マラソン大会の公平性を守るためにはどうすればいいのか

つくばマラソンで優勝した人がBブロックスタートなのに、スタートロスから考えて明らかにAブロックからスタートしていると話題になっていて、事の真偽はわかりませんが、他にもそんな人がいるとかいないとか。個人的にはどうでもいい話なんですが、ブログというのは騒ぎに便乗してなんぼなので。

スタートブロックという考え方は、マラソン大会における苦肉の策。マラソン大会における公平性を守るなら、ネットタイム(スタートラインを超えてからフィニッシュラインを超えるまで)で順位を付けるべきなのですが、それは競技のあり方が大きく変わってしまいます。

マラソンはタイムが速い人が勝つのではなく、あくまでも競い合って駆け引きがあっての競技なので、1番速いタイムだから優れているというわけではないといった一面があります。だから号砲が鳴ってからのタイムを公式タイムとするわけです。

ところがそれで納得できるのはスタートロスの少ない選手だけで、例えば最後方のランナーはスタートするまでに30分近くかかるマラソン大会もあり、Aブロックの選手と最後方の選手が号砲を基準に競い合うというのはどう考えても不公平です。

だから、ほとんどのマラソン大会はネットタイム(スタートラインを通過してからフィニッシュまでのタイム)を用意しているわけですが、それでも公式タイムはグロスタイム(号砲からフィニッシュまでのタイム)としており、たとえば自己記録が3時間以内の人しか参加できない場合には、グロスタイムをチェックされます。

すでにマラソン大会に参加したことがない人は、私の言っていることが理解できないかと思います。いや、マラソンに精通している人ですら、混乱しそうになっているかもしれません(私の文章力が拙いせいもありますが)。

マラソン大会はどこからスタートするかで、順位もタイムも大きく変わります。これは数千人、数万人が参加する大会ではどうしたって避けられないこと。そこに公平性を持ち込むから話が複雑になるわけですが、でも競技なので「公平性は無視する」とは言えません。

一方で競い合いなので、ネットタイムを公式記録にするのも何か違います。湘南国際マラソンがネットタイムを公式記録にするという試みが行われましたが、全員が完走するまで誰が1位なのかわからないという、気持ち悪さが残りました。

1位でフィニッシュテープを切ったのに、後からゴールした人が優勝する。公平性は保たれたかもしれませんが、マラソンの競技としての本質が欠け落ちており、どこかすっきりしない結果になり、大きな課題が残されました。

また大会の公平性を維持するには、ランナー側も不正をしないという取り決めが必要になります。でも、性善説で成立するほど世の中は簡単ではありません。何万人もいればどこかで不正をする人は必ず出てきます。自己申告タイムで下駄を履いたことのあるくらいは、多くのランナーが経験しています。

それをなくすには、全ランナーのランキング化を行うことなのですが、システム管理にお金もかかるので実現することはないのでしょう。でも、自分が日本国内で何位に位置するとかわかっていて、それがスタート順に反映されるとなると、誰もが納得はします。

ランキングを上げることが走ることへのモチベーションにもつながり、新しいマラソンブームが起こる可能性もあります。ただ、それが実現するのは本当に切羽詰まるような状態になってから。しばらくは私の妄想で終わるでしょう。でも、ちょっとワクワクするんですよね。

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