び悩むことになります。

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耐えられる負荷を上げるには最大心拍数の80〜90%となるトレーニングをする必要があります。これがマラソンで速く走るためにはインターバルトレーニングが必要と言われる理由です。

簡単な話が筋力がなければマラソンは速く走れないということです。ランニングの世界で男性ランナーと女性ランナーに差が出るのはこのためです。一般的に女性よりも男性の方が筋力があるためマラソンでは速く走ることができます。

ただ、ここでいう筋力というのはボディビルダーのように、重いものを持ち上げることができる筋力ではありません。あくまでも有酸素運動の中で使われる筋力で、ムキムキの筋肉の場合はそれ自体が錘となるため速くは走れません。

できるだけ高い筋力が必要ですが、筋肉をたくさんつけてしまうと重さで走れなくなる。これがマラソンの難しいところですが、箱根駅伝のランナーなどを見ていると、別に筋肉を太くしなくても筋力がつくことがわかります。

ムキムキの膨れ上がった筋肉ではなく、小さくギュッと凝縮された筋肉を筋トレで作ることができれば、マラソンでも1kmを3分台で走ることができます。反対に筋力がなければスピードには限界が出てきます。

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わたしがいつも言っている効率的な体の使い方というのは、料理で言えば調味料のようなもの。素材が良くなければいくら頑張っても速く走ることはできません。

市民ランナーの世界ではなぜかこの、筋力や筋トレということがかなり軽視されているように感じます。足の筋力はもちろんのこと、腹筋や背筋、インナーマッスルのような筋肉をしっかりつけた上で走るというのが、本来のあるべき姿なのですが、とりあえず走って、筋トレなどは時間があれば行うという人が多い気がします。

本当は筋トレとランニングは両輪ですので、両方を行わないと速くはなりません。

そんな風に偉そうに言っていますが、そのことを確信したのが先日行われたアディダスのランニングイベント「SURVIVAL 5K」の会場でした。あたり前のように1kmを3分以内に走る人たちを間近で見て確信しました。

わたしはずっと1kmを3分20秒台あたりに壁を感じながら走っていました。このイベントでも1kmを3分30秒くらいで走ったにも関わらずぶっちぎられ、取材をしながらその差がどこにあるのかずっと考えていました。

そのひとつが、ランニングフォームで、彼らの足の運びを真似るだけで1kmを5〜10秒縮めることができ、そして筋トレで彼らのような筋肉をつけることで、さらに10秒前後スピードをつけることができます。その先にあるのが1km3分10秒以内の世界です。

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これまではどうすればその世界に入れるのか、まったくわからずにがむしゃらに走っていましたが、この日に確信しました。いまのわたしに足りないものは筋力です。

一歩で進める距離が数%上がるだけで、マラソンのタイムでは大きな差になります。

悩ましいのはわたしの場合は筋肉が太くなりやすい体質だということです。欲しいのは筋肉ではなく筋力です。足は細くして、力をつけたいという一見すると矛盾する世界。

ただこれは、速筋を減らし遅筋を鍛えるということで矛盾は解決します。

言うは易く行うは難し。理屈でわかっていてもここらへんの領域に入ってくると、わたしの浅知恵ではなく専門家の意見なども入れて筋トレメニューを組む必要があります。

手っ取り早いのは青学駅伝部のトレーニングメニューをそのまま真似ればいいんですが。

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とりあえず愛媛マラソンに向けていまの段階でトレーニング内容を変えることは危険ですので、あと3週間はいまのままの継続で練習を行いますが、意識だけは筋力をつけるようにしてやってみます。

愛媛マラソンが終わったら、筋トレも含んだ練習メニューを加えていきます。

「SURVIVAL 5K」で体験したスクワットを取り入れることで、おそらく筋力はかなりアップしそうですので、あとは青学のトレーニングを少しずつ組み込んでいくつもりです。

もしマラソンのタイムで伸び悩んでいるなら、筋力のアップについて考えてみてはいかがでしょう?繰り返しになりますが、筋肉のアップではなく、筋力のアップです。足を太くせずに力をつける。その先に1km3分30秒以内の世界が待っているはずです。


青トレ:青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ
著者:原 晋、中野ジェームズ修一
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