初めてウルトラマラソンを走る人に伝えておきたい8つのこと

  • 2015.06.12
  • (更新日:2019.11.13)
  • RUNNING
初めてウルトラマラソンを走る人に伝えておきたい8つのこと

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ウルトラマラソンに初めて出たのが昨年の飛騨高山ウルトラマラソンで、2回目が先週の飛騨高山ウルトラマラソンということでわたしは飛騨高山ウルトラマラソン以外のウルトラマラソンをまだ知らない。ただ2回100kmを完走できると見えてくるものもある。わたしなりの完走のためのアドバイスをしてみよう。

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1.ウルトラマラソンを走り切るための条件

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まずはじめに、どれぐらいの走力を求められるかということだが、サブ4もしくはサブ5で一度も歩かなかった人といったところだろうか。ウルトラマラソンにスピードはいらない。それでも6分/kmのスピードで苦もなく走れる状態でなければ、100kmの完走は難しい。

富士五湖のように前半の関門が非常に厳しい設定になっていることも少なくない。そういう大会では少なくとも最初の20kmは6分/kmで入れるだけの走力は求められる。その走力がない場合は関門ごとに全力疾走することになるので、エントリーすることをおすすめしない。

 

2.ウルトラマラソンを走り切るための練習内容

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練習については、2週間前までに50km程度を数回走っておけばいいだろう。ただし、休まずに走り続けることが必要。半分の距離、半分の時間を体に覚えさせておけば、体も馴染んでくれるはずだ。

ただし、スピードは6分/kmよりも少し速い程度が好ましい。速すぎても疲労が生まれるだけだし、遅すぎても疲労が蓄積する。程よいレーススピードで長い距離を体に染み込ませることが目的になる。

 

3.ウルトラマラソン前日夜の過ごし方

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レース前日は、基本的にあまり眠ることができない。午前5時にスタートだとすると午前3時には起床しておきたい。スタート会場と宿泊施設が近い場合はギリギリまで眠ることもできるが、基本的には普段よりも睡眠時間は短くなる。できることならその直前の1週間は極端な早寝早起きで体をならしておきたい。

前日にアルコールを摂取するかどうかは個人の好みに分かれるだろう。初めてのウルトラマラソンならば飲まないにこしたことはない。ただ、寝付きが悪くなりそうだと思ったらビール1杯ぐらいは必要かもしれない。アルコールによる水分不足より寝不足のほうが強敵になる。

 

4.ウルトラマラソン当日朝の過ごし方

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朝ごはんはあまり深く考える必要はない。ここでの補給がレースを左右することはトップランナーでもないかぎりあまり考えられない。空腹感を感じない程度(おにぎり2個程度)にお腹に入れておけば問題ないだろう。

むしろ気を使うのは水分補給だ。飲み過ぎるとトイレに行きたくなる。ウルトラマラソンでは豊富なトイレが用意されていないことが多い。あっても順番待ちで10分ロスなんてこと簡単にあり得る。トイレに行かなくても大丈夫な、それでいて乾きがない程度の水分補強をスタート前にこまめにしておくのがよいだろう。

 

5.ウルトラマラソン途中の荷物預けは必要ない

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ウルトラマラソンの場合、コース途中に荷物をおいてもらえるサービスがある。正直わたしはこのサービスの必要性をまったく感じていない。人によっては交換シューズを用意していたり着替えを用意したり。

はっきり言うが、そういうものは必要ない。着替えてもすぐに汗をかくしシューズだって途中で替えるリスクのほうが圧倒的に高いのだ。そもそも途中で履き替えなきゃいけないようなシューズを履いていることが問題なのだ。使うとするなら、途中から雨が降りそうだという天気予報にあわせて、着替えを用意するぐらいだろう。

 

6.ウルトラマラソンを走り切るためのシューズ選び

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レースシューズはどうするか。これは多くのランナーが悩んでいると思うのだが、これはシンプルな解がある。フルマラソンを走るシューズと同じものでいい。わたしはとにかく軽くて薄いシューズが好きなので参考にならないかもしれないが、重いシューズは疲労の蓄積に繋がる。

100kmも走るのにシューズ部の重さが数十g違うだけで最終的に結果に大きな影響を与えることになる。軽いシューズは足裏が痛むと思うかもしれないが、それは走り方が悪いと断言しよう。100km程度では正しいフォームを維持できればビブラムファイブフィンガーズでも完走できる。

 

7.ウルトラマラソン完走のために持って走るもの

人によっては補給食を自分で持って走るのだろうが、エイドが充実している大会においてはそれらはほとんど必要ない。ハンガーノック対策というかお守りに小さいものをひとつ。持っておけばいい。ただし、エイドが充実していない場合は、きちんと自分の走行距離と時間を考えて少し多めに用意すべきだ。

大会当日が暑くなるようであればウエストポーチが効果的だろう。ペットボトルでも普通のボトルでも水を200〜300ml入れておけばいい。不足分はエイドで補えばいい。最も恐るべきことは水分不足での熱中症だ。喉が渇いたと思う前に濡らす程度でも水を口に含むようにしてほしい。

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8.ウルトラマラソン完走するための秘策

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完走のための秘策は「歩くこと」だ。はっきり言おう。トップランナーでもないかぎり、ウルトラマラソンを走り続けることはとても難しい。ただ大事なのは歩かされることではなく、自分の意志として歩きを入れることが大事だ。足に疲労がたまる前に歩く。これが理想。ただし、関門の制限時間は気にしておこう。

歩くことを恐れてはいけない。上手に歩ける人が最終的に速くゴール出来たりもする。自分を限界まで追い込んであと残り50kmあるとなったら愕然としてしまうだろう。「登坂は歩く」ぐらいのスタンスでかまわない。そして、走っていて体のどこかに異変を感じたときも歩く。しばらく歩いて異変がなくなるのを確認してからまた走りだせばいい。

 

以上、ウルトラマラソンを完走するためのわたしなりのアドバイスだ。正直なところ完走できるかどうかはスタートラインに立った瞬間に決まっている。そこまでにいい準備をしていれば100kmを走ることはそう難しくないだろう。

ウルトラマラソンは知的で経験値がものをいう競技だ。この8つのポイントを自分なりに理解し自分に合わせてアレンジしてほしい。そしてウルトラマラソンを心から楽しんでほしい。10時間前後走り続けるのだ。人生のおいてそんなに長い時間走っていい日はそうそうにない。

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