映画「サマーフィルムにのって」を観てきました【好きが全部詰まった映画】

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昨日は大雨でUberEatsの配達ができなかったので、練習会の帰りに新宿の武蔵野館で映画「サマーフィルムにのって」を観てきました。元乃木坂46の伊藤万理華さんが主演というのもあったのですが、どうもそんな肩書は関係ないくらい、映画好きの間で話題になっているのだとか。

それはもう映画の日とか割引デーなんか気にしている場合ではありません。12時30分上映開始の回でしたが、座席は80%くらい埋まっていたでしょうか。前回武蔵野館で映画を観たときには、比較的座席が空いていたので気づかなかったのですが、武蔵野館って座席の傾斜が緩いから、前の人の座高が高いとスクリーンが隠れます。

映画館選びで失敗したかなと後悔しそうになりましたが、そんなのは全部吹っ飛びました。映画「サマーフィルムにのって」には私は好きなものが全部詰まっていて、この映画を観ただけでも今年の夏は満足です。青春映画で、主人公は自分のやりたいことを夢中で追って、軽くSFでもあり、笑いもちゃんとあって、スクリーンの隅から隅まで見事にデザインされています。

映画の内容についてはネタバレになるので語りません。あえて言うなら「武士道シックスティーン」を観たときのような清々しさ。若さゆえの真っ直ぐさと葛藤。そこには1秒だって無駄がなくて、全部愛おしい。すでに自分の手からはこぼれ落ちてしまったものがそこにはあって、ちょっと切なくも。

最近、青春映画とのすれ違いが多くて、もうそういう歳でもないのかなと思ってましたが、全然そんなことなかったです。45歳のおっさんが、青春を語るとか気持ちわるいだけなので、これも多くは語りませんが、やっぱり自分の理想に向かって真っ直ぐなのは気持ちいいなということを再確認。

演技が上手いかどうかはわかりません。映画は好きですが、演技が上手いかどうかという視点で観たことがありませんし、自分が演じたこともないので語る言葉も持ち合わせていません。ただ、ずっとスクリーンに集中していました。そして想定外の着地点。裏切られる感じがたまらなく心地いい。

こういう物語を作れる人、映像にできる人、演じることができる人。全部自分にないものなので、そういう部分ではやっぱり嫉妬するというか、悔しいなという気持ちはありました。これはもうどの映画を観ても思うことで、むしろ自分の理想に近いものを感じたときほど、その感情は膨れ上がります。

それは私が曲がりなりにも物書きである証拠みたいなものだと思っています。ただのライターで終わらせないためのモチベーションというか、起爆剤というか。「サマーフィルムにのって」はしっかりとその役割を果たしてくれましたし、自分自身に「中途半端なことはするな」と釘を刺すことにもなりました。

映画館は20代から60代くらいまで幅広い層が観に行っていましたが、これは10代にも観てもらいたい映画です。この映画を観たらきっと、何かが動き出す人もいるんじゃないかなと。胸の奥に希望の種が植え付けられて、役者を目指す人が出てくるかもしれませんし、映画に携わる仕事を夢見る人も出てくるはずです。

そうなると、これから10年後20年後も私は映画を楽しめます。若い世代でないとできない演技というものがあり、私はそれをずっと観ていたいから。誰でも簡単に映像を作れる時代になり、YouTubeには中身のない薄っぺらい映像が無数に量産されています。私が欲しいのはそれじゃなくて、想いとメッセージの詰まった映像。

文化よりも手軽さをありがたがる時代において、映画や小説というのは時代遅れなコンテンツになりつつあります。なくなることはなくても市場は間違いなく小さくなり、数少ない愛好者が支えていく。でも「サマーフィルムにのって」にはちょっとだけ希望もありました。

こんな映画が増えてきたら、きっとまたみんなが映画館に戻ってきてくれるという期待。予算をたっぷり使った大作や人気アニメじゃなくても映画館に人を集められる。「サマーフィルムにのって」はその可能性を示してくれた気がします。映画が好きだという人は、映画館でこの映画を観ないと後悔すると思いますよ。

Cody・Lee(李)さんの主題歌「異星人と熱帯夜」も良かったので、貼っておきます。

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