情報を正しく読み取り、正しく発信すること【嘘を見抜く力】

情報を正しく読み取り、正しく発信すること【嘘を見抜く力】

新型コロナウイルスが拡散されてから、世の中の情報にノイズが多く含まれるようになりました。「嘘」という名のノイズ。明らかに嘘だとわかるようなものでもそれを読み取れずに拡散する人もいますし、これを機に嘘を作り出す人もいます。

因果応報と言いますように、嘘は100%自分に跳ね返ってくるので、基本的には無視しておくのが1番なのですが、ここまで蔓延すると流石に情報発信をするときの邪魔になります。こちらが正しいことを発信しても、嘘を真実だと思いこんでいる人にはわたしの言葉が届かないので。

なぜ嘘を付くのか、そういうのは心理学の偉い人にでも聞けばわかるのでしょうから、どこかのタイミングで勉強しようかとは思います。でも物書きの1人として、いま情報発信をしなくてはいけないことがあります。それがタイトルにもある「情報を正しく読み取り、正しく発信すること」についてです。

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証拠のない情報は信じないこと

「知り合いの先生から聞きました」「海外で暮らす友人の話ですが」このタイプで始まる情報は基本的には聞き流すことです。「◯◯大学の有名な先生」とかいうのもNGです。なぜならその情報に証拠がないから。

  • その人物が本当に存在するのか
  • その人物は本当にその発言をしたのか

情報と向き合うときに、この2つが明確になっていないものは信用しないことです。目にした情報が事実の可能性もありますが、証拠がない情報は便所の落書きと同じです。そんなものを信じるほうがどうかしています。少なくとも情報発信者であるなら疑うべきです。

有名人がそれを拡散していたとしても信じてはいけません。わたしのfacebookでのつながりがある人で、友だちが5000人でランニング界でも知る人ぞ知る存在の人がいますが、その人はツイッターやネット記事に書かれている内容を、そのままコピペして自分の発信のように振る舞っています。

おもしろいから遠くから眺めていますが、そういう人の発信だから信じる人もいるわけです。彼がなぜそういうことをしているかは知りません。でも、有名人の発信だから信用できるわけではないという良い例にはなります。

国の発信は必ずしも正しいとは限らない

情報を受けるときにもうひとつ気をつけなくてはいけないのが、国からの発信情報です。国が出している情報なら正しいはずと思うかもしれませんが、国はいつも正確な情報を出すわけではありません。例えばこのような状況において、国は正しい情報を流すよりも、被害を最小限に食い止めることを優先します。

被害を最小限に抑えるために意図的に情報をコントロールすることがあります。それは良いとか悪いとかいう問題ではなく、それが政治というものです。場合によっては、マイノリティの切り捨てだって行います。

1人を助けるために100万人が犠牲になる。1人を見捨てれば100万人が助かる。こういうときに国は後者を選ばなくてはいけません。そのために、1人がいなかったことにされるなんてことは、決して珍しいことではありません。

それは極端な例ですが、国は自分たちが思い描いた方向に流れを持っていくために、時として情報をコントロールします。嘘を付くことだってあるはずです。だから国からの情報だって、すべてをノーガードで受け入れるのは危険です。

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自分が信じられる証拠のある情報をまとめて考察する

証拠のない情報も信じられない。国の発信も信じられない。じゃあ何を信じればいいのか。ここが情報発信者の能力が問われる部分になります。少なくても信じられる情報をできるだけたくさん集めます。その情報は「事実」に限ります。

例えば「中国の感染者 無症状理由に未公表は4万人超」と香港のメディアが報道したとニュースになりました。エビデンスはありませんので、これは情報としては何の役にも立ちません。そのメディアは「非公開の記録を入手した」としていますが、それが事実かどうかもわかりませんし、本物の記録かどうかもわかりません。

こういう情報は排除します。

一方で新型コロナウイルス感染症対策専門家会議において、「症状の軽い人も、気がつかないうちに、感染拡大に重要な役割を果たしてしまっている」という発表がありました。これは常識の範疇で考えられることなので、情報の信用性は高いと判断できます。

同じく新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の「感染が確認された症状のある人の約80%が軽症、14%が重症、6%が重篤」も信用してもいいでしょう。数字をごまかすことはできますが、それが後から発覚するとやっかいな問題になるので、信じられる情報だとわたしは判断しています。

こういう、信用できる情報をひとつひとつ集めていく。そして、自分なりの考察をするのが情報発信者の役割です。

言葉は人を動かす

この国には言霊という言葉があります。言葉にして発すると、それが嘘であっても現実世界に影響を与えるとされています。わたしは言葉で食べている人間ですので、言霊を信じています。余談ですがわたしは「死ねばいいのに」という言葉を嫌悪しています。言霊を信じているので。

嘘であっても嘘でなくても、言葉は人を動かします。それも意図しない形で動かすこともあります。例えば昨日のニュースで「桜が満開になりました」との報道があったようですが、それを聞いた人は「じゃあ桜を見に行こうか」となるわけです。

おそらく報道の意図は「少しでも明るいニュースを伝えよう」だったのに、それを言葉にして伝えたことで、上野公園などが人で溢れかえることになります。当然新型コロナウイルスの感染拡大のリスクを高めます。これは情報発信者の想像力不足が招いたミスです。

わたしたち情報発信者は自分の言葉が、どう受け止められるかを常に考えなくてはいけません。いつも「正しく伝わっていないかも」という気持ちを持たなくてはいけませんし「この言い方だと、こういう誤解をされるかも」と考えなくてはいけません。そのうえで情報発信を行います。

ちなみにわたしは、上記の報道を受けて次のような投稿をしました。

自分で言うのもなんですが、自分らしくない品のないツイートですがもちろん意味があります。桜満開の報道があって「危険だから見に行かないほうがいい」と言っても人は動きません。でも、このつぶやきを読んだ人はイラッとするかとは思いますが、読解力のある人なら間違いなく花見を回避します。

我ながらなんとも性格の悪い文章で、フォロワーも減ったかもしれません。でも、それで花見に行くのを躊躇してくれればいいんです。言葉の力を信じて人の行動をコントロールする。これが情報発信をしている人間が今すべきことです。

そのために大事なのは、情報を正しく集めて最悪の未来と進むべき道を自分の中で思い描く必要があります。あとは自分の言葉で人を動かすだけです。そのとき自分が嫌われることを厭わないことです。目的達成のために手段を選ばないという部分では情報発信者も国と同じかもしれません。

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まとめ

ライターという仕事は信用がすべてです。以前、2ちゃんねるを作った西村さんが「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と発言しましたが、これはライターでも同じことで、嘘を嘘であると見抜けないとライターにはなれません。

間違った情報を拡散させることのリスクをきちんと理解して、間違っている可能性のある情報はどんなに魅力的なネタでも発信しない。これがライターの基本です。だから、自分が入手した情報が正しいかどうかの精査は徹底して行わなくてはいけません。

基本的に情報は疑ってかかる必要があります。その結果かなり性格の悪い人間が出来上がりますが、自分が嫌われることから逃げてはいけません。少なくとも情報を発信する側になるというのであれば。それが嫌なら情報を受ける側で大人しくしておくべきです。

自分の言葉に責任を持つ。言霊を信じて言葉を選ぶ。そのために正しく情報を収集し、正しく発信していくことを心がけてください。こういう非常時だからこそ、ライターとしてのあり方がとても重要になります。清く正しく美しくなんてことは言いませんが、嘘だけは広めないように気をつけましょう。

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