都会のにおい【関東をしばらく離れたから気づいたこと】

地方出身者が東京に来たときに「東京は嫌なにおいがする」と言うのを何度か聞いたことがあるのですが、北海道から戻って新宿駅に降りたとき、まさにそれを実感しました。鶴巻温泉だって空気がきれいだと思ってましたが、やっぱり北海道とは違います。

不便で空気が美味しいのと、便利で匂いが気になるのとどっちがいいかという、答えの出ない問題があるのですが、もしかしたら100年後くらいには都会も空気がきれいになる未来が待っていたりするのでしょうか。東京全体を清浄機にするようなテクノロジーとか。

もっとも都会にいる人は空気が汚れていることに気づかないわけで、それどころか高度経済成長期と比べれば格段に空気が澄んでいるので、現状に不満はないのかもしれません。私だってそうだったわけで、東京で自転車を漕いで働いていたのですから。

嫌な匂いというのは、さまざまな匂いが混ざっているからでしょうか。個人的には香水の匂いが苦手。おそらく香水も単体なら心地よい香りなのかもしれませんが、他の人の香水とも混じっていますし、人によっては鼻を付くような強烈な匂いになっていることもあります。

香水というのはそもそも体臭を隠すために、ヨーロッパで始まったみたいな話をどこかで聞いたことがあるのですが、うる覚えすぎて本当かどうかは分かりません。ただ、体臭と混じったらとんでもない匂いになりそうだということは容易に想像がつきます。

日本人で体臭が気になるというケースはあまりないので、今はファッションアイテムみたいなものでしょうか。もしくは嗜好品でその日の気分で香りを楽しんだり。上手に香りと付き合えるのは余裕がある証拠なので、ほんの少しだけ羨ましく感じます。

だからといって香水を付けようとは思いませんが。私は匂いにそれほど敏感ではないタイプなので、きっと必要以上に香りを身に纏って、周りに迷惑をかけてしまう未来しか見えませんので。ただマラソンなんかに活用するのは面白いかもしれません? 

実際に「香りのする鼻孔テープ」なるものがあり、勝負レースではそれを使っています。リラックスする香りがして、落ち着いてスタートラインに立てるので。香りの作用を上手く活用すれば自分のポテンシャルを引き出しやすくなるというのが私の持論。

そういえばここ最近で苦戦したのは全部、鼻孔テープを貼り忘れたレース。鼻孔テープの効果か、香りの効果かはわかりませんが、ないよりもあった方が成績がいいという結果。そうなるとやはり、香りは私たちのポテンシャルに何らかの影響を与えると考えていいのかもしれません。

だとしたらきっと香水も、自分に自信を持ったり、リラックスして自分のポテンシャルを引き出すのに有効で、さらに都会の匂いは、都会人のメンタルに何らかの作用をしているとも考えられます。もっとも香りは慣れてしまうもので、その効果がどこまで続くかは不明。

コーヒーショップに入ると、焙煎された豆のいい香りがしますが、毎日働いているとその香りが感じられなくなるという話を聞いたことがあります。もしかして香水の香りがキツくなる人は、香りがわからないからたくさん吹きつけてしまうのかもしれません。

慣れというのは不思議なものですね。きっと私たちが慣れてしまうのは香りだけではないはず。慣れるからこそ効率よく働けるなどメリットもあるのですが、慣れてしまっているという自覚がなくなるのは避けたいところ。そのためにも時々環境を変えることも大切なんでしょうね。

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