将来の人気店?素材が良すぎる「渋谷・酒場食堂あずき」

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取材などで都内に行って困るのが食事です。お店の数が多すぎて、どこに行ったらいいのか迷ってしまいます。東京で暮らしているなら馴染みの店くらいはあるのかもしれませんが、わたしはそういうお店がほとんどありません。

「ここに行ったら、これ」というのもないわけではありませんが、新宿や渋谷といった大きな街となると、毎回運試しのような感覚でお店に入っていきます。

昨日は渋谷のアディダスで取材。取材が終わったのがちょうどランチタイムということで、お店探しをするわけです。グルテンフリーを意識するようになってから、入れるお店がずいぶんと減りました。

ラーメン、蕎麦、パスタ、ピザがダメとなると、食べられるのは必然的に和食系です。

新宿ならまだ定食屋さんが充実していますが、渋谷は定食を食べられるお店が思い浮かびません。そんなときは歩くに限ります。Google Mapや食べログで探すという方法もありますが、個人的にはそういうものは最後の手段。

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これくらいならいいかなと思うお店をいくつかスルーして、わたしが選んだのは酒場食堂あずき。ビルの2階に入っているお店で、どことなくチグハグした感じがありますが、どうも気になります。

普段なら絶対に入らないのに、渋谷という街にうまく馴染めていない感じと、他のお店にはない独特な雰囲気。

名前からも分かりますように、普段は居酒屋をしているお店。でも店構えは居酒屋というよりも喫茶店か水商売のお店のような感じがあり、入店するのに躊躇します。

とはいえ、入らないことには食事にありつけないので、恐る恐る扉を開けます。先客が2組あって安心。少なくとも誰も入らないお店ではなかったようです。

ただ、お店の中もどうも統一感がなく、きれいな店内なのにどこかチグハグしています。

 

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その理由はすぐに分かりました。どうも出来たばかりのお店だったようです。後から分かったことですが、3日前にオープンしたばかり。まだ色がついていなかっただけのようです。

どんなお店も、オープンしてすぐにそのお店らしさを出すことはできません。試行錯誤して、たくさんの物語を重ねてお店はそこに根付いていくわけです。どおりで渋谷に馴染めていないわけです。

軌道に乗るまでは肩に力が入ってしまいますし、いろいろな人の意見を取り入れてしまいがちです。

でも、元々はイタリアンの居酒屋だったとかで、五反田にも同じ系列のお店があるようです。でも、まるっきり新規のお店っていう感じがあります。いずれにしても、オープンしたてなのは間違いありません。

チグハグの理由さえわかれば不安はありません、注文した焼き親子丼をいただきます。まずはお味噌汁から。飲めないほどの熱々のお味噌汁を出してくるお店には、2度と行かないと決めています。

 

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でも心配いりませんでした。しっかりとお味噌汁。

そして、気になるのは焼き親子丼です。どっかの名物なのでしょうか?焼いた鶏肉を卵でとじています。実際には卵の上にONしている感じですが。

実際にどのレベルの鶏肉を使っているかは分かりませんが、めっちゃ濃厚な鶏の味がします。そして、レバーもついてきましたが、これがまた絶品。ランチで出すレベルの素材とは思えないんですが……大丈夫?

焼き親子丼は最後に鶏の出汁でお茶漬けに出来ます。そこまでついてきて850円。お店潰れますって。

ランチは夜のお客を呼び込むための宣伝って言われてますけど、普通に1,200円くらいの値段でいいと思います。1,200円だったらお店に入りませんでしたが。

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きっと真面目な人が経営しているんでしょう。そしてコンサルタントの言うがまま。そんな気がします。

でも美味しいんだ。あれだけ濃厚な鶏肉は久しぶりに食べました。機会があれば夜も行ってみたい……というのは完全に策略にハマったのでしょうか。

生き残ったら人気店になると思いますよ。まだしばらくはチグハグしたり、迷走したりすると思いますが、自分の色が出てきたら、渋谷には珍しいタイプのお店なので重宝されそうな気がします。

東京坂道ランで渋谷ゴールにして行ってみようかな。

酒場食堂あずき
住所:渋谷区道玄坂2−9−2 渋専ビル2F
TEL:03−5489−9711 


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著者:ぴあ
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