マラソン大会だけが走ることの楽しみじゃない!ランの可能性は無限大

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昨日はウルトラマラソン練習会を開催しましたが参加者ゼロ。だったら、自分のやりたかったことをやるしかありません。もともと坂道ランをテーマにしていましたので、1日でどれだけ坂道を走れるか企画。

朝8時に東京駅をスタートして、日没までは制限時間です。詳しい内容はRUNNING STREET 365で記事にしますが、実際にやってみて思ったことは、「走れるって素晴らしい」ということです。

今回選んだコースの一部が皇居ランニングのコースと重なっているのもあり、様々なランナーを見ることはできましたが、土曜日の朝から真剣に走っているランナーが気になります。

おそらくは、自分の成長のためにストイックのランニングと向き合っているランナーさんだと思います。その頑張りはすごいと思う反面、自分にはもうできないことだなと思いました。

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タイムや自分の成長も走るモチベーションにしていた時期がわたしにもありました。ところが今の私はこう考えます。「走れることを活かして、もっと毎日を楽しくしたい」とううことです。

そのひとつが台湾や中国の人たちとつながっていくことですし、これまで走ったことのない道を自分の足で駆け抜けるということです。

今回は東京駅から青山一丁目までが結果的にランニングコースとなりましたが、直線距離は5km以下ですのでこの短い距離の間で44km走りました。距離はともかく、この間でこれまで歩いたこともないような道に足を踏み入れました。

事前にコースをまったく決めていなかったのもあり、細い路地に入っていくたびに、ワクワク感が高まります。たまたま入ったお店がものすごく美味しかったり、江戸の歴史に触れてみたり。

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個人的にはこれまで行くこともなかった千鳥ケ淵戦没者墓苑に行けたことが、とても強く印象に残っています。訪れたのは本当にたまたまでした。そもそもコースを一切決めずに行き当たりばったりでした。

そんな中、たまたま選んだコースに千鳥ケ淵戦没者墓苑がありました。向かわないわけにはいきません。

乃木神社も初めてその前を通過したかもしれません。乃木希典将軍を祀る神社です。なぜかこれまで乃木坂と乃木将軍が混じり合うことがなかったのですが、乃木坂を走ったことで、わたしの歴史観の中に乃木将軍が浮き上がってきました。

とにかく走れば走るほど新しい発見があります。「この道とこの道が繋がっていたんだ」というような驚きもあります。地元の人たちがどうやって坂のある生活と向き合っているのかも見えてきます。

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そういう新しい発見に出会うたびに、わたしは自分がランナーで良かったと思うわけです。自分の足で駆け回ったからこそ見えてくる歴史や事実があります。

せっかく走れるようになったのに、自己ベスト更新のような小さな世界でクローズするのは個人的にはとてももったいないことだと思います。世界選手権に出るようなトップランナーならいざ知らず、一般の市民ランナーがそこまで自己ベスト更新に囚われるのはもったいない気がします。

走れることの可能性は無限大です。震災が合っても、ランナーならその日のうちに愛する家族のもとに帰ることができます。ランナーなら世界中のランナーと繋がるチャンスがあります。

そういう世界の広がりを、自分だけの記録で閉じてしまうのは残念です。

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もちろんそこにはストイックに追求することでしか得られない快感があります。頑張った人だけが得られる達成感があります。そういう方向性に魅力を感じている人を否定するつもりはありません。

ただ、一人のランナーとして、走ることでもっと人生は豊かになるんだよということは伝えたいと思います。速く走るためだけに走る。そういう生き方もありですが、もっと肩の力を抜いても走ることを楽しめるよと伝えたい。

まぁ伝えると言っても「こんなことやってみたよ」と伝えるだけですが。

伝える人にはなりたいのですが、影響力のある人間にはなりたくありませんので。わたしはいつだって、きっかけを与える存在でありたいと思いますが、その先の選択はそれぞれが行ってもらいたいわけです。

わたし個人がとても素晴らしいことを言ったとしても、それを実行しや人に対して責任を取れるわけでもありませんので。今回で言えば「マラソン大会だけが走ることの楽しみじゃない」ということを、たった1人でも知ってもらえればそれで満足です。


限界の正体 自分の見えない檻から抜け出す法
著者:為末 大
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