UberEatsとマイルール

連日のようにUberEatsの配達員による事故やトラブルがTVニュースで取り上げられているらしく、配達員をしている立場からすると心穏やかではない。今はUberEatsを叩くターンらしく、世間の目は冷たくなるばかり(少し前まで持ち上げるターンだったのに)。

自転車の配達員のマナーの悪さは以前から問題視されてきたのもあって、現場の感覚では危険な運転をする人は減ってきているように感じている。36℃を超えるような厳しい気温だから、無理はできないというのもあるかもしれないが。

ただ交通ルールを守らない人が一定数いるのは事実。UberEatsと配達員は雇用関係になく、面接もなくほぼ誰でも配達の仕事ができるので、「まとも」ではない人も配達員をします。極端なことを言えば、犯罪歴があっても仕事ができるわけで、社会の常識が通じない人も配達をしている。

UberEatsに対して「配達員の教育をしろ」という人もいるが、これはお門違いの話だ。UberEatsにしてみれば配達員は社員もアルバイトでもなく、業務委託をしている状態で、配達員を教育する立場にはない。「交通ルールを守らない人は契約を解除する」という通達を出すことはできる。

このあたりを勘違いして騒いでいる人が多い。UberEatsという業務形態がこれまでの日本にはなかったものなので理解できないのかもしれないが、騒げば騒ぐだけ自分の無能さを晒すだけ。騒ぎたいなら理論武装してからにしたほうがいい。

どうしてもUberEatsに苦情を伝えたいなら「きちんと配達者を選別しろ」と言うべきだろう。配達を委託するのであれば、安心して任せられる人に限るべき。少なくとも今のように誰でも審査もなく配達を開始できるというのは、日本的な考え方からすると健全ではない。

ただ現時点で選別できるかというと、新型コロナウイルスの影響で面談や説明会を開催しづらい状況にある。それでいて新型コロナウイルスの影響でデリバリーのニーズが高まっている。だからノーチェックで配達員を増やしているといったところだろうか。

基本的にわたしはUberEatsに対して、何かをしてもらいたいという思いはない。このスタンスは会社員時代からずっと変わらない。会社という組織があり、その会社が儲けるための仕組みを持っている。会社員はその儲けの仕組みに乗ってお金を稼いでいる。

UberEatsの配達員という仕事もそれと同じ。UberEatsの儲けの仕組みを利用して稼いでいるわけで、嫌なら辞めればいいし、やり方が気に食わないなら自分で儲けの仕組みを作ればいいというのが、わたしが社会人になってから貫いているスタンスだ。

勘違いしないで欲しいのですが、これを誰かに同意してもらいたいとは思わない。あくまでもわたしのスタンスであり、おそらくほとんどの人には理解できない考え方だろう。思い通りにならないことが嫌なら離れればいい。組織を変えるなんて面倒なことはしたくないし、そんなところに時間をかけたくもない。

誰かに依存するのが苦手で、組織に属するのも居心地が悪い。そんなわたしはUberEatsに何かをしてもらおうなんて1ミリも考えない。今は稼がせてもらっているし、アプリのバグなどイライラしそうになることはあるが、深呼吸をしたら片付く話だ。

100%完璧な職場はなく、100%完璧にまわる仕事も世の中にはない。そんなものが仮にあるとしたら、すぐにAIに取って代わらる。どこかに人間が携わっている以上は上手くいかないこともあり、トラブルだって発生する。その結果、批判されることもあるが、それが生身の人間が働くということ。

自分の信念を曲げさせられるなら離れるが、少なくともUberEatsという働き方で信念を曲げるような要素はない。1日6時間の労働で1万円以上稼がしてくれて、好きなときに休んでもいい仕事なんて、この国ではそう多くはない。

そういう働き方が嫉妬を生み出し、それがさらに叩かれる要因になるのだが、わたしの知ったことではない。わたしは依頼を受けた配達を一つひとつ丁寧に完了させるだけ。それがマイルール。

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