普段テレビをあまり見ないのですが、なぜかオールスター感謝祭だけは確実に見れる星の下の生まれたようです。もちろん見たいのは赤坂ミニマラソンの森脇健児さん。
高校時代、KBS京都のラジオ番組「森脇健児の青春ベジタブル」が毎週日曜日夜の楽しみでした。わたしが大阪から関東に出てきたきっかけのひとつが、森脇健児さんの東京進出でした。
憧れの人が東京で活躍する姿を見て、自分も東京へ行けば何か変わるのではないかと思ったわけです。東京には行かず、神奈川までしか東にいけませんでしたが、人生は明らかに変わりました。
ただ、自分の夢に向かってがむしゃらに突き進んでいるうちに、森脇健児さんは京都に帰っていましたが。
スキャンダルもないのに芸能界で仕事がなくなってしまった森脇健児さん。テレビで見ることになったのは「走る男」で日本縦断している姿でした。
ひどく面白くない番組だなと思いながらも、気がつけばわたしは同じように日本中を自分の足で駆け回っています。
狙ったわけではないのに、なぜか森脇健児さんの背中を追うようにしていますが、後ろから追っているのでいつまで経っても彼と交差することがありません。ずっと遠くにその背中が薄っすらと見えるだけ。
それはともかく赤坂ミニマラソン。
何の縁かは分かりませんが、今年になって初めてミニマラソンの心臓破りの坂を2回ほど歩きました。壁のような坂道ですが、上りがいのある坂道でもあります。あの坂の上には夢があります。
森脇健児さんがずっとアカサカンドリームと言っていますが、少なくとも上位に入る芸能人の方はみんな、強い気持ちを持ってあの坂と向き合い、そして超えていきます。
あの強い気持ちは、本当にすごいなと毎回驚かされます。
そして今回すごかったのはやはりキプサング選手です。何がすごいって、走り終えて本当に楽しそうだったということ。時間差スタートというゲーム性を楽しみ、そして厳しいコースを走れることを楽しんでいるように感じました。
それだけの練習を積んでいるからかもしれませんが、彼は本当に走るのが好きなのでしょう。まるで走るのを覚えたばかりの子どものような笑顔でした。
最近、「走るのは何か」ということを考えながら走ることが増えました。
なぜ自分が走るのか、自分どういうランナーになりたいのか。走ることによって到達できる領域というのがあるとして、自分はそこに手が届くのだろうか。そんな考えても仕方がないようなことをひたすら考えています。
そういうときに、やっぱり真剣に心臓破りの坂を駆け上がる芸能人を見ていると、心に響くものがあります。もちろん、そこに森脇健児さんがいるからなのかもしれません。
でも間違いなく彼が赤坂ミニマラソンをこんな真剣勝負の場に変えました。とうとうキプサング選手を呼んでしまうような状態になっているわけです。
ただ、現時点では1人だけ飛び抜けた形になっています。なぜか多くの芸能人が森脇健児さんに勝つことを目標にしています。それもひとつの形なのかもしれませんが、どことなく面白みに欠けます。
やっぱり、森脇健児さんは挑戦している姿が似合います。もっと速いライバルがいて、そこに負けないように努力する。もちろん上に立ってもそれで満足する人ではありませんが、以前のようなドラマティックさはもうありません。
24時間テレビの24時間マラソンのようにマンネリ化してしまう未来が少し見え始めました。
ものすごい魅力的なコンテンツなのに、それゆえに新しいチャレンジがなくなってしまう。これは何もテレビ番組に限ったことではないのかもしれません。わたしだって様々な面でマンネリ化しているはずです。
例えば裸足で走るフルマラソン。これは完全にマンネリ化しています。あたり前のように走って、あたり前のように完走する。「完走おめでとう」の言葉を心から喜べない自分がいます。
そんなときにどうすべきか。また全力を尽くすスタイルに戻るのか。それとももっと違う自分を模索するのか。わたしはきっと後者を選ぶような気がします。実際のところすでにそちら側に重心を移しています。
自分らしさを走りでもっと演出できるのか。これが2018-2019シーズンのわたしの課題になります。
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