ウーバーイーツは儲かっても配達員に恩恵はない

職業を聞かれたときには「ウーバーイーツの配達員です」と答えています。ネタとしても美味しいし、収入もほとんどをウーバーイーツに頼っています。おそらく4月は週5ウーバー、週2ライティングというくらいのバランスになります。

そういうと「いまウーバーイーツって儲かるよね」という話になりますが、残念ながらそんなうまい話はありません。たしかにビジネスとしてのウーバーイーツはかなり儲かっているかと思いますが、配達員に恩恵があるかというとむしろ逆風。

今日は真面目な話ではなく、ウーバーイーツの現状についてお話しするとしましょう。

目次

1日に運べる回数には物理的に限界がある

ウーバーイーツの配達員は回数と距離で収益が決まります。以前もお話しましたが、1回の配達で500〜600円くらいの収入になります。そして、1時間に2〜3回ほど配達ができます。ただ注文が少ない時間帯は1時間に1回あるかないか。

わたしは昼に4時間、夜に4時間の配達をしていますが、1日で16〜20回の配達をこなします。おそらく平均的な数字だと思います。わたしのようにメインの収入源にしている人なら1日1万円がひとつの目標になるはずです。

これは新型コロナウイルスが騒がれる前から変わりません。自宅勤務をする人が増えて注文が増えてるのでは?と思うかもしれませんが、そもそも物理的に運べる回数が限られているので、結果的に収益が上がっているという感覚はありません。

むしろ、人の流れが変わったので過去のノウハウがほとんど役に立ちません。自分なりに人の心理を考えて注文が多そうなエリアに移動しますが、その推定が間違っているとまったく注文が入らずにただ待つだけなんてこともあります。

もちろん朝早くから夜遅くまで働けばもっと稼げます。でも、そうなると今度は体力の問題にぶつかります。ここ最近はあまりお腹がすかないので、昼休憩をあまりとらないようにして11時から21時まで働いていますが、配達後には膝から崩れ落ちるくらい疲労します。

そうならないように、いいところでセーブしないといけません。「今日はもう切り上げよう」という感覚がないと、長く続けられないのがウーバーイーツの配達の仕事です。

配達員激増中で仕事を奪い合っている現実

ウーバーイーツは個人事業主という扱いで、審査もなく誰でも始められます。このため、春から大学生になった人や、今回の新型コロナウイルスの騒動で収入が減った人が始めているので、街はウーバーイーツの配達員だらけです。

1月から始めたわたしが言うのもなんですが、新規の配達員がかなり増えているので注文数がいくら増えても、配達待ちの状態が発生しています。

わたしは下北沢を拠点にすることが多いのですが、下北沢は注文も比較的多い場所なので配達員がどんどん集まってきます。そうなると注文が10あっても配達員が20くらいいるような状況なので、自分が呼ばれないことが多々あります。

注文は増えているのでウーバーイーツは儲かります。でも、わたしたち配達員のインセンティブは変わらないので、儲かるどころか1〜2月よりも収益が下がっている人もいるはずです。

ただ、ウーバーイーツも以前のように説明会を行っていないので、例年の4月よりはまだ仕事があるようです。昨年まで4月は1時間に1回の配達なんてざらにあったようですので、それに比べればマシですね。

しかもこの仕事は重労働なので続かない人が多く、2ヶ月もすればまた以前のように稼げるようにはなります。

置き配で安全性は上がっているがやりがいは下がっている

ウーバーイーツの配達は危険じゃないの?感染リスクはないの?と疑問に感じる人もいるかと思いますが、当然リスクはあります。ただ働かないと生活ができず、100%破綻する未来しかありません。それがフリーランスになるということ。

破綻する未来が見えているなら、多少の感染リスクを負ってでも配達をするしかありません。

ただウーバーイーツも置き配希望する人が増えていて、半数くらいは玄関前に置いています。ちなみに玄関前に置く場合、どうしても床置きになります。配達員としてもあまり気持ちいいものではないので、注文する人は置き台や段ボール箱などを玄関前に設置してくれると助かります。

部屋の間違いなどの配達ミスもなくなるので。

手渡しの場合、注文者に会えるので間違って他の部屋に配達することがありません。置き配は部屋を間違える可能性があります。アパートなどは部屋番号がわからない建物などもあります。配達員は注文者のフルネームもわからないので、一軒家の場合には配達先がわからないこともあります。

置き台が出てて、そこにメモで「ここに置いておいてください」と書いてあれば間違えようがありません。

それはともかく、わたしは置き配が増えてやや残念だなと。感染リスクは下がりますが、手渡しするときの「ありがとう」のひと言はそれなりにモチベーションになっていたようで、置き配はそのやりとりがないのでややがっかり。

もっともこれはわたしだけの話。配達員によっては人に会わなくて済むことをメリットに感じている人もいるかと思います。配達員も人なのでそれぞれに個性があります。人とのコミュニケーションが好きだというタイプには物足りない状況かなとは思います。

ウーバーイーツの配達員の仕事はこんな感じ。決して「こいつ稼いでるな」なんて顔で見ないでくださいね。稼いでいるのはウーバーイーツ本体で、配達員はあいかわらずの消耗品扱い。会社を辞めてまですることではありません。

そういえば、先日の配達で注文者からマスクを2枚もらいました。

家に引きこもっていたら経験できなかったこと。楽な仕事ではないけど自分で望んで始めたことだし、こういったステキなこともあります。笑顔で「ありがとう」と言ってくれる人もいます。どんな仕事にだって光はあるもんです。

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