中国人のマナー向上を身をもって感じられるようになってきた

  • 2014.10.30
  • (更新日:2019.11.13)
  • LIFE
中国人のマナー向上を身をもって感じられるようになってきた

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わたしは中国が好きだ。中国人も好きだ。そのへんを差し引いて今日のブログを読んでほしい。というわけで今日のブログも中国関係のネタだ。まだ北京から戻って2週間も経っていないのだから書きたいことは山のようにあるのだ。行くたびに違う顔を見せてくれる国なので、いちいち感心することがあり、日本で暮らす人たちに知ってもらいたいことがたくさんある。中国に行ったことない人が持つ中国や中国人のイメージはわりとネガティブなものが多い気がする。そんなネガティブさを少しでも解消していきたい。

今回、目についたというか驚いたことが北京の人たちのマナーのよさだ。もちろん年々マナーは向上している。最近日本にやってくる中国人も一時のひどい状況ではなくなっていると聞いている。中国人観光客に辟易していた観光地のお店の人たちもマナーの向上した中国人なら大歓迎といったところだろう。日本の観光地はもはや中国人なしには成立しなくなっている。先日訪れた軽井沢の白糸の滝では岩魚の塩焼きを中国人ツアー客が全員購入していた。1本600円×30本があっという間に売れるのだ。

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中国人のマナーの話だった。北京の街ではポイ捨てがかなり減っている。もちろんゼロではないが激減していると言っていい。道を歩いていたときに向かいから歩いてきた若者がティッシュで鼻をかんで、そのティッシュをそこらへんに捨てるんだろうなと見ていたら、ずっと手に持っていた。おそらく近くのゴミ箱まで持っていったのだろう。あたり前に見えるかもしれないが、これは中国ではあたり前ではなかった。いや、最近の日本でもあたり前でなくなりつつある。日本では小さなゴミのポイ捨てが増えつつあるような気がする。

中国人は清潔ではないというイメージがあるかもしれないが、実は彼らはきれい好きなのだ。これまでは自分できれいにするという習慣がなかっただけで、彼らだって汚れた状態は嫌いなのだ。その割に街がきれいじゃないという人もいるが、毎年毎年内地から黄色い砂が飛んでくるのだから、掃除するにも限界がある。掃いても掃いても砂がやってくるのだ。賽の河原の石積みのようなものではないか。キレイさを保つ気力も失せるというものだろう。

今回マナーの向上とともに感じたのは中国人の親切さだ。

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北京の地下鉄は改札を通る前に手荷物検査場がある。非常にめんどくさいのだが、北京の治安を守るために必要だということは理解している。ただ荷物が多い時などはいちいち荷物を下ろすのが大変だ。今回は空港からホテルに移動するのに地下鉄を使ったのだが、手荷物検査場の手前で小さなカバンとリュックが絡まってしまい無理に下ろそうとして眼鏡がずれたりとちょっと恥ずかしい状態になってしまった。あぁめんどくさいと思ったそのとき、手荷物検査場の若い作業員がわたしの荷物を手にとって手荷物検査機まで運んでくれたのだ。

思いがけず、これまでの中国では絶対に見かけない光景の当事者になったのだ。交通事故にあった人を助けたら訴えられたという笑うに笑えない話が起こる中国で、自ら進んで誰かのために行動するなんてこれまでは考えられなかった。しかもわたしは中国人が嫌っていることになっている日本人だ。困っている日本人を助ける中国人の若者。歴史はすでに動いている。すぐに全体が変わることはないが、中国人はそもそも親切で優しい人が多いのだ。

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こういうことは実際に中国に行き、自分の目で確かめなければわからない。別にあなたが中国や中国人を嫌ってもかまわない。でもイメージだけでそうなってほしくはない。北京はいまや立派な国際都市だし、そこで暮らす人は洗練されつつある。決して反日ではないし、むしろ若者は日本の文化を好きな人が多い。そういう現実をしっかり自分の目で確かめた上で合わないものは合わないというのはいい。ただ、多くの人が実際に中国に行き、中国の友人が1人でもできれば考え方は変わってくるはずだ。

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