本を読まない人におすすめしないわたしの人生を変えた作家たち

  • 2015.07.09
  • (更新日:2019.11.13)
  • LIFE
本を読まない人におすすめしないわたしの人生を変えた作家たち

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昨日のブログでは本を読まない人におすすめする作家さんについて書いたが、今日は逆におすすめしない作家さんをあげておこう。先に断っておくが、決してその作家さんが嫌いだとかそういうわけではない。まず手にする1冊としてこの人の本は避けたほうがいいなというものをあげていきたい。

本をある程度読み慣れてくると、読書力がアップして多少難解な文章でも読めたりする。そのことで読書の幅が広がっていくのだが、読書力が低いうちは単純に読んで楽しい本を選んだほうがいい。

ページをめくるのが楽しくて楽しくてしかたない。読書初心者はそういう本からスタートした方がいい。初めに難解な本を選んでしまい「わたしには読書は向いていない」となることは避けて欲しい。

そんな思いを込めて、おすすめしない作家さんを紹介しよう。

1.村上龍

村上龍さんはわたしを読書の沼に引き込んだ作家さんだ。ただ彼の作品は難しいものが多い。専門用語がかなり頻繁に使われるので、中途半端な姿勢で手にすると途中で頭がついてこれなくなる。

十分な下地がある状態で彼の作品を読むと物語のかなり深いところまで引きずり込まれ、そして読み終えたときには小説の世界を生きてきたかのような感覚になる。

彼の作品があったからこそいまの自分がいると断言していい。ただ、いきなり彼の作品を手にするのは少し危険だ。「55歳からのハローライフ 」や「半島を出よ 」はとっつきやすいかもしれない。

小説ではなく彼のエッセイ「すべての男は消耗品である 」シリーズはむしろ読書初心者におすすめしたい。

2.村上春樹

わたしはいまだに村上春樹さんの小説を1冊読みきったことがない。上下巻や複数編になっていることが多くいし、彼の独特のリズムがどうしても肌に合わない。

癖がある作家さんとでもいうのだろうか。ただ、あれほどまでに人気の作家さんなので、小説の内容はすばらしいのは間違いない。合う人と合わない人ははっきり別れる可能性があるので1冊目としてはおすすめしにくい。

ただし、村上春樹さんのエッセイ「走ることについて語るときに僕の語ること 」はランナーの必読書だと言っていい。走る人でまだ読んでいない人はこのエッセイを夏の課題図書だと思って購入してもらいたい。

3.よしもとばなな

よしもとばななさんの小説は本当に読む人を選ぶ。全く受け付けない人もいれば、どっぷりハマる人もいる。ただ、どっぷりハマる人はだいたい読書量の多い人のような気がする。

わたしも読むタイミングを間違えるとえらい目に合う。タイミングが合えば最高の本になるのに、タイミングが違うだけでとても読みにくい本になる不思議な作家さんだ。

ある程度本を読むことに慣れたときに彼女のエッセイなんかを手にしてみるといい。「なにもかも二倍 」なんかを読んでみて、この人面白そうだと思った人は小説を手にしてみるといい。

4.芥川賞受賞作品

これは作家さんではないのだが、基本的に芥川賞作品を読書初心者には絶対におすすめしない。正直なところ芥川賞の作品で面白いものをこれまでに一冊も出会ったことがない。村上龍さんの「新装版 限りなく透明に近いブルー 」ですら満足はできない。

これは芥川賞そのものが新人作家を対象にしているからだ。そして純文学でなければいけない。新人の純文学は退屈だ。絶対に初めて手にする一冊にすべきではない。

マスコミが取り上げるので気にはなるのだろうが、マスコミもいい本だから騒いでいるのではなく話題性があるから騒いでいるに過ぎない。権威がある人たちが選んだのだからいいものに違いない。芥川賞なんてその程度のものだ。

かっこつけて芥川賞受賞作品を読むぐらいならベストセラーになった大衆小説のほうがよっぽど楽しめるだろう。読書は楽しんでなんぼなのだから。

 

二日間にわたって、普段本を読まない人の本の選び方を書いてきたが、簡単にまとめるてみよう。「難しい本よりも、ためになる本よりも楽しめる本を選ぶ」それに尽きる。

読書はなにも崇高な趣味でも何でもない。テレビや映画を見たり、音楽を聞いたりするのとたいして変わりはしない。ただ、読書を続けることで思考も変わるし、多くのことを疑似体験できる。

梅雨空が続いてなかなか夏にならないこういうとき、本屋に行って面白そうな一冊を手にしてみてはどうだろう。その一冊があなたの人生を変えることだってある。手にしなければ何も起こらない。

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