第1回スーパーマラソングランプリ5時間耐久レース完走記

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昨年知り合ったランナーさんたちの多くは「フルマラソンなんて短い距離は大変」というような人だったので、どうも自分の感覚がおかしくなっているようだ。マラソンを始めたばかりの頃の「フルマラソンを走る人はヘンタイだ」という気持ちは一体どこにいってしまったのだろう。今回のスーパーマラソングランプリはわたしにとってフルマラソンに向けての調整レースという位置づけになる。フルマラソンを3時間で走ろうかというのだから5時間は必然的にマラソンの距離を超え、ウルトラマラソンの世界に入ってくる。フルマラソンの調整のためにフルマラソン以上の距離を走るなんて1年前ですら考えもしなかった。

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スーパーマラソングランプリは5時間走り続ける。しかもフォーミュラーカーが走行する富士スピードウェイというコースをだ。もちろん休憩はいくらでも自由にとってよい。ただ、それでは練習にならないので自分の設定として5時間で50キロとすることにした。1時間で10キロなら1キロ6分という計算になる。決して速くはないが、フルマラソンでいえばサブ4のペース以上で走ることになる。フルマラソン以上の距離をだ。

最大の難関は35mの高低差だ。1周4563m、ホームストレートは1475mになる。第1コーナーから10%の勾配を一気に下り、少し上がってまた下る。そこから富士山を見ながら約9%の勾配をひたすら上る。ママチャリグランプリも同じなんだけど、富士山は苦しさの象徴だということを埋め込まれる。レース後は富士山を見るたびに折れそうになった気持ちを思い出してしまう。足が止まりそうになるのを必死にこらえて前に進めるかどうかがタイムに大きく左右する。

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開会式はマッチこと近藤真彦さんが登場して、かなりの盛り上がりだ。写真撮影時にみんながマッチを取り囲んでしまって撮影にならないほどの人気。さりげないけど、こういうサプライズは嬉しい。初めて生で見るジャニーズだったので、芸能界に疎いわたしでさえ軽く興奮してしまった。

エイドは水とバナナのみ。しかもバナナは1人1本まで。これはそういう大会だと割りきっておけばいい。自分で給食をきちんと用意することを求められているだけのこと。もしくは給食なしで5時間走りぬくか。あれもこれもあってサポート万全の大会を求める人には厳しいけど、すべてをマネージメントする能力をも競うようでわたしは潔いと感じた。

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最初の1周走るのにわたしはおおよそ23分かかった。速いのか遅いのかは判断しかねるが、スタートしてすぐに目標の50キロには届きそうだということがわかると気持ちがだいぶ楽になったのは間違いない。実際のところ、本当に50キロ走れるのかかなり不安だったのだ。この時期にそれぐらいできないといけないけど、思い通りにトレーニングできていない現実を考えると、気持ちに余裕がなくなっていたのだ。

そして最後まで楽しく走れたのは周りにいるのがランナーだけではなく4人のムカデチームや、カップルの2人3脚のチームの存在があったからだ。最初、そのレースの存在を知ったときに「5時間ムカデはないわ」「カップルで5時間も2人3脚したら破局するやろ」なんて考えてたけどとんでもない。ほとんどのチームがきちんと走りぬいていた。チームごとに5時間の物語があるのだろうけど、それを目にするだけで「自分も頑張ろう」と思えるから不思議だ。

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わたしの予定では12周走れれば目標達成だったので、7周走ったところでピット・インして給食しました。いま思えばこれが失敗だったのかもしれません。少しだけ座って休んだら筋肉が終了モードだと勘違いしてカチカチになってしまったのだ。そりゃ、いつもの練習じゃあ30キロオーバーも走らないし、それ以降があるなんて考えもしないから筋肉がそう判断しても仕方ない。

わたしにとってのスーパーマラソングランプリはここから始まったと言っても過言ではありません。たった残り5周がこんなにきつくなるとは思いもしませんでした。アップダウンの繰り返しでパンパンになった太ももをなんとかなだめて、ちょっとずつ前に進むわけです。しかもペースはそれほど落とせる余裕はない状態。足をごまかしながらなんとか12周目の途中でスーパーマラソングランプリは終了となりました。

いちおうチェッカーフラッグもあるので、12周を走り終えたところでストップ。公式記録は4:41:51.42で11周、走行距離50.193kmということでミドルクラス(31〜49歳)部門18位。すごいのかすごくないのかさっぱりわからない。ちなみに1位は14周で63.882kmという意味不明な状態。世の中にはすごい人がいるもんだ。自分の前に17人もいるという事実は重く受け取らなくてはならない気がする。いずれウルトラランナーになりたい者としては。

それでも、全体的にはゆるい感じの大会で血眼になって走っているランナーがほとんどいなかったことはよかった。氷点下にでもなろうかという気候の中でそれぞれが気持ちに余裕を持って5時間をそれぞれの立場で走りぬく。記録は結果でしかなく、その走り抜こうという姿勢が気持ちいいじゃない。走ることを楽しみつつ自分の限界を超えようとする超長距離の世界は、その世界に足を踏み入れた人にしかわからない感情がある。

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今回は第1回ということだけれども、来年以降もスーパーマラソングランプリが継続されることを願わずにはいられない。そしてサブ3を達成したら、本気で調整して挑みたいレースでもある。少なくとも次回は5時間以内に12周を走り切ろう。そしてその翌年には13周…3年後には表彰台を狙えそうだ。もっともそうなったら翌日のスーパーママチャリグランプリは使い物にならない足になっているのは間違いないが。

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